スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 SQLリファレンス
準備可能動的UPDATE文:位置付け 形式1(前処理可能なカーソルを使用したデータ更新)
機能
表内のカーソルが指している行の指定した列を更新します。PREPARE文で前処理してからEXECUTE文で実行,又はEXECUTE IMMEDIATE文で前処理と実行を一度に行う場合に使用します。
使用権限
表に対するUPDATE権限を持つユーザが,その表の列の値を更新できます。
形式1 <列単位で表内の行をカーソルを使用して更新(前処理可能)>
UPDATE 〔〔〔RDノード名称.〕認可識別子.〕表識別子
〔IN (RDエリア名指定)〕 〔〔AS〕 相関名〕
〔使用インデクスのSQL最適化指定〕〕
{SET {更新対象=更新値
|(更新対象,更新対象〔,更新対象〕)=行副問合せ}
〔,{更新対象=更新値
|(更新対象,更新対象〔,更新対象〕…)=行副問合せ}〕…
|ADD繰返し列名 [{添字|*}]
={ARRAY [要素の値〔,要素の値〕…]
|?パラメタ}
〔,繰返し列名 [{添字|*}]
={ARRAY [要素の値〔,要素の値〕…]
|?パラメタ}〕…
|DELETE繰返し列名 [{添字|*}]
〔,繰返し列名 [{添字|*}]〕…}
WHERE CURRENT OF GLOBAL カーソル名
〔WITH ROLLBACK〕
更新対象::={列名|コンポネント指定|列名[{添字|*}]}
|
オペランド
SET句の更新値とARRAY [要素の値〔,要素の値〕 …],WHERE CURRENT OF GLOBAL カーソル名以外のオペランド,及びオペランド規則については,UPDATE文 形式1を参照してください。
- 更新値
- 更新値の列の値として次に示す項目が指定できます。
- 列名
- コンポネント指定
- 定数
- 値式(四則演算,連結演算を含む)
- スカラ副問合せ
- USER
- CURRENT_DATE
- CURRENT_TIME
- CURRENT_TIMESTAMP〔(p)〕
- NULL(ナル値を表す)
- DEFAULT(更新対象の列の既定値を表す)
- ?パラメタ
- ARRAY [要素の値〔,要素の値〕…]※
- 注※
- 要素の値には,次の項目を指定できます。
- 繰返し列以外の列名
- 添字付き繰返し列
- 定数
- 値式(四則演算,連結演算を含みます)
- スカラ副問合せ
- USER
- CURRENT_DATE
- CURRENT_TIME
- CURRENT_TIMESTAMP〔(p)〕
- NULL(ナル値を表します)
- DEFAULT
- ?パラメタ
- 更新値の規則
- 埋込み変数,標識変数,SQL変数,及びSQLパラメタを含む更新値は指定できません。
- そのほかの更新値の規則については,UPDATE文 形式1の更新値の規則が適用されます。
- 要素の値の規則
- 埋込み変数,標識変数,SQL変数,及びSQLパラメタを含む要素の値は指定できません。
- そのほかの要素の値の規則については,UPDATE文 形式1の要素の値の規則が適用されます。
- ARRAY [要素の値〔,要素の値〕…]
- 要素の値として,次に示す項目が指定できます。
- 繰返し列以外の列名
- 添字付き繰返し列
- 定数
- 値式(四則演算,連結演算を含む)
- スカラ副問合せ
- USER
- CURRENT_DATE
- CURRENT_TIME
- CURRENT_TIMESTAMP〔(p)〕
- NULL(ナル値を表す)
- DEFAULT
- ?パラメタ
- 要素の値の規則については,「4. UPDATE文 形式1」のSET句の「要素の値の規則」を参照してください。
- WHERE CURRENT OF GLOBALカーソル名
- GLOBAL
- カーソル名の有効範囲としてGLOBALを指定します。
- カーソル名
- 更新する行を指すカーソルの名称を指定します。
- カーソル名で指定するカーソルは,ALLOCATE CURSOR文で指定した拡張カーソル名が識別するカーソルです。ALLOCATE CURSOR文で指定した拡張カーソル名の値を指定してください。ただし,結果集合カーソルは指定できません。
- 実行時には,カーソル名で指定するカーソルは,開いた状態であり,かつ更新する行に位置づけられている必要があります。
- カーソル名で指定するカーソルの位置は,UPDATE文実行後も同じです。更新した行よりも後の行を更新する場合は,そのカーソルに対してFETCH文を実行して,カーソルを移動させてください。
- 拡張カーソル名を指定する場合は,FOR UPDATE句の指定のある問合せに対する拡張カーソルを指定しなければなりません。FOR UPDATE句については,「4. 動的SELECT文 形式1(動的検索)」のオペランド規則のFOR UPDATE句を参照してください。
共通規則
- PREPARE文で前処理してから,EXECUTE文で実行,又はEXECUTE IMMEDIATE文で前処理と実行を一度に行います。
- 表識別子を省略する場合は,前処理する前に,ALLOCATE CURSOR文によって動的SELECT文にカーソルが割り当てられている必要があります。このとき,カーソルを割り当てた動的SELECT文に指定している検索対象の表を仮定します。表識別子を指定する場合には,前処理する前に,動的SELECT文にカーソルが割り当てられている必要はありません。
- そのほかの共通規則については,UPDATE文 形式1の共通規則が適用されます。
参照制約に関する規則
- UPDATE文 形式1の参照制約に関する規則が適用されます。
使用例
- 在庫表(ZAIKO)内のカーソル(cr(有効範囲:GLOBAL,値:'CR1'))が指している行の単価(TANKA)を1割引に更新するSQLを動的に実行します。
PREPARE GLOBAL :sel FOR 'SELECT * FROM ZAIKO FOR UPDATE'
<埋込み変数crに'CR1'を設定>
ALLOCATE GLOBAL :cr CURSOR FOR GLOBAL :sel
PREPARE PRE1 FOR
'UPDATE SET TANKA = <単価の1割引の値> WHERE CURRENT OF GLOBAL CR1'
OPEN GLOBAL :cr
FETCH GLOBAL :cr INTO <各列を取り出す変数名>
EXECUTE PRE1
CLOSE GLOBAL :cr
DEALLOCATE PREPARE GLOBAL :sel
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