JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド
[詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスでは,ログファイル監視の詳細を定義します。
各項目で使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.3(2) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。
- [定義]タブ
- [属性]タブ
- <この項の構成>
- (1) 共通する表示項目
- (2) [定義]タブ
- (3) [属性]タブ
(1) 共通する表示項目
共通する表示項目を次の図に示します。
図15-141 [詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの共通の表示項目
共通する表示項目について説明します。
- [ユニット名]
- ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「ログファイル監視」です。
- [コメント]
- ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。
- [実行エージェント]
- ログファイル監視を実行させたい実行エージェント名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。
- JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前
- リモートジョブネット配下のユニットの定義
- 上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。
- 実行エージェントプロファイルが無効になっている場合
- リストは表示されません。
- 実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
- 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている
リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。
- 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。
- 実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。
- 注意事項
- 空白のままだと,上位のジョブネットの指定を引き継ぎます。
- 上位のジョブネットに実行エージェントグループを指定している場合は,実行エージェントグループを実行エージェントとして実行します。
- イベントジョブは実行エージェントグループに対応していないため,[実行エージェント]には明示的に実行エージェントを指定してください。イベントジョブに実行エージェントグループを指定した場合の動作については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.6 イベントジョブ使用時の注意事項」を参照してください。
- [引き継ぎ]ボタン
- 後続のジョブまたはジョブネットへの引き継ぎ情報を指定します。[引き継ぎ]ボタンをクリックすると,[詳細定義-[ログファイル監視]-[引き継ぎ情報]]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「15.4.16 [詳細定義-[イベントジョブアイコン名]-[引き継ぎ情報]]ダイアログボックス」を参照してください。このボタンはダイアログボックスのいちばん下にあります。
(2) [定義]タブ
[詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。
図15-142 [詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[定義]タブ
表示項目について説明します。
- [ログファイル名]
- 監視するログファイル名を256バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降の場合は,マクロ変数を使用できます。この項目は必ず指定します。
- その後,[追加]ボタンをクリックすると,リストに追加されます。リストには,8件まで追加できます。デフォルトは空白です。
- また,[...]ボタンをクリックして,表示されるダイアログボックスからファイル名を選択できます。
- [トラップするデータ]
- トラップするデータとは,ログファイル監視ジョブで監視する文字列のことです。この項目は必ず指定します。
- 複数のトラップするデータを指定できます。
- 定義した条件に合致する文字列がログファイルに書き込まれると,ログファイル監視ジョブが条件成立します。
- 指定方法
- [詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[トラップするデータ]では,次の項目を指定します。
- ドロップダウンリスト
AND条件またはOR条件を選択します。
新しい条件を作成する場合は[OR]を,定義した条件に対してさらに条件を追加する場合は[AND]を選択します。
デフォルトは[AND]です。
- チェックボックス
Not条件を選択します。
テキストフィールドに指定した文字列を含むレコードを監視する場合は[Not]のチェックを外し,テキストフィールドに指定した文字列を含まないレコードを監視する場合は[Not]をチェックします。
デフォルトは,チェックされていません。
- テキストフィールド
トラップするデータを,正規表現で入力します。
デフォルトは空白です。
Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。
UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。
- リスト
テキストフィールドから追加した文字列が,次のように一覧表示されます。デフォルトは空白です。
・ 先頭の定義条件,またはOR条件を指定した定義条件は,リストの左端から表示されます。
・ AND条件を指定した定義条件は,リストの左端からインデントが追加されて表示されます。
・ 複数の条件を組み合わせた定義条件(複数のAND条件による指定)は,左端から始まる条件の行のあとに,インデントが追加されたAND条件の行が続けて表示されます。
- [追加]ボタン
[追加]ボタンをクリックすると,テキストフィールドに入力したデータがリストに追加されます。
- [挿入]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[挿入]ボタンをクリックすると,リストで選択したデータの前に,テキストフィールドに入力したデータが挿入されます。
- [編集]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[編集]ボタンをクリックすると,[詳細定義-[ログファイル監視]-[編集]]ダイアログボックスが表示されます。
詳細については,「15.4.23 [詳細定義-[ログファイル監視]-[編集]]ダイアログボックス」を参照してください。
- [削除]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[削除]ボタンをクリックすると,リストで選択したデータは削除されます。
- トラップするデータの格納形式
- [トラップするデータ]に指定した内容は,次の形式で定義データとして格納されます。
「lftpd=[!]"トラップするデータ"[:[!]"トラップするデータ2"…];[lftpd=…]」
- 上記形式で,格納できる総バイト数は2,048バイト以内です。
- チェックボックスで[Not]をチェックした場合,トラップするデータの前に「!」が付け加えられます。
- リストに表示されている先頭の定義条件については,AND/OR条件の指定は無効となり,常に「lftpd=」から始まる定義データとして作成されます。
- AND条件を選択した定義データは,「lftpd=[!]"トラップするデータ":[!]"トラップするデータ2"…;」の形式で,条件が続いていきます。
