Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 UAP開発ガイド


4.6.2 データ保証レベルの種類

〈この項の構成〉

(1) データ保証レベル0

データ保証レベル0は,ほかのユーザが更新中のデータでも,更新完了を待たないで参照する場合に指定します。ほかの保証レベルよりも同時実行性を向上できますが,同一トランザクション中で同じ行を2度検索した場合,1回目と2回目の検索結果は同じにならないときもあります。

データ保証レベル0のデータの保証範囲を次の図に示します。

図4‒54 データ保証レベル0のデータの保証範囲

[図データ]

(2) データ保証レベル1

データ保証レベル1は,検索処理が終了するまで(HiRDBがページ又は行を見終わるまで),一度検索したデータをほかのユーザに更新させない場合に指定します。そのため,より同時実行性を向上できますが,同一トランザクション中で同じ行を2度検索した場合,1回目と2回目の検索結果は同じにならないときもあります。

データ保証レベル1のデータの保証範囲を次の図に示します。

図4‒55 データ保証レベル1のデータの保証範囲

[図データ]

(3) データ保証レベル2

データ保証レベル2は,トランザクションが終了するまで,一度検索したデータをほかのユーザに更新させない場合に指定します。したがって,検索したデータについてはトランザクション終了まで保証されますが,検索していないデータについては保証されません。同一トランザクション中で同じ行を2度検索した場合,追加された行があると1回目と2回目の検索結果は同じにならないときもあります。

データ保証レベル2のデータの保証範囲を次の図に示します。

図4‒56 データ保証レベル2のデータの保証範囲

[図データ]

(4) 注意事項

更新を伴うカーソル宣言に対しては,データ保証レベルに0を指定しても無視され,1が仮定されます。