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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 解説


4.2.5 空き領域の再利用

空き領域の再利用機能を使用すると,データの削除でできる空き領域を有効活用できます。

〈この項の構成〉

(1) データ格納時のサーチ方式

表にデータを格納するとき,格納領域をサーチする方式には次の二つのページサーチモードがあります。

(2) 空き領域の再利用機能とは

空き領域の再利用機能とは,表の使用中セグメントがユーザの指定したセグメント数に達し,そのセグメントが満杯になるとページサーチモードを空きページ再利用モードに切り替えて,使用中ページの空き領域を使用する機能です。指定した数のすべてのセグメントに空き領域がなくなると,新規ページ追加モードに切り替わり,新規に未使用セグメントを確保します。なお,セグメント数を指定しないとRDエリア中に未使用ページがなくなるまで空き領域を再利用しません。空き領域の再利用機能を使用しない場合,毎回使用中セグメントの先頭から空き領域をサーチします。この機能を使用している場合,空きページ再利用モードに切り替わった後,次回サーチ位置を記憶してそれ以降をサーチするのでこの機能を使用しない場合より効率良くサーチできます。空き領域の再利用機能の概要を次の図に示します。

図4‒3 空き領域の再利用機能の概要

[図データ]

〔説明〕
  • 空き領域の再利用機能を使用しない場合

    RDエリア中に未使用ページがなくなると,その後データが挿入されるたびに使用中セグメントの先頭から使用中ページの空き領域をサーチして空き領域にデータを格納します。

  • 空き領域の再利用機能を使用した場合(セグメント数指定あり)

    指定したセグメント数に達した後で表にデータを挿入しようとすると,未使用セグメントを確保しないで,使用中ページの空き領域を使用中セグメントの先頭からサーチしてそこにデータを格納します。そこで次回サーチ開始位置を記憶しておき,次に空き領域をサーチするときはそこからサーチを開始します。

  • 空き領域の再利用機能を使用した場合(セグメント数指定なし)

    RDエリア中に未使用ページがなくなってからデータを挿入しようとすると,使用中ページの空き領域を使用中セグメントの先頭からサーチしてそこにデータを格納します。そこで次回サーチ開始位置を記憶しておき,次に空き領域をサーチするときはそこからサーチを開始します。

空き領域の再利用機能の詳細は,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

(3) 適用基準

削除と挿入を繰り返すため,データ量に対してセグメントが大量に消費され,頻繁に再編成しなければならない業務で,再編成の回数をできるだけ減らしたい場合に空き領域の再利用機能を使用してください。

(4) 環境設定

空き領域の再利用機能を使用するための環境設定について次に示します。詳細は,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

  1. pd_assurance_table_noオペランドに空き領域の再利用機能を使用する表数を指定します。

  2. 定義系SQLのCREATE TABLEのSEGMENT REUSEオプションでセグメント数を指定します。作成済みの表に対してはALTER TABLEのSEGMENT REUSEオプションで指定します。

(5) 注意事項

次の場合,空き領域の再利用機能は動作しません。