付録C 用語解説(共通)
(英字)
- API(Application Programming Interface)
-
このマニュアルでは,DABroker関連製品で提供するインタフェースを指します。
- BLOB
-
バイナリ長大オブジェクト(Binary Large Object)を指します。LOB(Large Object)データの一種で,画像,音声などのマルチメディアデータ,UDTなどの長大なバイナリデータの固まりです。このマニュアルでは,ORACLEのLONG系バイナリ型,ODBCの長大バイナリ型もBLOBと呼んでいます。
- CORBA(Common Object Request Broker Architecture)
-
分散オブジェクト環境での,分散オブジェクト間の通信などを規定したインタフェースのことです。OMG(Object Management Group)によって提唱されたインタフェースです。CORBAには,主に次の機能があります。
-
ORB(Object Request Broker)機能
分散オブジェクト環境でのオブジェクトの管理,ネットワーク上のオブジェクトの相互作用(オブジェクト間の通信など)の管理をします。
-
IIOP(Internet Inter-ORB Protcol)
インターネット上での,分散オブジェクト環境の通信プロトコルです。
-
OTS(Object Transaction Service)機能
分散オブジェクト環境でのトランザクションを制御します。
-
- Database Connection Server
-
メインフレーム系データベースにアクセスする場合に必要なプログラムです。Database Connection Serverを使うと,クライアントからサーバ上のDABrokerを介して,メインフレーム系データベース(VOS3 XDM/RD,VOS3 XDM/SD,VOSK SQL/K,VOS1 PDMII E2,VOSK スプールファイル)にアクセスできます。
- DBMS(Data Base Management System)
-
データベースを管理するソフトウェアです。このマニュアルでは,HiRDB,ORACLE,SQL Anywhere,Adaptive Server Anywhere,SQL Server,又はメインフレーム系データベース(VOS3 XDM/RD,VOS1 RDB1 E2,VOSK SQL/K,VOS3 XDM/SD,VOS1 PDMII E2,VOSK スプールファイル,VOS1 RDB1 E2)を指します。
- DBPARTNER/Client
-
パーソナルコンピュータに組み込んで使用し,ワークステーションに組み込んだDABrokerとともにクライアント/サーバシステムを構成するプログラムです。データベースのデータの抽出,更新,及びデータベースへの表定義を行うGUIプログラムです。
- DBPARTNER/Web
-
インターネット又はイントラネット上でDABrokerを介してデータベースにアクセスするために必要なプログラムです。
- DBPARTNER Mobile
-
モバイル環境下でDABrokerを介してデータベースにアクセスするために必要なプログラムです。このマニュアルでは,DBPARTNER Mobile-Client,及びDBPARTNER Mobile-Serverを総称してDBPARTNER Mobileと呼びます。
- DTPモデル(Distributed Transaction Processing)
-
オープンシステムの標準化を目的とした団体であるX/Openが規定する,分散処理システムモデルのことです。DTPモデルは,トランザクション処理を管理,実行するトランザクションマネジャ(TM:Transaction Manager),各種資源を管理するリソースマネジャ(RM:Resource Manager),及び業務処理をするUAP(AP:Application Program)から構成されます。
- HITSENSER5 for Cosmicube
-
Cosmicubeで構築した多次元データベースのデータを検索し,分析ができるMOLAPツールです。
- HITSENSER5 for RDB
-
リレーショナルデータベースで構築したデータベースのデータを検索し,分析ができるROLAPツールです。
- HITSENSER5 Professional
-
HITSENSER5動作環境などを管理するシステム管理者が使います。「マネージャ」と「アナライザ」の二つが含まれています。「マネージャ」は,HITSENSER5の動作環境の設定,ユーザ管理,分析情報ファイルの管理などをするためのツールです。「アナライザ」は,データベースから表やグラフを作成して,分析作業をするためのツールです。
- HITSENSER5 Standard
-
HITSENSER5を使って多次元分析をする分析者,及び分析者が登録した分析状態を参照するユーザが使います。「アナライザ」だけが含まれています。「アナライザ」は,データベースから表やグラフを作成して,分析作業をするためのツールです。
- IPアドレス
-
データを転送する経路を確立するためのアドレスです。
- JDBCインタフェース
-
Javaの標準的なデータベースアクセスインタフェースのことです。
- JDBCドライバ
-
DABroker for Javaで提供するクラスライブラリです。JDBCインタフェースに従って開発したプログラムからの要求をDABrokerに転送します。常に,JDBCインタフェースで開発したプログラムと同一マシンに組み込んで使用します。
