JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド
[詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスでは,UNIXジョブの詳細を定義します。
このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。
- [定義]タブ
- [転送ファイル]タブ
- [属性]タブ
- <この項の構成>
- (1) 共通する表示項目
- (2) [定義]タブ
- (3) [転送ファイル]タブ
- (4) [属性]タブ
(1) 共通する表示項目
共通する表示項目を次の図に示します。
図15-95 [詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの共通の表示項目
表示項目について説明します。
- [ユニット名]
- ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「UNIXジョブ」です。
- [コメント]
- ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。
- [実行エージェント]
- UNIXジョブを実行させたい実行エージェント名,または実行エージェントグループ名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。
- JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前
- リモートジョブネット配下のユニットの定義
- 上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。
- 実行エージェントプロファイルが無効になっている場合
- リストは表示されません。
- 実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
- 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている
リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。
- 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。
上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。
- 実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。
- 注意事項
- [実行先サービス]で[キューレス]を選択している場合は,実行ホスト名を指定してください。
(2) [定義]タブ
[詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。
図15-96 [詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[定義]タブ
表示項目について説明します。
- [コマンド文]
- スクリプトファイルの内容を1,023バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。スクリプトファイル名に空白文字が含まれる場合,「"(ダブルクォーテーションマーク)」でスクリプトファイル名を囲んでください。
- [コマンド文],および[スクリプトファイル名]の指定を,両方とも省略した場合,何もしないジョブを実行して,正常終了します。
- [コマンド文]および[スクリプトファイル名]を両方とも指定した場合は,[コマンド文],[スクリプトファイル名]の順に実行します。
- なお,[パラメーター]に指定した引数は,[コマンド文]に指定したコマンドおよびスクリプトファイルには有効になりません。[パラメーター]は,[スクリプトファイル名]で指定したスクリプトファイルだけに有効な引数となります。
- [スクリプトファイル名]
- 実行したいエージェントホスト上のスクリプトファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスまたは環境変数PATHで指定されたパスからの相対パスとなります。有効となる環境変数PATHは,実行先サービスが[標準]の場合は実行OSユーザーの環境変数PATHとなり,実行先サービスが[キューレス]の場合はキューレスエージェントサービス起動時の環境変数PATHとなります。また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- 実行先サービスが[キューレス]の場合,相対パスでワークパス配下のスクリプトファイルを実行するには,[スクリプトファイル名]の先頭に「./」を付ける必要があります。ただし,環境設定パラメーターAJSQL_EXECCURRENTSCRIPTに「yes」を設定すると,「./」を付けなくても実行できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.7(6) AJSQL_EXECCURRENTSCRIPT」を参照してください。
- [コマンド文],および[スクリプトファイル名]の指定を,両方とも省略した場合,何もしないジョブを実行して,正常終了します。
- [コマンド文],および[スクリプトファイル名]の指定を,両方とも指定した場合は,[コマンド文],[スクリプトファイル名]の順に実行します。
- 実行先サービスが[キューレス]で[コマンド文]および[パラメーター]の指定がない場合,ジョブを実行するOSユーザーにスクリプトファイルの読み取り権限があれば,実行権限がなくてもジョブを実行できます。
- [パラメーター]
- ジョブパラメーターを1,023バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- 指定した[パラメーター]は,[スクリプトファイル名]で指定したスクリプトファイルだけに有効です。[コマンド文]で指定したコマンドおよびスクリプトファイルに対しては有効にはなりません。
- [環境変数]
