JP1/NETM/Asset Information Manager 設計・構築ガイド

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9.5.11 コマンドラインからの検索の実行

作成したユーザレポートでの検索を実行する,jamUserReportコマンドの機能,形式,オプション,戻り値,コマンド実行時の注意事項および実行例について説明します。

なお,コマンドの実行ファイルは次のフォルダに格納されています。

Asset Information Managerのインストール先フォルダ¥exe

<この項の構成>
(1) 機能
(2) 形式
(3) オプション
(4) 戻り値
(5) コマンド実行時の注意事項
(6) 実行例

(1) 機能

業務メニュー「ユーザレポート作成」で作成したユーザレポートでの検索を実行します。検索結果はCSV形式で標準出力に出力されます。

(2) 形式

jamUserReport
      -n "レポート名"
      { [ -cv "変数名=条件値" [ -cv "変数名=条件値" ] ] | 
        [ -cf "条件値定義ファイル名" ] }
      [ -pf "出力ファイル名" ]

(3) オプション

-n "レポート名"
検索を実行するレポート名を指定します。ただし,同一の名称で複数作成されているレポート名は指定できません。このオプションは,必ず指定してください。
-cv "変数名=条件値"
検索条件を指定します。-cvオプションで指定できるのは,ユーザレポートで検索時に指定できる条件と同じです。-cfオプションとは同時に指定できません。定義されていない変数名を指定した場合,および条件値を指定しない場合は,無視されます。
変数名
ユーザレポート作成時に「検索条件」の「コマンド引数」タブで定義した変数名を指定します。
条件値
変数に合わせて指定します。検索条件に指定するプロパティに応じた指定方法を次に示します。
  • コードに対応づけて管理されているプロパティの場合,条件値には数値ではなく表示名を指定してください。
  • 日付の場合,「yyyy/mm/dd」または「yyyy/mm/dd△hh:mm:ss」(△は半角スペース)の形式で指定します。
  • 数値の場合,「1,000」のように「,」(コンマ)で区切らないで「1000」のように指定します。
  • ハードウェア資産情報の「ディスク容量」,「空ディスク容量」および機器カタログ情報の「ディスク容量」の場合,単位はギガバイトで指定してください。ただし,検索結果にはメガバイトで出力されます。
  • 部署情報の場合,操作画面のようなログインユーザによるアクセス制限はありません。
  • IPアドレスのようにけた数が決まっている数値の場合でも,「11.111.111.1」のように指定できます(0でけた数を調整する必要はありません)。
-cf "条件値定義ファイル名"
条件値を定義したファイル(条件値定義ファイル)の名称を指定します。-cvオプションとは同時に指定できません。
よく使用する検索条件や複数の検索条件を組み合わせる場合に,この条件値定義ファイルを利用すると便利です。
条件値定義ファイルの記述形式を次に示します。
変数名,条件値
変数名,条件値
    :
1カラム目に変数名,2カラム目に条件値を「,」(コンマ)で区切って記述します。ファイルはCSV形式で作成してください。
-pf "出力ファイル名"
検索結果の出力ファイル名を指定します。パスを指定すると,指定したフォルダに出力されます。ファイル名だけを指定した場合,標準出力ではなく,コマンドの実行ファイルと同じフォルダに出力されます。
指定した出力ファイル名と同じファイルがあった場合は,そのファイルに上書きされます。コマンドがエラーで終了した場合は,既存のファイルの内容がクリアされます。

(4) 戻り値

次の戻り値を返します。

戻り値 内容
0 正常終了。
1 検索結果が0件です。
11 コマンドオプションの指定に誤りがあるため,処理を中断しました。
21 レポート名に誤りがあるため,処理を中断しました。
22 変数名に誤りがあるため,処理を中断しました。
23 条件値に誤りがあるため,処理を中断しました。
24 条件変数値定義ファイルに誤りがあるため,処理を中断しました。
25 出力ファイルに誤りがあるため,処理を中断しました。
31 メモリが不足しています。
52 ユーザによってキャンセルされました。
101以上 その他のエラーでコマンドが終了しました。

(5) コマンド実行時の注意事項

(6) 実行例

jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv"
 

また,バッチファイル(.bat形式のファイル)を作成すると,EURのコマンドを使用して,検索結果をプリンタに出力できます。プリンタに出力する場合の,バッチファイルの作成例を次に示します。

jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv"
IF errorlevel 1 then goto error
eurps C:\kiki.fms,C:\kiki.csv
IF errorlevel 1 then goto error
goto end
error:
echo プリンタ出力に失敗しました。
end:

eurpsコマンドの詳細については,マニュアル「帳票作成機能 EUR EUR 帳票出力」を参照してください。