スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
バージョンアップをする前に,次に示す内容を必ず実施してください。なお,マルチHiRDBの場合,すべての運用ディレクトリに対して,次の内容を実施してください。
以降,Windowsの[コマンドプロンプト]の画面を使って,コマンドとユティリティを実行してください。
データベース状態解析ユティリティ(pddbst)で,データディクショナリ用RDエリアに必要な空き領域があるかどうかを確認してください。空き領域がない場合は,次に示すどちらかの方法で空き領域を確保してください。
この空き領域の確認は,旧バージョンと新バージョンを入れ替えるときにだけ必要です。修正版HiRDBへの入れ替えの場合は不要です。
ユティリティを実行する方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。
表1-5 バージョンアップするのに必要な空き領域
データディクショナリ用RDエリアに格納しているディクショナリ表 | データディクショナリ用RDエリアに必要な空きセグメント数 | |
---|---|---|
07-00以降からバージョン アップする場合 |
08-00以降からバージョン アップする場合 |
|
SQL_COLUMNS表 | ↑53÷S↑ | ↑14÷S↑ |
SQL_INDEXES表 | ↑9÷S↑ | ↑2÷S↑ |
SQL_INDEX_COLINF表 | ↑10÷S↑ | − |
SQL_ROUTINES表※ | ↑14÷S↑ | ↑14÷S↑ |
SQL_ROUTINE_PARAMS表※ | ↑14÷S↑ | ↑10÷S↑ |
SQL_TABLES表 | ↑3÷S↑ | − |
SQL_TABLE_PRIVILEGES表 | ↑6÷S↑ | − |
SQL_VIEWS表 | ↑21÷S↑ | ↑12÷S↑ |
SQL_VIEW_DEF表 | ↑171÷S↑ | ↑40÷S↑ |
SQL_VIEW_TABLE_USAGE表 | ↑2÷S↑ | − |
データベース複写ユティリティ(pdcopy)で,すべてのRDエリアのバックアップを取得してください。
バージョンアップのコマンド(pdvrupコマンド)を実行するのに135キロバイトのメモリが必要です。メモリの空き容量を確認してください。なお,修正版HiRDBへの入れ替えの場合は不要です。
pdlsコマンドですべてのユニットがACTIVEと表示されているかどうかを確認してください。ACTIVEと表示されている場合,pdstopコマンドで正常終了させてください。
バージョンアップする前にHiRDBを正常終了させてください。HiRDB/パラレルサーバの場合はシステムマネジャがあるマシンから終了させてください。HiRDBが既に終了している場合は,次に示す情報を参照してHiRDBが正常終了しているかどうかを確認してください。
正常終了していない場合は,pdstartコマンドでいったんHiRDBを開始して,pdstopコマンドで正常終了させてください。
HiRDBをバージョンアップするユニットの状態を確認するため,pdls -d ustコマンドを実行します。
バージョンアップする前にバージョンアップするHiRDBのサービスを停止してください。サービスの停止方法及び確認方法については,OSのマニュアルを参照してください。
コマンド,ユティリティ,アプリケーション,HiRDB Datareplicator,及びHiRDB Dataextractorはあらかじめ停止しておいてください。これらを停止しないと,実行形式ファイルや共用ライブラリの削除に失敗し,バージョンアップに失敗することがあります。
HiRDBをバージョンアップすると,HiRDBのメモリ所要量が増えることがあります。「15. HiRDBのメモリ所要量」を参照してHiRDBのメモリ所要量を確認してください。
HiRDBをバージョンアップすると,HiRDBのステータスファイル容量が増えることがあります。「17.3 ステータスファイルの容量の見積もり」を参照してHiRDBのステータスファイルの容量を確認してください。
HiRDBをバージョンアップすると,HiRDBのシンクポイントダンプファイルの容量が増えることがあります。「17.2 シンクポイントダンプファイルの容量の見積もり」を参照してHiRDBのシンクポイントダンプファイルの容量を確認してください。
バージョンアップする場合は,上書きできる状態のシステムログファイルの総レコード数を確認してください。
次の表に示す総レコード数より少ないと,バージョンアップに失敗することがあります。
表1-6 バージョンアップするのに必要なシステムログファイルの総レコード数
対象バージョン | 総レコード数※ | ||
---|---|---|---|
システムログファイルのレコード長 | |||
1024の場合 | 2048の場合 | 4096の場合 | |
07-00以降からバージョンアップする場合 | 3550 | 1840 | 1000 |
08-00以降からバージョンアップする場合 | 1360 | 690 | 360 |
なお,HiRDB/パラレルサーバの場合は,ディクショナリサーバのシステムログファイル(上書きできる状態)の総レコード数を確認してください。
バージョンアップ前のHiRDBで付加PPを使用していた場合,HiRDBと同じバージョンの付加PPをインストールする必要があります。付加PPについては,「2.4 付加PPのインストール時の注意」を参照してください。
バージョン07-00と08-00で,HiRDBシステム定義の一部のオペランドの省略値を変更(省略値を推奨値に変更)しました。また,幾つかのオペランドについては省略できるようにしました。
そのため,例えば,07-03から08-02にバージョンアップする場合,省略値が変更されているオペランドがあるため,HiRDBの稼働環境がバージョンアップによって変わることがあります。省略値の変更によって問題が発生する場合は,バージョンアップ後に次に示すオペランドを指定して,省略値が変更されないようにしてください。
省略値が変更になったオペランド,指定不要になったオペランド,及びpd_sysdef_default_optionオペランドについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム定義」を参照してください。
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