- OR条件を選択した定義データは,新たに「lftpd=」から始まる形式で作成されます。
- リストに表示されているトラップするデータは,「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んだ「"トラップするデータ"」の形式で定義データに格納されます。
- [ログ情報以外のデータ行の指定]
- ログ情報以外のデータとは,ログファイル監視ジョブで監視対象外とする文字列のことです。
- 複数のログ情報以外のデータを指定できます。
- 定義した条件に合致する文字列がログファイルに書き込まれても,監視対象外のためログファイル監視ジョブの条件は成立しません。
- 指定方法
- [詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[ログ情報以外のデータ行の指定]では,次の項目を指定します。
- ドロップダウンリスト
AND条件またはOR条件を選択します。
新しい条件を作成する場合は[OR]を,定義した条件に対してさらに条件を追加する場合は[AND]を選択します。
デフォルトは[AND]です。
- チェックボックス
Not条件を選択します。
テキストフィールドに指定した文字列を含むレコードを監視対象外とする場合は[Not]のチェックを外し,テキストフィールドに指定した文字列を含まないレコードを監視対象外とする場合は[Not]をチェックします。
デフォルトは,チェックされていません。
- テキストフィールド
ログ情報以外のデータを,正規表現で入力します。
デフォルトは空白です。
Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。
UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。
- リスト
テキストフィールドから追加した文字列が,次のように一覧表示されます。デフォルトは空白です。
・ 先頭の定義条件,またはOR条件を指定した定義条件は,リストの左端から表示されます。
・ AND条件を指定した定義条件は,リストの左端からインデントが追加されて表示されます。
・ 複数の条件を組み合わせた定義条件(複数のAND条件による指定)は,左端から始まる条件の行のあとに,インデントが追加されたAND条件の行が続けて表示されます。
- [追加]ボタン
[追加]ボタンをクリックすると,テキストフィールドに入力したデータがリストに追加されます。
- [挿入]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[挿入]ボタンをクリックすると,リストで選択したデータの前に,テキストフィールドに入力したデータが挿入されます。
- [編集]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[編集]ボタンをクリックすると,[詳細定義-[ログファイル監視]-[編集]]ダイアログボックスが表示されます。
詳細については,「15.4.23 [詳細定義-[ログファイル監視]-[編集]]ダイアログボックス」を参照してください。
- [削除]ボタン
リストに表示されたデータを選択したあと[削除]ボタンをクリックすると,リストで選択したデータは削除されます。
- ログ情報以外のデータの格納形式
- [ログ情報以外のデータ行の指定]に指定した内容は,次の形式で定義データとして格納されます。
「lfmks=[!]"ログ情報以外のデータ"[:[!]"ログ情報以外のデータ2"…];[lfmks=…]」
- 上記形式で,格納できる総バイト数は1,024バイト以内です。
- チェックボックスの[Not]をチェックした場合,ログ情報以外のデータの前に「!」が付け加えられます。
- リストに表示されている先頭の定義条件については,AND/OR条件の指定は無効となり,常に「lfmks=」から始まる定義データとして作成されます。
- AND条件を選択した定義データは,「lfmks=[!]"ログ情報以外のデータ":[!]"ログ情報以外のデータ2"…;」の形式で,条件が続いていきます。
- OR条件を選択した定義データは,新たに「lfmks=」から始まる形式で作成されます。
- リストに表示されているログ情報以外のデータは,「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んだ「"ログ情報以外のデータ"」の形式で定義データに格納されます。
- [ログファイル動作定義]
- 取得するログファイルデータの出力形式を選択します。
- [ログファイル動作定義]
- [設定]ボタンをクリックすると,[詳細定義-[ログファイル監視]-[ログファイル動作定義]]ダイアログボックスが表示されます。ログファイルの出力形式を設定します。[有効]をチェックすると,設定内容が有効になります。
- 詳細については,「15.4.24 [詳細定義-[ログファイル監視]-[ログファイル動作定義]]ダイアログボックス」を参照してください。
- 補足事項
- [ログファイル名]には,空白文字や記号なども使用できます。ただし,「"(ダブルクォーテーションマーク)」などの特殊文字を通常文字として扱う場合は,これらの特殊文字の前に「\」を指定してください。
- (例)
- \log\"file
(3) [属性]タブ
[詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。
図15-143 [詳細定義-[ログファイル監視]]ダイアログボックスの[属性]タブ
表示項目について説明します。
- [保留]
- ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [種別]
- ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [打ち切り時間指定]
- ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [打ち切り時間]
- [打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1~1,440です。デフォルトは空白です。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [打ち切り後の状態]
- [打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間が経過したあとのイベントジョブの状態を選択します。指定できる種類は,[強制終了],[正常終了],[警告検出終了],[異常検出終了]です。デフォルトは[強制終了]です。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [終了遅延監視]
- 実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。
- また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1~1,440の範囲内で指定します(単位:分)。
- この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1(3) ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。
- この項目は,起動条件に定義した場合,指定できません。
- [所有者]
- イベントジョブではユニットの所有者を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。
- [JP1資源グループ]
- イベントジョブではJP1資源グループ名を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。
- [実行ユーザー種別]
- イベントジョブでは実行ユーザーの種別を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。イベントジョブの実行ユーザー種別は,JP1/AJS3を起動しているユーザー権限で実行されます。
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