スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(Windows(R)用)

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15.7 規則及び注意事項

<この節の構成>
(1) 規則
(2) 注意事項
(3) BOMを持つファイルの使用
(4) コミットしていない削除データに排他を掛ける場合の注意事項

(1) 規則

  1. pddbstは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
  2. pddbstは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
  3. pddbstの最大同時実行数は,システム定義のpd_utl_exec_modeオペランドの指定値によって異なります。
    pd_utl_exec_mode=0の場合:
    最大同時実行数は16です。
    pd_utl_exec_mode=1の場合:
    最大同時実行数はpd_max_usersオペランドの指定値です。
  4. 解析対象となるRDエリア(データディクショナリ用RDエリア,データディクショナリLOB用RDエリア,レジストリ用RDエリア,及びレジストリLOB用RDエリア)は,次のどれかの状態でなければなりません。
    • 閉塞なしオープン状態
    • コマンド閉塞オープン状態
    • 参照可能閉塞オープン状態
    ユーザ用RDエリア,及びユーザLOB用RDエリアについては,「付録C コマンド実行時のRDエリアの状態」を参照してください。

(2) 注意事項

  1. pddbstのリターンコードを次に示します。
    0:正常終了
    4:警告終了(指定不正又は解析処理スキップ)
    8:異常終了
  2. pddbstを実行する場合,排他制御の最小単位は表(意図共用モード:SR)であり,インデクスや行に対して排他は掛かりません。そのため,pddbstの実行中に表やインデクスの更新があった場合,更新トランザクションが決着しない状態でpddbstを実行するので,更新トランザクションがロールバックしたとき,実際のデータベースの状態と解析結果が異なることがあります。
  3. pdrorgの再編成処理が異常終了した表を,論理的解析(-k logi指定)又は表単位解析(-t指定)で解析すると,StatusにはDATA_UNFINISHが表示されます。
  4. 再編成時期予測機能を実行する場合,シングルサーバ定義,又はディクショナリサーバ定義に指定するpd_lck_pool_sizeオペランドには,デフォルト値未満の値は指定しないでください。次の計算式から求まる値以上を指定してください。
    pd_lck_pool_sizeオペランドの値=↑y÷x↑(単位:キロバイト)
    x:32ビットモードの場合は6,64ビットモードの場合は4
    y:pddbstが消費する排他資源数
    y=MAX(a,b,c)
    a:定義したRDエリア数×30
    b:定義した表数+定義した抽象データ型数+抽象データ型列の総数+61
    c:定義したインデクス数+124
    注※
    同じ抽象データ型でも,表や列が異なる場合はカウントします。

(3) BOMを持つファイルの使用

pdntenvコマンドで文字コードとしてutf-8を選択した場合,pddbstの入力ファイルには,BOMを持つファイルを使用できることがあります。pddbstでのBOMを持つファイルの使用可否を次の表に示します。なお,pddbstの入力ファイルとしてBOMを持つファイルを使用しても,BOMは読み飛ばされます。また,pddbstで出力されるファイルには,BOMは付きません。

表15-12 pddbstでのBOMを持つファイルの使用可否(UTF-8の場合)

オプション 入力ファイル BOMを持つファイルの使用
-c 基準値定義ファイル
-v 制御文ファイル

(凡例)
○:使用できます。

(4) コミットしていない削除データに排他を掛ける場合の注意事項

残存エントリが残ったままでpd_lock_uncommited_delete_dataオペランドの指定をwaitからnowaitに変更してpddbstを実行すると,正しい状態解析ができません。pd_lock_uncommited_delete_dataオペランドの指定をnowaitに変更する場合,次のどちらかの方法で残存エントリがない状態にしてから変更する必要があります。