JP1/ServerConductor/Deployment Manager
作成したバックアップシナリオの実行方法について説明します。
- 以下のどれかの方法で作成したシナリオファイルをコンピュータに割り当てます。
- イメージビュー,またはツリービューからコンピュータアイコンをクリックし,「コンピュータ」メニューから「シナリオ割当て」を選択します。
- コンピュータアイコンを右クリックし,「シナリオ」→「シナリオ割当て」を選択します。
- メインウィンドウ画面のイメージビューでコンピュータアイコンを選択し,
アイコンをクリックします。
- シナリオビューでシナリオファイルを選択し,ツリービュー,またはイメージビューのコンピュータアイコンにドラッグ&ドロップをして割り当てます。
- シナリオ割当て画面が表示されたら,「シナリオ名」のプルダウンからシナリオファイルを選択し,「OK」ボタンをクリックします。
- シナリオを割り当てたコンピュータをクリックし,「コンピュータ」→「シナリオ実行」を選択します。ただちにシナリオが開始されます。同じ操作は,コンピュータアイコンを右クリックし,「シナリオ」→「シナリオ実行」を選択しても行えます。コンピュータアイコンを選択し,メインウィンドウ画面の
アイコンをクリックしても,同様の操作ができます。
- 【重要!】
- シナリオを実行する時,コンピュータの電源がON状態の時は,シナリオ実行は開始されません。「シナリオファイル」の「オプション」タブで「実行前に再起動の強制実行を行う」を選択しておくか,シナリオ実行前に,手動で電源をOFFしてください。
- 【注意!】
- コンピュータの電源がOFF状態でも,リモート電源ON機能が有効になっていない場合は,シナリオ実行後に手動で電源をONしてください。リモート電源ON機能については,「1.1.5 DPMで管理対象となるコンピュータの前提条件について」を参照してください。
- イメージビューの「ステータス」欄に“シナリオ実行中”と表示され,バックアップが開始されます。
- メインウィンドウ画面の「表示」→「シナリオ実行状況」→「シナリオ実行一覧」を選択し,「シナリオ実行一覧」画面を表示します。また,バックアップの詳細な進捗を見るときは,「バックアップ/リストア実行一覧」を選択し,「バックアップ/リストア実行一覧」画面を表示します。
- 「シナリオ実行一覧」画面の「ステータス」に“実行完了”と表示されたら,シナリオは完了です。「バックアップ/リストア実行一覧」画面の「実行状況」にも“バックアップ正常終了”と表示されます。
- 【重要!】
- バックアップの時間が極端に短かった場合などは,バックアップイメージファイルのサイズを確認してください。バックアップイメージファイルのサイズは,OSインストール直後のコンピュータに対し,フルセクタオプションなしの設定がされたシナリオでバックアップを行った場合,以下のようになります。
・Windows OSの場合,バックアップ対象となるデータサイズの約60%
・Linux OS(※)の場合,バックアップ対象となるデータサイズの約40%
※ LVM1,ReiserFS,JFS,XFSパーティションを含むディスクを対象としてバックアップを行なった場合,フルセクタオプションなしのシナリオであっても有効セクタだけでなく無効セクタも含んだバックアップとなります。そのため,バックアップイメージファイルのサイズの圧縮率が異なる場合があります。
これと比較してバックアップイメージのサイズが小さすぎる場合,シナリオが正常終了していてもバックアップに失敗している可能性があります。以下のようなパーティションがないか,確認をしてください。以下のパーティションがありましたら,そのパーティションを削除してから再度バックアップを実行してください。
・未フォーマットにも関わらず,ドライブ名が設定されている。
- IPF装置に対してバックアップを実施すると,バックアップイメージファイルと同じフォルダに拡張子が「.nvr」というファイルが作成されます。
このファイルには,EFIブート情報を管理するNvRAM領域のデータが含まれます。バックアップ中のPXEブートや起動制御を行うために必要になりますので削除しないでください。
- 【注意!】
- バックアップのシナリオを実行する前に,必ず管理サーバのバックアップファイルを指定した先の空き容量を確認してください。容量不足になると,途中でバックアップが中止してしまいます。
- Linuxでパーティションを確保する場合,fdiskにてディスク先頭に書き込まれるパーティションIDの値にご注意ください。
パーティションIDの値は,fdiskの-lオプションで確認できます。
バックアップではこのパーティションIDの値と実際のパーティションの内容とを比較し不整合がないかを確認しています。
LinuxではOSとしてこの値を使用しないので,実際のパーティションと異なる値が記録されている場合があります。このような場合は,データ不整合として以下のようなエラーメッセージを出力して終了します。
There is a mismatch between partition types of MBR(0x83-5) and BPB(NO6-6)
This disk can no be backed-up/restore
例えば,swap領域の拡張で新たにfdiskでパーティションを作成し,mkswapなどでそのパーティションをswapにした場合上記のようなエラーになります。
このような場合はfdiskにて該当パーティションIDを実際のパーティション内容に合わせたものに更新してから再度バックアップを実行してください。
- ダイナミックディスク上で新たに作成できるパーティションはNTFSだけとなります。
NTFSで作成した後,FATに再フォーマットしたパーティションはリストアできません。
- バックアップシナリオ開始後,ネットワークブート中に障害が発生した場合は,シナリオ実行中のままの状態となります。その場合には,シナリオ実行中断を行った上で障害を取り除き,再度シナリオを実行してください。
- バックアップシナリオ実行中に,管理対象コンピュータ上で,以下に示すキーを押すと,処理の停止や,シナリオ実行エラーとなる場合があります。
シナリオ実行中は,管理対象コンピュータ上で,以下に示すキーを押さないでください。
- [シナリオ実行に影響を与えるキーとキーを押した場合の動作]
- Ctrl-s:シナリオ実行処理が停止します。シナリオ実行エラーとなる場合もあります。
- Ctrl-c:シナリオ実行エラーとなります。
- PrintScreen:シナリオ実行エラーとなります。
- SysRq:シナリオ実行エラーとなります。
- Ctrl-Alt-Del:シナリオ実行処理中に,管理対象コンピュータが再起動します。その結果,シナリオ実行エラーとなるかまたは処理が完了せずにシナリオ実行完了となります。
- 【ヒント】
- バックアップがエラー終了した場合,クライアント画面に以下のメッセージが表示されます。
Press 'p' key to poweroff, 'r' key to reboot:
- 再起動する場合は,「r」キーを入力後「Enter」キーを押してください。
- 電源OFFする場合は,「p」キーを入力後「Enter」キーを押してください。
- 「p」キーを押した場合に,装置によっては完全に電源OFFされない場合があります。
- その場合,以下のメッセージが表示されていれば問題ありませんので,手動で電源OFFしてください。
flushing ide device : hda(※) system halted. ※ 環境によって表示される文字列が異なります。
- <リストア>
- ネットワーク上のコンピュータのHDDに,DPMでバックアップをとったバックアップファイルをリストアします。マルチキャストでバックアップファイルを配信する場合,多数のコンピュータにリストアを実行しても,ネットワークに負荷をかけません。ユニキャストによる配信もできます。
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