- Mobile Message Queue
-
DBPARTNER Mobile同様,モバイル環境下でDABrokerを介したデータベースにアクセスするために必要なプログラムです。DBPARTNER Mobileと連携し,DBPARTNER Mobileから実行したデータの受け渡しをキュー機能を使って実現しています。
- ODBC
-
Open DataBase Connectivityの略で,米国Microsoft Corp.が提唱するデータベースアクセス機構です。ODBCが規定するAPIを使ったアプリケーションからは,OS,DBMS,ネットワークなどの違いを意識せずにデータベースにアクセスできます。アクセスする相手のDBMSも,ODBCドライバと呼ばれるソフトウェアドライバに対応している必要があります。
- OTS
-
CORBA上のオブジェクトに対して,トランザクション処理をするサービスです。
- RDA Link for Gateway
-
分散データベースにアクセスする場合に必要になるプログラムです。RDA Link for Gatewayを使うと,クライアントからDABrokerを介して,メインフレーム系データベース(VOS3 XDM/RD,VOS1 RDB1 E2※ VOSK SQL/K)にアクセスできます。
注※ HP-UXの場合,VOS1 RDB1 E2は使用できません。
- Simple Interface
-
DABroker for ORBで提供する,複雑なデータベースのアクセスを七種類の関数に統合したCORBAオブジェクトのことです。
- TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
-
米国国防省(DOD)のネットワーク(ARPANET)用に開発された通信プロトコル(ネットワーク上で通信を行う場合の規約)です。クライアントとのデータ交換は,TCP/IPのライブラリを用いて行われます。
- TPBroker
-
CORBAインタフェースに対応し,分散オブジェクト環境でのオブジェクトの管理,オブジェクト間の通信の管理(ORB機能),及びトランザクションの制御(OTS機能)をするためのプログラムです。DABrokerでは,DABroker for ORBで提供するオブジェクトを呼び出すためにTPBrokerを利用します。
- Web Page Generator
-
CORBAインタフェースを含むHTMLファイルを動的に生成するプログラムです。CORBAインタフェースを記述できるため,分散オブジェクトに対応します。
- X/Open DTPモデルXAインタフェース
-
X/Open XAインタフェースは,分散トランザクション処理(DTP:Distributed Transaction Processing)システムでのトランザクションマネジャ(TM:Transaction Manager)とリソースマネジャ(RM:Resource Manager)の接続インタフェースを規定したX/Openの標準仕様です。XAインタフェースを使用すると,リソースマネジャのトランザクション処理をトランザクションマネジャで制御できます。
(ア行)
- アクセストレース
-
DABrokerからデータベースにアクセスした内容についての情報です。Windowsの場合は[DABrokerトレース出力]ユティリティを,UNIXの場合はdabdbtrcコマンドを使用して取得できます。アクセストレースの種類は任意に選択できます。
- アプリケーション
-
このマニュアルでは,DABroker関連製品で提供するインタフェースを使用して開発するユーザアプリケーションプログラム(UAP)のことです。
- エージェント
-
データベースアクセス処理の実行時間,アクセス条件などの定型の処理手順を登録しておき,必要に応じて実行できる機能をエージェント機能といいます。ネットワーク環境に関係することなく処理を実行できます。
(カ行)
- コネクションの解放
-
コネクションの解放では,TCP/IP通信メインプロセス又はスレッドを終了し,クライアントとの通信路を解放します。コネクションが解放されるのは,次のような場合です。
-
クライアントからのコネクション解放要求時
-
サーバの強制終了時
-
サーバの異常終了時
-
通信エラー発生時
-
タイムアウト発生時
-
DBMSの異常終了時
-
- コネクションの確立
-
コネクションの確立では,クライアントとの通信路を確立し,TCP/IP通信メインプロセス又はスレッドを生成,起動します。コネクションが確立されるのは,クライアントからデータベースの最初のアクセスが発生した時です。
- コミット
-
トランザクションによって発生した更新をデータベースに反映することです。
(ナ行)
(ハ行)
- 分散オブジェクト技術
-
複数の分散オブジェクトを組み合わせてシステムを構築する技術のことです。
この技術を利用すると,既存システムに付加価値サービスを追加した新規システムを,既存システムを変更することなく構築できます。分散オブジェクト間のインタフェースには,CORBAインタフェースを使用します。
-
分散オブジェクト
分散オブジェクトとは,ネットワーク上に分散していて,ネットワーク上のどこからでも利用できるオブジェクトのことです。なお,オブジェクトとは,データ,アプリケーション,プロセスなどを部品化したものです。
-
分散オブジェクト環境
分散オブジェクト環境は,複数のオブジェクト(分散オブジェクト)を組み合わせて構築する環境のことです。
-