8.5.1 システム構築時の考慮点
- 〈この項の構成〉
(1) システム定義の設定
ユニット数又はサーバ数が多いシステムを構築する場合,HiRDBで使用するポートを固定して通信負荷を軽減する必要があります。そのため,次の表に示すシステム定義のオペランドを指定してください。
項番 |
オペランド名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
pd_name_fixed_port_lookup=Y |
このオペランドにYを指定して,自ユニットの共用メモリ情報を使って,ほかのユニットと通信をするようにしてください。また,併せて項番2のオペランドを指定してください。 |
2 |
|
− |
3 |
pd_ipc_conn_nblock_time |
HiRDBのサーバ間通信を行う際に,稼働していないサーバがあると,このオペランドに指定した時間まで次の処理を待ち合わせます。そのため,このオペランドの指定値が大き過ぎると,性能低下の原因になります。 ネットワークの負荷が高くないシステムの場合は,このオペランドに2(秒)を指定してください。 ネットワーク負荷の高いシステムの場合は,次に示すどちらかの処置をしてください。
|
4 |
pd_bes_connection_hold=Y |
特にありません。 |
5 |
pd_bes_conn_hold_trn_interval |
UAPの接続時間(SQLのCONNECTからDISCONNECTまでの間)が短い場合は,このオペランドに0を指定してください。 |
(凡例)−:該当しません。
(2) 高速接続機能の設定
高速接続機能を使用して通信負荷を軽減してください。高速接続機能については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。
(3) 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能の設定
一つのHAグループに定義できるユニット数の上限は32です。そのため,ユニット数が33以上の場合は,HAグループを複数定義してください。影響分散スタンバイレス型系切り替え機能については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
(4) ファイルのオープン数の設定
ユニット数又はサーバ数が多い場合,ファイルのオープン数の上限値について考慮する必要があります。単一プロセスがオープン又はロックできるファイル数の物理限界値を設定するオペレーティングシステムパラメタ(HP-UXの場合はmaxfiles_lim,AIXの場合はnofiles_hard,Linuxの場合はhard nofile)の指定値を検討してください。オペレーティングシステムパラメタについては,「OSのオペレーティングシステムパラメタの見積もり」を参照してください。
(5) Listenキュー不足の発生を抑える設定
通信時に使用するTCP/IPのListenキューが不足することがあります。Listenキューの指定値が小さ過ぎないか確認してください。Listenキューの指定方法については,「Listenキュー指定値」を参照してください。
(6) ポート数不足の発生を抑える設定
通信時に使用するポート数が不足することがあります。ポート数不足の発生を抑えるようにしてください。設定方法については,「ポート数不足を回避する方法」を参照してください。