- ジョブ実行時は,実行ユーザー(OSユーザー)のローカルログインスクリプトに設定されている環境変数が有効となります。その環境に新たな変数を付け加えてジョブを実行できます。付け加える環境変数を20,479バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用することもできます。デフォルトは空白です。
- 環境変数を定義する際の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
- [環境変数ファイル名]
- ジョブ実行時は,実行ユーザー(OSユーザー)のローカルログインスクリプトに設定されている環境変数が有効となります。その環境に新たな変数を付け加えてジョブを実行できます。付け加える環境変数として,エージェントホスト上の環境変数ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- 環境変数を定義する際の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 付録A 環境変数および環境変数ファイルを定義する場合の注意事項」を参照してください。
- [ワークパス]
- ジョブを実行するときのワーク(カレント)パス名を511バイト以内の文字列で指定します。ワーク(カレント)パス名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- ワークパス名を省略した場合,実行ユーザーのホームディレクトリが仮定されます。ホームディレクトリが未定義の場合は,/(ルート)を仮定します。
- 補足事項
- ワークパスは,ジョブを実行するときのカレントディレクトリに設定されます。また,ワークパスにはジョブを実行するときに必要な一時的な作業ファイルが作成されます。このファイルは,ジョブの実行中にジョブのプロセスが異常終了した場合に削除されないで残ることがありますが,JP1/AJS3が停止しているときであれば削除しても問題ありません。
- [実行優先順位]
- ジョブの実行優先順位を選択します。指定できる値は,[なし],および[1]~[5]です。優先度が最も高いのは,[5]です。デフォルトは[なし]です。
- [なし]の場合は上位ジョブネットの定義に依存します。[なし]が指定され,最上位までのすべてのジョブネットに[なし]が指定されていた場合,[1]が仮定されます。ただし,実行ホストがUNIXの場合,マッピングした結果の実行時のユーザーがスーパーユーザー権限を持たないユーザーである場合,[4],[5]を指定すると,実行時に権限エラーになります。
- 指定できる値と,値の意味を次の表に示します。
表15-30 指定できる値と実行優先順位
指定できる値 実行優先順位 1 nice値+20 2 nice値+10 3 nice値 4 nice値-10 5 nice値-20
- 注※
- UNIXの場合,nice値のデフォルトとして,jajs_spmdを実行した際のJP1/AJS3サービスのnice値を基準とします。特に設定されていない場合のnice値は20が仮定されます。
- 設定値が[1]でnice値が20の場合,優先順位の値は次のようになります。
- 39 ≒ 20(初期値)+20(増分値)
- nice値の範囲(0~39)を超える場合,最大値は39,最小値は0です。
- 実行先サービスを[キューレス]とした場合,nice値は固定の値を設定します。nice値には実行優先順位の低い順から39,30,20,10,または0のどれかを設定します。nice値を変更する場合は,これらのnice値に対応したジョブの実行優先順位を指定してください。
- [標準入力ファイル名]
- ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準入力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- [標準出力ファイル名]
- ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準出力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数および「$JP1AJS2_JPQSTDOUTTEMP$」を使用できます。デフォルトは空白です。[追加書き]をチェックすると,標準出力ファイルは追加書きされます。
- 「$JP1AJS2_JPQSTDOUTTEMP$」を指定した場合,標準出力ファイルは一時ファイルに出力されます。[追加書き]にチェックをしても無効です。
- ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- 標準出力ファイル名を定義する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.8.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」を参照してください。
- [標準エラー出力ファイル名]
- ジョブを実行するときに使うエージェントホスト上の標準エラー出力ファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。また,[追加書き]をチェックすると,標準エラー出力ファイルは追加書きされます。
- ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- デフォルトの場合でも,エージェントホスト上に一時的に結果ファイルが作成され,ジョブ終了時にマネージャーホストに転送されます。このファイルはエージェントホストではジョブ終了時,マネージャーホストではジョブ情報削除時に削除されますが,実行結果詳細を参照する必要がなく,不要なファイル出力をしないように運用したい場合は,/dev/nullを割り当ててください。
- 標準エラー出力ファイル名を定義する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.8.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」を参照してください。
- [終了判定]
- 終了判定の条件を選択します。
- [判定結果]
