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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 解説


9.1.1 ユーザ権限の種類

ここでは,HiRDBが設定しているユーザ権限の種類について説明します。HiRDBのユーザ権限の種類を次の図に示します。

図9‒1 HiRDBのユーザ権限の種類

[図データ]

これらのHiRDBのユーザ権限は,HiRDB管理者,DBA権限保持者,又はスキーマ所有者が,各ユーザに対して与えます。

HiRDB管理者が与える権限:

自分自身のDBA権限,監査権限,RDエリア利用権限

DBA権限保持者が与える権限:

DBA権限,スキーマ定義権限,RDエリア利用権限,CONNECT権限

スキーマ所有者が与える権限:

アクセス権限,スキーマ操作権限

〈この項の構成〉

(1) DBA権限

DBA権限,CONNECT権限,及びスキーマ定義権限を与えたり,取り消したりするために必要な権限です。この権限を持っていると,次に示すことができます。

(2) 監査権限

監査人に必要な権限です。この権限を持っていると,監査証跡表,及び監査人に対する操作ができます。詳細は,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「ユーザ権限の種類」を参照してください。

セキュリティ監査機能を使用する場合に監査権限を設定します。セキュリティ監査機能については,「セキュリティ監査機能」を参照してください。

(3) CONNECT権限

CONNECT権限とは,HiRDBを利用するために必要な権限です。この権限を持っていると,データベースに接続(CONNECT)できるようになります。CONNECT権限を持たないユーザがHiRDBを利用しようとするとエラーになります。

(4) スキーマ定義権限

スキーマ定義権限とは,スキーマを定義するために必要な権限です。この権限を持っていると,次に示すことができます。

(5) スキーマ操作権限

他ユーザが所有しているスキーマに対して,定義系SQL操作を行うために必要な権限です。

(6) RDエリア利用権限

RDエリア利用権限とは,RDエリアを使用するために必要な権限です。RDエリア利用権限があるRDエリアに表及びインデクスを定義できます。認可識別子を指定してRDエリア利用権限を与えたRDエリアを私用RDエリアといい,PUBLICを指定してRDエリア利用権限を与えたRDエリアを公用RDエリアといいます。

(7) アクセス権限

アクセス権限とは,表をアクセスするために必要な権限です。アクセス権限を持つユーザだけが表をアクセスできます。アクセス権限は,表単位に設定します。アクセス権限の種類を次の表に示します。

表9‒1 アクセス権限の種類

権限種別

内容

SELECT権限

表の行データの検索(SELECT)を許可します。

INSERT権限

表への行データの追加(INSERT)を許可します。

DELETE権限

表の行データの削除(DELETE)を許可します。

UPDATE権限

表の行データの更新(UPDATE)を許可します。