スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(Windows(R)用)

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1.4.2 ユティリティで使用できるファイルの形態

HiRDBの各ユティリティの入出力ファイルは,特に明記しないかぎりファイルを対象とし,その形態は「シングルファイル・シングルボリューム」となります(263バイトを超えるファイルは操作できません)。また,ネットワークドライブのファイルは,ユティリティの入出力ファイルとして使用できません。ローカルドライブ上のファイルを使用してください。

ユティリティによっては「シングルファイル・シングルボリューム」以外の形態のファイルを扱えます。ファイル「シングルファイル・シングルボリューム」以外の入出力ができるユティリティの一覧を次の表に示します。

表1-3 ファイル「シングルファイル・シングルボリューム」以外の入出力ができるユティリティ一覧

ユティリティ名 ファイル種別 シングルファイルマルチボリューム テープ装置 HiRDBファイル
データベース作成ユティリティ(pdload) 入力データファイル,LOB入力ファイル,列単位LOB入力ファイル ×
データベース再編成ユティリティ(pdrorg) アンロードデータファイル,LOBデータのアンロードファイル
-f hirdb
データベース複写ユティリティ(pdcopy) バックアップファイル
-k i
データベース回復ユティリティ(pdrstr)
ディクショナリ搬出入ユティリティ(pdexp) 搬出ファイル × ×

(凡例)

○:
使用できます。コマンドラインでの指定が必要な場合は,○の下にオプションフラグを記述してあります。その場合,このコマンドオプション以外にも各ファイルに固有の情報の指定が必要となります。詳細は,各コマンドの該当オプションフラグの説明を参照してください。

△:
可変長ブロックモードは使用できます,固定長ブロックモードではDAT形式が使用できます。バイナリ形式は使用できません。

×:
未対応です。

注※
64ビットモードの場合は使用できません。
<この項の構成>
(1) テープ装置
(2) HiRDBファイル

(1) テープ装置

ユティリティで使用できるテープ装置を次の表に示します。

表1-4 ユティリティで使用できるテープ装置

装置名称 ユティリティでの直接入出力
CMT ×
DAT
OMT ×
CGMT ×
8mm ×
DLT
LTO

(凡例)
○:使用できます。
×:使用できません。

 

ユティリティがテープ装置に対して直接入出力をする場合,シングルボリュームとして扱うため,装置タイプは単体のTape Driveとしてアクセスします。AutoloaderやTape Libraryの制御はしません。

テープ装置では可変長ブロックモードで使用することをお勧めします。

固定長ブロックモードでは512バイト単位で入出力をしますが,可変長ブロックモードでは32キロバイト単位で入出力をするため,入出力回数が削減できます。固定長ブロックモードを使用する場合は,ブロックサイズが512バイトであることを確認してください。

各テープ装置については,OSのマニュアルを参照してください。

pdrorg,pdload,又はpdrstrでテープ装置を使用する場合,デバイスドライバのマイナー番号に,クローズ時に巻き戻さない指定はしないでください。巻き戻しをしないでユティリティを実行した場合,ユティリティ終了後にmtコマンド(磁気テープ操作プログラム)などでテープを巻き戻す必要があります。

一つの媒体に複数のバックアップを保存したい場合は,いったんユティリティでバックアップをファイルに出力して,それから一つの媒体へコピーするなどしてください。

(2) HiRDBファイル

入出力ファイルとしてHiRDBファイルを使用する場合は,事前にpdfmkfsコマンドで-k UTLを指定して,HiRDBファイルシステムを作成し,HiRDBユティリティ実行時に表1-3のオプションを指定する必要があります。

HiRDBユティリティはHiRDBファイルを次の形態で使用します。

HiRDBファイルについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。