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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 UAP開発ガイド


4.10.1 機能概要

〈この項の構成〉

(1) 複数接続機能とは

複数接続機能は,HiRDBクライアントで一つのUAPから,HiRDBサーバに対して複数のCONNECTを別々に行えるようにする機能です。

複数接続機能のそれぞれの接続は独立していて,サーバプロセスは接続ごとに割り当てられて別々のトランザクションとして処理されるので,UAPは複数のSQL文を同時に実行できます。一つのUAPから複数接続できるので,実行するUAPの数を削減でき,全体としてのUAPのメモリ所要量を削減できます。

サーバの最大接続数は,接続ごとに別ユーザとしてカウントされるので,ユーザ数の上限ではなく,同時にCONNECTする接続数の上限となります。

複数接続機能の特長を次に示します。

(2) X/Open XAインタフェース環境下での複数接続機能

X/Open XAインタフェース環境下で複数接続機能を使用すると,一つのトランザクションマネジャ(OpenTP1など)下のUAPから,XAインタフェースを使用して複数のHiRDBにアクセスできます。XAインタフェースを使用するので,同期をとって複数のHiRDBにアクセスしたトランザクション間の処理を制御できます。

xa_open()関数に指定するオープン文字列に,環境変数(クライアント環境定義)を設定したファイルの名称を指定します。xa_open()関数では,設定された環境変数に従ってHiRDBに接続します。なお,SQLの発行先は,xa_open()関数によって接続した接続先の中から選択できます。

X/Open XAインタフェース環境下での複数接続機能は,クライアントのプラットフォームが次の場合にだけ使用できます。