スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 SQLリファレンス

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動的SELECT文 形式1(動的検索

機能

次に示す検索ができます。

使用権限

2.1.1 カーソル指定 形式1」を参照してください。

形式

 
 〈カーソル指定 形式1〉
  〈問合せ式〉
   〈問合せ指定〉
    {SELECT〔{ALL|DISTINCT}〕{選択式〔,選択式〕…|*}
    〈表式〉
    FROM 表参照〔,表参照〕…
        〔WHERE 探索条件〕
        〔GROUP BY 値式〔,値式〕…〕
        〔HAVING 探索条件〕
     | 問合せ式 }
    〔ORDER BY {列指定|ソート項目指定番号}〔{ASC|DESC}〕
       〔,{列指定|ソート項目指定番号}〔{ASC|DESC}〕〕… 〕
    〔LIMIT {〔オフセット行数,〕{リミット行数|ALL}
        | {リミット行数|ALL} 〔OFFSET オフセット行数〕}〕
 〈排他オプション  〔〔{WITH{SHARE|EXCLUSIVE}LOCK 
     |WITHOUT LOCK〔{WAIT|NOWAIT}〕}〕
  〔{WITH ROLLBACK|NO WAIT}〕〕
     〔FOR {UPDATE 〔OF列名〔,列名〕…〕〔NOWAIT〕|READ ONLY}〕
     〔UNTIL DISCONNECT
 

オペランド

次の項目については,それぞれの箇所を参照してください。

FOR UPDATE 〔OF列名〔,列名〕…〕をFOR UPDATE句といいます。

FOR UPDATE
カーソルを使用して検索中の表に対して,そのカーソルを使用した行の更新,又は削除をして,更にほかのカーソル,又は直接探索条件を指定して行を更新,追加,又は削除する場合に指定します。
FOR UPDATEを省略した場合,そのカーソルを使用して検索中の表に対して行の更新,追加,又は削除はできません。
カーソル指定,又は排他オプション中に次のどれかの指定を含む場合は,FOR UPDATE句の指定はできません。
(a) UNION〔ALL〕,又はEXCEPT〔ALL〕
(b) 最も外側の問合せ指定のFROM句に指定した表を,副問合せのFROM句に指定
(c) 最も外側の問合せ指定での表の結合
(d) 最も外側の問合せ指定でのFROM句の導出表
(e) 最も外側の問合せ指定でのSELECT DISTINCT
(f) 最も外側の問合せ指定でのGROUP BY句
(g) 最も外側の問合せ指定でのHAVING句
(h) 最も外側の問合せ指定に対する集合関数
(i) 最も外側の問合せ指定に対するウィンドウ関数
(j) 最も外側の問合せ指定のFROM句に外部表を指定
(k) 最も外側の問合せ指定のFROM句中で,次に示すどれかのビュー表を指定
  • ビュー定義文で上記(a)〜(j)を指定して定義したビュー表
  • ビュー定義文で最も外側の問合せ指定のSELECT句に,列指定以外の値式を指定して定義したビュー表
  • ビュー定義文中で,READ ONLYを指定して定義したビュー表
(l) WITHOUT LOCK NOWAIT
(m) WITH句を指定した問合せ式本体の最も外側の問合せ指定のFROM句に問合せ名を指定

OF列名〔,列名〕…
カーソルを使用して検索中の表に対して,そのカーソルを使用した検索行の更新だけをする場合に,更新する列を指定します。
SELECT文の選択式で指定していない列でも指定できます。ただし,同じ列を2回以上指定できません。
カーソルを使用して検索中の表に対して,そのカーソル及びほかのカーソルを使用した行の更新,削除がなく,カーソルを使用しない行の更新,削除,及び追加もしない場合には,オペランドを省略してください。
指定する列名は,AS列名に指定した列名ではなく,最も外側の問合せ指定のFROM句に指定した表の列を指定します。

〔NOWAIT〕
排他オプションにWITH EXCLUSIVE LOCK NO WAITを指定した場合と同じ動作をします。ただし,排他オプションを指定した場合,FOR UPDATE句にNOWAITは指定できません。
排他オプションにWITH EXCLUSIVE LOCK NO WAITを指定した場合の動作については,「2.19 排他オプション」を参照してください。

FOR READ ONLY
カーソルを使用して検索中に,ほかのカーソル,又は直接探索条件を指定して更新する場合に指定します。検索中の更新が検索結果に影響を与えないようにする場合にFOR READ ONLYを指定します。
FOR READ ONLY句を指定した場合,次の制限があります。
(a) 選択式中に,結果が次のデータ型になるスカラ演算,関数呼出し,及びコンポネント指定は指定できません。
  • BLOB
  • 最大長が32,001バイト以上のBINARY
  • BOOLEAN
  • 抽象データ型
(b) 選択式中のWRITE指定の出力BLOB値には,列指定だけ指定できます。
(c) GET_JAVA_STORED_ROUTINE_SOURCE指定は指定できません。

ホールダブルカーソルを使用する場合に指定します。ホールダブルカーソルについては,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。

ホールダブルカーソルについての規則を次に示します。

  1. 次の場合,ホールダブルカーソルは使用できません。
    • リモートデータベースアクセス
    • プラグインを使用した抽象データ型の列を指定した場合
    • プラグインを使用した関数呼出しを指定した場合
    • プラグインを使用した関数呼出しを指定して導出した,名前付きの導出表に対する問合せ
    • 外部表,又は外部表を基表とするビュー表
  2. ホールダブルカーソルが開いている場合,定義系SQLは実行できません。また,ホールダブルカーソルが閉じている場合,定義系SQLを実行するとホールダブルカーソルを使用している前処理は無効になります。
  3. ホールダブルカーソルを使用したSELECT文に対してOPEN文を実行後,そのSELECT文中で使用している表に対してPURGE TABLE文を実行すると,カーソルは閉じた状態になります。
  4. ホールダブルカーソルを使用したSELECT文に対してOPEN文を実行してからDISCONNECTするまでの間に,そのSELECT文中で使用している表に対して,ほかのユーザが定義系SQL文を発行すると,定義系SQLは排他待ちの状態になります。また,ホールダブルカーソルを使用したSELECT文に対する前処理が有効な間に,そのSELECT文中で使用している表に対して,ほかのユーザが定義系SQL文を発行すると,定義系SQLは排他待ちの状態になります。

参照制約に関する規則

  1. ホールダブルカーソルを使用して,外部キーの定義されている表を検索している場合,検索中の表が検査保留状態となったときには,カーソルは閉じた状態になります。

留意事項

  1. FOR UPDATEを指定すると作業表が作成されるのでカーソルを使用して検索中の表に対して,行の更新,追加,又は削除をしない場合は,このオペランドを省略してください。
  2. SQL最適化オプションの更新SQLの作業表作成抑止を適用して,更にインデクスキー値無排他機能を使用すると,FOR UPDATE又はFOR UPDATE OFを指定しないカーソルの使用中に,行の更新,追加,又は削除ができます。

使用例

使用例については,「4. DECLARE CURSOR 形式1(カーソル宣言)」,及び「4. ALLOCATE CURSOR文 形式1(文カーソル割当て)」を参照してください。