JP1/Cm2/SNMP System Observer
SSOクラスタソフト共通の注意事項について説明します。
- <この項の構成>
- (1) SSOの起動と停止
- (2) SSOプロセスを再起動する場合
- (3) NNMiリソースをメンテナンスモードにする場合
- (4) クラスタ制御スクリプトを変更する場合
- (5) 論理IPアドレスを変更する場合
- (6) 論理ホスト名を変更する場合
- (7) NNMiを上書きインストールまたはバージョンアップインストールする場合
(1) SSOの起動と停止
SSOをクラスタ構成にした場合,SSOの起動と停止はクラスタソフトから実施してください。
ただし,SSOの障害(プロセスダウン)をフェールオーバーの契機に設定していない場合は,ssostopコマンドおよびssostartコマンドを使用して,SSOだけを再起動できます。SSOの障害をフェールオーバーの契機に設定している場合にSSOだけを再起動したい場合は「(2) SSOプロセスを再起動する場合」を参照してください。
(2) SSOプロセスを再起動する場合
動作定義ファイルやユーザリソース設定ファイルの内容の変更時などに,SSOプロセスの再起動が必要になる場合があります。ただし,SSOのクラスタ制御スクリプトでSSOプロセスを監視対象に設定している状態でSSOプロセスを停止すると,フェールオーバーが発生してしまいます。
クラスタ制御スクリプトでSSOプロセスを監視している状態で,フェールオーバーを発生させないでSSOプロセスを停止する場合には,監視処理一時中断ファイルを作成して,メンテナンスモードにしてからssostopコマンドでSSOを停止してください。
このあと,SSOプロセスを起動する場合は,ssostartコマンドでSSOを起動したあとに監視処理一時中断ファイルを削除して,メンテナンスモードを解除してください。
監視処理一時中断ファイルのファイルサイズは0バイトで問題ありません。
監視処理一時中断ファイルの格納先を次の表に示します。
表11-11 監視処理一時中断ファイルの格納先
監視処理一時中断ファイル名 格納先ディレクトリ ha_maintenance $SSO_TMP なお,SSOのクラスタ制御スクリプトでプロセスの監視を設定していない場合,この手順を実施する必要はありません。
(3) NNMiリソースをメンテナンスモードにする場合
NNMiリソースをメンテナンスモードにする場合で,SSOとして次の条件を満たすときは,NNMiを停止する前に,必ず監視処理一時中断ファイルを作成してSSOリソースをメンテナンスモードにしてください。
- クラスタ制御スクリプトに指定するSSOの監視プロセスに,ssospmdコマンド以外のプロセスを指定している
- ssospmd動作定義ファイルのキー「nnm-coop-policy:」に「0」を設定している
SSOリソースは,NNMiのリソースに依存します。そのため,メンテナンスモードに設定するときは,SSOリソースをメンテナンスモードにしたあとにNNMiリソースをメンテナンスモードに設定してください。また,メンテナンスモードを解除するときは,NNMiリソースのメンテナンスモードを解除したあとにSSOリソースのメンテナンスモードを解除してください。
(4) クラスタ制御スクリプトを変更する場合
SSOのクラスタ制御スクリプトを変更する場合は,SSOリソースを停止したあとにクラスタ制御スクリプトを変更してください。
SSOリソースを停止させないでクラスタ制御スクリプトを変更したい場合は,SSOプロセスが動作していないホスト側でクラスタ制御スクリプトを変更し,系切り替え後にもう一方のホスト側で変更してください。
SSOリソースが動作しているホスト上で,クラスタ制御スクリプトを変更することはできません。
(5) 論理IPアドレスを変更する場合
SSOの論理IPアドレスを変更するときは,NNMiの仮想IPアドレスを変更する前(NNMiリソースグループを停止する前)に変更してください。
SSOの論理IPアドレスを変更する場合は,クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbsまたはssoclustersetup)で,次の引数を指定して実行します。
引数 指定する値 第一引数 -defset(動作定義ファイル設定指定) 第二引数 変更後の論理IPアドレス なお,NNMiリソースグループが停止状態のときは,論理IPアドレスの変更はできません。
Windowsの場合における論理IPアドレスを変更するコマンドの指定例を次に示します。
cscript.exe $SSO_BIN\ssoclustersetup.vbs -defset 変更後の論理IPアドレスもし,SSOの論理IPアドレスを変更する前にNNMiの仮想IPアドレスを変更してしまった場合には,次に示す手順を実施してください。
- 監視処理一時中断ファイルを作成します。
作成方法については「(2) SSOプロセスを再起動する場合」を参照してください。
- ssostopコマンドを実行し,SSOを停止します。
- クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbsまたはssoclustersetup)で,引数「-defset」指定して実行し,論理IPアドレスを変更します。
- ssostartコマンドを実行し,定義変更を反映してSSOを起動します。
- 監視処理一時中断ファイルを削除します。
(6) 論理ホスト名を変更する場合
論理ホスト名を変更する場合は,NNMiリソースグループの削除および再作成から実施する必要があります。
SSOのクラスタ環境解除を実施し,NNMiの仮想ホスト名の変更を実施したあとに,再度SSOクラスタの環境構築を実施してください。
SSOの論理ホスト名を変更する合は,次に示す手順を実施してください。
- SSOのクラスタシステム環境を解除します。
クラスタシステム環境の解除については「11.4 SSOクラスタシステム環境の解除」を参照してください。また,次の内容について注意してください。
- SSOのクラスタ制御スクリプトは,再構築後に使用するため削除しないでください。
- 設定内容を引き継ぐため,実行系だけクラスタ環境設定コマンドで解除設定してください。待機系ではクラスタシステムの解除設定は必要ありません。
- NNMiのHA設定を解除します。
詳細については,NNMiのリリースノートを参照してください。
- 論理ホスト名を変更します。
詳細については,NNMiのリリースノートを参照してください。
- NNMiのHAを設定します。
詳細については,NNMiのリリースノートを参照してください。
- SSOのクラスタシステム環境を再度,構築します。
クラスタシステム環境の解除については「11.2 SSOクラスタシステムの環境構築」を参照してください。また,次の内容について注意してください。
- SSOのクラスタ制御スクリプトは,クラスタシステム環境を解除する前に使用していたクラスタ制御スクリプトを使用してください。
- ssonnmsetupコマンドの実行は必要ありません。
- 待機系でのクラスタシステムの設定は必要ありません。
(7) NNMiを上書きインストールまたはバージョンアップインストールする場合
NNMiを上書きインストールまたはバージョンアップインストールする場合,SSOリソースを停止したあとにNNMiリソースを停止してからインストールを実施してください。
なお,SSOリソースは,NNMiの上書きインストール手順の中で起動されます。
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