3.3 アンロードレスシステムログ運用
実行者 HiRDB管理者
システムログのアンロード運用では,データベースの障害発生に備えてシステムログを常にアンロードする必要があります。しかし,この運用はCPU及び入出力の負荷が大きく,HiRDB管理者の運用も煩雑となります。システムログをアンロードしなくても,データベースの障害発生時に,直接システムログをデータベース回復ユティリティの入力情報としてデータベースを回復できます。この運用方法をアンロードレスシステムログ運用といいます。アンロードレスシステムログ運用には,次に示す利点があります。
- 利点
-
-
システムログのアンロード操作がなくなるため,CPU及び入出力の負荷を削減でき,HiRDB管理者の運用を簡易化できます。
-
アンロードログファイルを保管するためのディスク容量が必要なくなります。
-
HiRDB管理者はアンロード待ち状態のファイルをアンロードする必要はありません。ただし,アンロードする代わりに定期的にデータベースのバックアップを取得する必要があります。そして,そこで取得したログポイント情報ファイルでシステムログファイルを解放する必要があります。
-
- ログポイントという概念があります
-
アンロードレスシステムログ運用には,ログポイントという概念があります。
データベースに障害が発生してデータベースを回復する場合,バックアップ取得時点よりも前のシステムログは必要ありません。このデータベースの回復に必要なシステムログと必要のないシステムログを区別する位置をログポイントといいます。ログポイントは,データベース複写ユティリティでバックアップを取得すると設定されます。
データベース複写ユティリティでバックアップを取得してログポイントを設定するときに,ログポイント情報ファイルに次の図に示すログポイント情報が出力されます。この情報は,システムログファイルを解放するときに使用します。
図3‒3 ログポイント情報 - 〔説明〕
-
-
HiRDB識別子
-
ユニット識別子
-
ログ種別
-
ログ取得対象サーバ名
-
ログ取得対象サーバのLAN-ID
-
ログポイント情報を設定したログサーバのLAN-ID
-
ログポイント以降のログが格納されている先頭ファイルグループ名
-
ログポイント以降のログが格納されている先頭ファイルグループ世代番号
-
ログポイント以降のログが格納されている先頭ブロック番号
-
現用割り当て時のヘッダ更新回数
-
使用開始時刻
-