- [判定結果]で選択した終了判定の条件によって,表示項目が異なります。デフォルトは[しきい値による判定]です。[判定結果]の下には[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目が表示されています。選択できる終了判定の条件を次に示します。
- [常に正常]
UNIXジョブを常に正常終了します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目は,指定できません。
- [常に異常]
UNIXジョブを常に異常終了します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の項目は,指定できません。
- [ファイルが存在すれば正常]
ジョブ終了時に,[ファイル名]で指定したエージェントホスト上のファイルがあれば,UNIXジョブを正常終了します。[判定結果]の下の項目は,[ファイル名]に変更します。任意のファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- [ファイルが更新されれば正常]
ジョブ開始から終了までの間に,[ファイル名]で指定したエージェントホスト上のファイルが更新されれば,UNIXジョブを正常終了します。[判定結果]の下の項目は,[ファイル名]に変更します。任意のファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名は,絶対パス,または相対パスで指定できます。相対パスで指定した場合,ジョブ実行時のワークパスからの相対パスになります。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
ファイルの更新有無の判定にはファイルの更新時刻を使用しています。ファイルの更新有無は秒単位で判定しているため,ファイルの更新間隔が1秒以内の場合,「ファイルが更新されていない」とみなされ,ジョブが異常終了することがあります。
- [しきい値による判定]
正常終了と警告終了の判定基準とする値,または正常終了と異常終了の判定基準とする値を定義します。[警告しきい値]と[異常しきい値]の指定できる値は,0~2,147,483,647です。デフォルトは,[警告しきい値]が空白で,[異常しきい値]が0です。
デフォルトの場合は,終了コードが0以外のときに異常終了となります。[警告しきい値]を設定した場合は,終了コードが0から設定した値までを正常終了とします。終了コードが[警告しきい値]より大きい場合に警告終了となります。また,[異常しきい値]を設定した場合は0から[異常しきい値]までが正常終了となります。終了コードが-1以下または[異常しきい値]より大きい場合に異常終了となります。[警告しきい値]と[異常しきい値]の両方を指定した場合は,終了コードが0から[警告しきい値]までが正常終了,[警告しきい値]より大きく[異常しきい値]までが警告終了,-1以下または[異常しきい値]より大きい場合が異常終了となります。
UNIXで実行した場合,終了コードは0~255の値となり,負の値はありません。
実行したプログラムが負の値で終了した場合,終了コードは,256 + (exitコード)と扱われます(例えば,-1でexitした場合は,256 - 1 = 255と扱われます)。
- [実行時のユーザー]
- ジョブを実行するJP1/AJS3 - AgentのOSのユーザー名を63バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- このユーザーは,[実行ユーザー種別]の[登録ユーザー],または[所有ユーザー]にマッピングしておく必要があります。ただし,上位ユニットに対して実行ユーザー固定機能を設定している場合は,[実行ユーザー種別]の指定に関係なく,固定されているユーザーにマッピングしておく必要があります。
- また,この項目の指定を省略した場合,ユーザーマッピングのプライマリーユーザーで実行します。マッピングするOSユーザーのホームディレクトリが作成されていない場合は必ず作成してください。ホームディレクトリがない場合,ジョブ実行に失敗します。ユーザーマッピングについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のユーザー管理機能の設定の章を参照してください。
- 注意
- [標準入力ファイル名],[標準出力ファイル名],または[標準エラー出力ファイル名]に指定できるファイルは,テキスト形式のファイルだけです。
- 標準入力ファイル,標準出力ファイル,または標準エラー出力ファイルに含まれるデータ中に使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.3(2) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
(3) [転送ファイル]タブ
[詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[転送ファイル]タブでは,ジョブを実行するために必要なファイルをJP1/AJS3 - ManagerからJP1/AJS3 - Agentに転送するための設定をします。転送できるファイルは,テキスト形式のファイルだけです。
[詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[転送ファイル]タブを次の図に示します。
図15-97 [詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[転送ファイル]タブ
表示項目について説明します。
- [転送ファイル1]~[転送ファイル4]
- 一つのジョブに4個の転送ファイルを指定できます。
- [転送元ファイル名]
- JP1/AJS3 - Managerにあるファイルを511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- ジョブ登録時の転送ファイルやジョブ情報取得時に取得する結果ファイルで数メガバイトのファイルを転送すると,要求が失敗したり時間が掛かったりする場合があります。
- [転送先ファイル名]
- エージェントホスト上に転送されるファイル名を511バイト以内の文字列で指定します。ファイル名はフルパスで指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。
