スケーラブルデータベースサーバ HiRDB ファーストステップガイド(Windows(R)用)

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4.2.1 基礎知識

HiRDBの開始にはpdstartコマンド(HiRDBシステム・ユニット・サーバの開始)を,HiRDBの終了にはpdstopコマンド(HiRDBシステム・ユニット・サーバの終了)を使います。

<この項の構成>
(1) HiRDBの開始
(2) HiRDBの終了

(1) HiRDBの開始

HiRDBの開始には,次に示す二つの方法があります。

  1. Windows 2000のサービスとHiRDBのコマンド(pdstartコマンド)で開始する方法
  2. Windows 2000のサービスだけで開始する方法

通常は,1.の方法でHiRDBを開始するようにしてください。

(a) HiRDBの開始方法の決め方

HiRDBを1.の方法で開始するか,または2.の方法で開始するかは,システム共通定義(pdsys)のpd_mode_confオペランドで指定します。

●1.の方法で開始する場合
pd_mode_conf = MANUAL2を指定します。このマニュアルの手順に従ってHiRDBの環境設定をした場合は,pd_mode_conf = MANUAL1が指定されています。

●2.の方法で開始する場合
pd_mode_conf = AUTOを指定します。
(b) 開始モード

HiRDBには開始モードという概念があります。開始モードによって,pdstartコマンドに指定するオプションが異なります。HiRDBの開始モードを表4-1に示します。

なお,Windows 2000のサービスでHiRDBを開始する場合は,正常開始または再開始しかできません。

表4-1 HiRDBの開始モード

開始モード 実行コマンド 開始モードの説明 前回の終了モード
正常開始 pdstart 通常の開始モードです。正常開始では,前回稼働時の情報を引き継ぎません。
ただし,障害閉塞しているRDエリアの状態は引き継ぎます。
正常終了
再開始 前回の終了モードが右記の場合,HiRDBは(自動的に)再開始となります。再開始では,前回稼働時の情報を引き継ぎます。
  • 計画停止
  • 強制終了
  • 異常終了
強制開始 pdstart dbdestroy 通常は使用しないでください。HiRDBを再開始できないときに使用します。HiRDBを強制的に開始します。
pdstart - i 通常は使用しないでください。データベースを再度初期設定するときの開始方法です。
pdstart -r 通常は使用しないでください。マスタディレクトリ用RDエリアに障害が発生したときの開始方法です。

(凡例)
−:モードに依存しません。

(2) HiRDBの終了

HiRDBを終了するには,次の方法があります。

  1. HiRDBのコマンド(pdstopコマンド)で終了する方法
  2. Windows 2000のサービスで終了する方法

通常は,1.の方法でHiRDBを終了するようにしてください。

(a) 終了モード

HiRDBには終了モードという概念があります。終了モードによって,pdstopコマンドに指定するオプションが異なります。HiRDBの終了モードを表4-2に示します。

なお,Windows 2000のサービスでHiRDBを終了する場合は,正常終了しかできません。

表4-2 HiRDBの終了モード

終了モード 入力コマンド 終了モードの説明
正常終了 pdstop 通常の終了モードです。CONNECT要求を禁止し,ユティリティを含むすべてのユーザがDISCONNECTしたあとに,HiRDBを終了します。
計画停止 pdstop -P トランザクションの受け付けを禁止し,ユティリティを含むすべてのトランザクションが終了したあとに,HiRDBを終了します。
強制終了 pdstop -f 処理中のトランザクションの完了を待たずに,HiRDBを直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象となります。
異常終了 何らかの異常によってHiRDBが終了する場合の終了モードです。処理中のトランザクションの完了を待たずに,HiRDBは直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象となります。
(b) 注意事項