Hitachi

DABroker


6.4.2 データベースアクセストレースの表示

コマンド形式

# dabdbtrc [-u ユーザID] [-p アプリケーションの名称]

機能

DABrokerがデータベースに要求した処理,及びその処理に対するデータベースからの応答(アクセストレース)を表示します。

なお,アクセストレースの取得は,DBMSに要求を出す直前及びDBMSから応答が返ってきた直後に,DABrokerが行っています。

使用できるユーザ

DABrokerの管理ユーザ

オプション
指定なし

すべてのアプリケーションからの要求に対して行ったデータベースアクセストレースを表示します。

-u ユーザID

指定したユーザIDを持つアプリケーションからの要求で行った,データベースアクセストレースを表示します。

-p アプリケーションの名称

指定した名称のアプリケーションからの要求で行った,データベースアクセストレースを表示します。指定できる名称は次のとおりです。

アプリケーションの種類

指定する名称

DABroker関連製品で開発したアプリケーションからアクセスする場合

アプリケーションで設定した名称

(各DABroker関連マニュアル参照)

DBPARTNER/Client又は

DBPARTNER/Webからアクセスする場合

DBPARTNER/Client又はDBPARTNER/Webの識別情報

エージェント処理を実行した場合

エージェント実行名(16バイトの固定文字列)

ここで入力した名称は,PAPNAMEに出力されます。

出力例

[図データ]

UID=XXXXXXXX

ユーザID

PAPNAME=XXXXXXX

アプリケーションを識別するための文字列が表示されます。表示される文字列は,-pオプションで指定できる名称です。

DBNAME=XXXXXXX

接続先データベース

次のどれかが表示されます。

  • HiRDB:HiRDB

  • ORACLE7:Oracle8,Oracle8i,Oracle9i,Oracle10g,Oracle11g,もしくはOracle12c でOracle Call Interface 7を使用している場合,又はOracle19cでOracle Call Interface 8iを使用している場合。

  • ORACLE8i:Oracle10g,Oracle11g,Oracle12c,又はOracle19cでOracle Call Interface 8iを使用している場合。

  • RDA_Link_GW:RDA Link for Gateway

  • DBCSV:Database Connection Server

DATE

アクセスの発生日(年/月/日)

TIME

アクセスの発生時刻(時:分:秒.n)

nはn/100秒を表します。

EVT

DABrokerがデータベースに要求した処理の内容

次のどれかが表示されます。

EVTの表示

処 理 内 容

CONNECT

データベースと接続します。

分散トランザクション連携機能使用時は,データベースに対するアクセス要求ではなく,アプリケーションからのCONNECT要求に対応したイベントになります。

PREPARE

SQLの前処理をします。

DESCRIBE

前処理したSQLの情報を返します。

DECLARE

前処理したSELECTに対してカーソルを宣言します。

OPEN

カーソルを位置付けます。

FETCH

行を読み込んでカーソルを進めます。

CLOSE

カーソルを閉じます。

EXECUTE

前処理したSQLを実行します。

COMMIT

トランザクションを正常終了,更新を有効にします。

ROLLBACK

トランザクションを取り消し,更新を無効にします。

DISCONNECT

トランザクションを正常終了,切り離します。

分散トランザクション連携機能使用時は,データベースに対するアクセス要求ではなく,アプリケーションからのDISCONNECT要求に対応したイベントになります。

CANCEL

DBMSに対し,処理を中断します。

データベースアクセストレース情報を任意に選択して出力することもできます。任意に選択して出力する場合は,DABroker動作環境定義ファイルに,データベースアクセストレース選択オプションの項目を設定する必要があります。データベースアクセストレース選択オプションについては,「6.4.1 データベースアクセストレース選択オプション」を参照してください。

RETCODE

DABrokerが要求した処理に対して,DBMSから返されるリターンコード

  • 0:正常終了

  • 0以外:異常終了又はメッセージ付きの正常終了

なお,DABrokerからDBMSへの要求の送信を表す行では,RETCODEは空白になります。また,RDA Link for Gatewayの場合は,RETCODEは空白になります。

INFORMATION

Fetch時の行取得要求数及び取得結果の情報

「BLOCK COUNT(XXX)」の形式で出力されます。

(SQL)

アプリケーションから要求のあったSQLの内容。この項目は,必要に応じて表示されます。

注意事項

アプリケーションからの要求量(SQL文)が多いほど,データベースアクセストレースのファイル容量も多くなります。トレースは,1レコード80バイトで表示されます。アプリケーションからの要求(SQL文)が多い場合は,折り返して表示します。データベースアクセストレースのファイル容量の目安として,概算式を次に示します。

(概算式)

{(アプリケーションからの要求(SQL長など)* 2) + 2 [ +(アプリケーションからの要求SQL長/73)-1] } * 80〔バイト〕

注 下線は,SQL長が73バイト以上の場合です。

あらかじめ,この概算式で計算したサイズ以上のハードディスク容量を用意しておいてください。また,アプリケーションからの要求量が多いほど,トレース表示が終わるまでにも時間がかかります。御注意ください。