10.1.1 マルチHiRDBのインストール
マルチHiRDBをインストールする場合に気を付けることについて説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) HiRDB管理者の登録
マルチHiRDBのサーバでは,HiRDBごとに別々のHiRDB管理者を登録してください。HiRDB管理者の登録については,「HiRDB管理者の登録」を参照してください。
(2) HiRDBをインストールするときの注意
-
既にHiRDBが「標準セットアップ」でインストールされているサーバマシンに,更にHiRDBをインストールする場合は,インストール時に「識別子付きセットアップ」を選んで,セットアップ識別子を指定してください。セットアップ識別子には,単一サーバマシンで一意な4文字以内の空白を含まない任意の半角英数字(英文字は大文字)を指定します。セットアップ識別子はHiRDBの環境を識別するために指定します。
-
HiRDBごとに異なるインストールディレクトリを指定してインストールしてください。
-
複数のHiRDBをインストールできるのはHiRDB 05-05以降です。05-04以前のバージョンを混在しないでください。
-
HiRDB/シングルサーバとHiRDB/パラレルサーバを混在できるのは,HiRDB 07-00以降です。06-02以前のバージョンと混在しないでください。
-
マルチHiRDBに対応していない関連製品を使用する場合,HiRDBを標準セットアップ(セットアップ識別子の付かない形式)を選択してインストールする必要があります。
HiRDBのインストールについては,「HiRDBのインストール手順」を参照してください。
(3) 連絡用ポートのサービス名及びサービスポート番号の設定(HiRDB/パラレルサーバの場合又はHiRDB/シングルサーバで系切り替え機能を使用する場合)
セットアップ識別子を指定してインストールした場合,HiRDBのサービスが起動する前に連絡用ポートのサービス名及び連絡用ポートのサービスポート番号をSERVICESファイルに設定する必要があります。連絡用ポートのサービス名とサービスポート番号の決定から設定まで手順を次に示します。
(a) システムの構成の確認
HiRDBシステムで同一,単一サーバマシンで一意な連絡用ポートのサービス名及びサービスポート番号を決定します。HiRDBのユニットをどのように構成するかを確認してください。
(b) サービスポート番号のOSへの登録
(a)で決定した連絡用ポートのサービス名と,HiRDBシステムで同一,単一サーバマシンで一意なサービスポート番号をSERVICESファイル(「%windir%\system32\drivers\etc」下のファイル)に登録します。
(c) 連絡用ポートのサービス名の変更
(b)で登録した連絡用ポートのサービス名を各ユニットに設定します。HiRDBサーバ内のユニットは同じ連絡用ポートのサービス名,サービスポート番号にしてください。サービスポート番号は,pdntenvコマンドで設定します。
インストール直後の連絡用ポートのサービス名には,標準セットアップした場合はpdrshsrv,セットアップ識別子を指定してインストールした場合はpdrshsrvにセットアップ識別子を付けた名称が仮定されます。標準セットアップしたHiRDB/パラレルサーバと,セットアップ識別子(P001)を指定したHiRDB/パラレルサーバで,マルチHiRDBを構成したときの連絡用ポートのサービス名とサービスポート番号の設定例を次の図に示します。
- 〔説明〕
-
-
SERVICESファイルに連絡用ポートのサービス名pdrshsrvとサービスポート番号29999を設定します。
-
セットアップ識別子P001のHiRDB/パラレルサーバの連絡用ポートのサービス名をpdntenvコマンドでpdrshsrvに変更します。
-