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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 解説


3.3.1 表の基本構造

〈この項の構成〉

(1) 行と列

表の横方向を,縦方向をといいます。一つの行は表を操作するときの単位であり,一つ以上の列から構成されます。列には列名を付けて,表を操作するときは列名で行の中の位置を識別します。表の構造を次の図に示します。

図3‒4 表の構造

[図データ]

〔説明〕

在庫表(表名:ZAIKO)の構造を例にしています。表をどのような列で構成するかは,定義系SQLのCREATE TABLEで定義します。在庫表の定義例を次に示します。

   CREATE TABLE ZAIKO
       (SCODE CHAR(4),
        SNAME NCHAR(8),
        COL NCHAR(1),
        TANKA INTEGER,
        ZSURYO INTEGER);

(2) データ型

「列」又は「抽象データ型を構成する属性」に対して,データ型を指定します。データ型には大きく分けて,既定義型とユーザ定義型があります。既定義型とは,HiRDBが提供するデータ型のことです。ユーザ定義型とは,ユーザが任意に定義できるデータ型のことです。データ型の種類を次の表に示します。

表3‒3 データ型の種類

分類

データ型

データ形式

既定義型

数データ

INTEGER

整数

SMALLINT

整数

LARGE DECIMAL

固定小数点数

FLOAT

倍精度浮動小数点数

SMALLFLT

単精度浮動小数点数

文字データ

CHARACTER

固定長文字列

VARCHAR

可変長文字列

各国文字データ

NCHAR

固定長各国文字列

NVARCHAR

可変長各国文字列

混在文字データ

MCHAR

固定長混在文字列

MVARCHAR

可変長混在文字列

日付データ

DATE

日付

時刻データ

TIME

時刻

時刻印データ

TIMESTAMP

時刻印データの小数秒精度

日間隔データ

INTERVAL YEAR TO DAY

日間隔

時間隔データ

INTERVAL HOUR TO SECOND

時間隔

長大データ

BLOB

バイナリデータ列

バイナリデータ

BINARY

バイナリデータ列

論理データ

BOOLEAN

論理値

ユーザ定義型

抽象データ型

(凡例)−:該当しません。

データ型は,定義系SQLのCREATE TABLEで表を作成するときに指定します。「抽象データ型を構成する属性」に対応させるデータ型は,定義系SQLのCREATE TYPEで指定します。抽象データ型については,「オブジェクトリレーショナルデータベースへの拡張」を参照してください。