- 転送先ファイル名は省略できます。
- 転送先に作成されたファイルをジョブの実行時に利用する場合は,スクリプトファイルやパラメーターで$JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数を指定します。
- $JP1AJS2_JPQTEMPxx$変数のxxには,転送元ファイル名の指定があるものに対してだけ,上から順に01~04までの番号を付加します。
- 例えば,次のように指定したとします。
- 転送ファイル1
- [転送元ファイル名]:指定なし
- [転送先ファイル名]:指定なし
- 転送ファイル2
- [転送元ファイル名]:指定あり
- [転送先ファイル名]:指定あり
- 転送ファイル3
- [転送元ファイル名]:指定なし
- [転送先ファイル名]:指定なし
- 転送ファイル4
- [転送元ファイル名]:指定あり
- [転送先ファイル名]:指定なし
- この場合,転送ファイル2の転送先ファイル名は$JP1AJS2_JPQTEMP01$に設定され,転送ファイル4の転送先ファイル名は$JP1AJS2_JPQTEMP02$に設定されます。
- [ジョブ終了後]
- ジョブの実行終了後,転送したファイルを削除する場合に,[ファイルを削除する]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。
- 転送元ファイル名を指定して,転送先ファイル名を指定していない場合,[ファイルを削除する]にチェックしていると仮定して実行されます。
- 注意事項
- JP1/AJS3では,転送ファイルはマネージャーホストからエージェントホストへ転送し,結果ファイル(標準出力ファイル,標準エラー出力ファイル)はエージェントホストからマネージャーホストへと転送します。ファイルを転送すると,各ファイルは転送先ホストのJP1/AJS3サービスの文字コードに変換されます。このため,各ファイルの文字コードとJP1/AJS3の文字コードを一致させる必要があります。
- 転送ファイルの場合
UNIXジョブに転送ファイルを指定する場合は,マネージャーホストのJP1/AJS3サービスの文字コードと,転送元ファイルの文字コードを一致させる必要があります。また,jpqjobsubコマンドなどのサブミットジョブに転送ファイルを指定する場合は,コマンド実行プロセスの文字コードと,転送元ファイルの文字コードを一致させる必要があります。
- 結果ファイルの場合
ジョブが出力する結果ファイルの文字コードと,エージェントホストのJP1/AJS3サービスの文字コードを一致させる必要があります。
- 例えば,マネージャーホストのJP1/AJS3サービスを日本語シフトJISで起動し,エージェントホストのJP1/AJS3サービスを日本語EUCで起動した場合,マネージャーホスト上の転送元ファイル(日本語シフトJIS)をエージェントホストに転送すると,転送先ファイルは日本語EUCで作成されます。
- JP1/AJS3の文字コードの設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 13.4.1(1) 文字コード種別の変更」を参照してください。
- また,転送ファイルに含まれるデータ中に使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.3(2) 使用できる文字の範囲」を参照してください。
(4) [属性]タブ
[詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。
図15-98 [詳細定義-[UNIX Job]]ダイアログボックスの[属性]タブ
表示項目について説明します。
- [保留]
- ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- [種別]
- ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。
- [実行先サービス]
- 実行先のサービスを選択します。指定できる種類は,[標準]と[キューレス]です。デフォルトは[標準]です。
- [打ち切り時間指定]
- ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。
- [打ち切り時間]
- [打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1~1,440です。デフォルトは空白です。
- [終了遅延監視]
- 実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。
- また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1~1,440の範囲内で指定します(単位:分)。
- この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1(3) ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。
- [所有者]
- ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。
- [JP1資源グループ]
- JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。
- [実行ユーザー種別]
- 実行ユーザーの種類を選択します。デフォルトは[登録ユーザー]です。選択できる種類を次に示します。
- [登録ユーザー]
ジョブを登録したJP1ユーザーでユーザーマッピングします。変換されたOSのユーザーのアカウントでジョブを実行します。
- [所有ユーザー]
ジョブを所有しているJP1ユーザーでユーザーマッピングします。変換されたユーザーのアカウントでジョブを実行します。
- ここで指定したユーザーからOSのユーザーに変換されるように,ジョブ実行ホストでユーザーマッピングする必要があります。
- なお,上位ユニットに実行ユーザー固定機能を設定している場合,実行ユーザーは,ここでの指定に関係なく,ユニット属性プロファイルの設定に従って固定されます。
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