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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 UAP開発ガイド


4.19.6 留意事項

順序数生成子格納RDエリアと,順序数生成子を使用する表を格納しているRDエリアのバックアップ取得順序によっては,データベースの回復後,順序番号に重複や欠番が発生するおそれがあります。

〈この項の構成〉

(1) 順序番号に重複や欠番が発生しないケース

順序数生成子格納RDエリアと,順序数生成子を使用する表を格納しているRDエリアのバックアップを同時に取得した場合,順序番号に重複や欠番が発生しません。

図4‒78 順序数生成子格納RDエリアと,順序数生成子を使用する表を格納しているRDエリアのバックアップを同時に取得した場合

[図データ]

(2) 順序番号に重複や欠番が発生するおそれのあるケース

(a) バックアップ取得順序が,順序数生成子→順序数生成子を使用する表の場合

順序番号に重複のおそれがあります。詳細を次の図に示します。

図4‒79 バックアップ取得順序が,順序数生成子→順序数生成子を使用する表の場合

[図データ]

(b) レプリケーション機能を使用した場合

順序番号に重複のおそれがあります。

レプリケーション機能(HiRDB Dataextractor及びHiRDB Datareplicator)では,順序数生成子を使用できません。抽出側と反映側を切り替えて,同じ名前の順序数生成子を使用して運用する場合,反映側に抽出側の順序数生成子の現在値を引き継げないため,順序番号が重複するおそれがあります。

(c) バックアップ取得順序が,順序数生成子を使用する表→順序数生成子の場合

順序番号に欠番のおそれがあります。詳細を次の図に示します。

図4‒80 バックアップ取得順序が,順序数生成子を使用する表→順序数生成子の場合

[図データ]

(d) ログを使用した回復を行う場合

バックアップ取得時点以降の任意の同期点,又は障害発生直前の最新の同期点に回復する場合,バックアップファイルとシステムログファイル,又はアンロードログファイルをバックアップとしてデータベースを回復してください。このとき,順序数生成子を定義するときに指定したログ出力間隔の値の分だけ,順序番号に欠番のおそれがあります。詳細を次の図に示します。

図4‒81 ログを使用した回復を行う場合

[図データ]

[説明]

取得したアンロードログファイルを使用して,順序数生成子SEQ1と表を回復した場合,回復後にNEXT VALUE式を実行したとき,順序数生成子SEQ1から取得した値は21となり,バックアップ取得時点から障害発生までの間に取得されていない順序数生成子SEQ1の値(17〜20)は欠番となります。