JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1
イベントジョブ実行時に使用する通信のバインド方式は,JP1/Baseの通信設定に従い,デフォルトではANYバインド方式が設定されます。クラスタ運用する場合はクラスタシステムをセットアップしたときに,物理ホストと論理ホストの両方で自動的にIPバインド方式が設定されます。このとき,送信のバインド方式と受信のバインド方式は同じIPバインド方式となります。
なお,複数LAN接続機能によってJP1/Baseの通信設定で送信と受信のバインド方式は個々に設定できます。
ただし,イベントジョブ実行時に使用する通信の送信バインド方式の設定については,JP1/Baseの通信設定の送信のバインド方式に関係なく,次に示す手順で受信のバインド方式に従うように設定できます。
なお,JP1/AJS3を新規インストールして使用する場合は,この設定は使用しないでJP1/Baseの通信設定でバインド方式を設定してください。また,06-51以前のバージョンからのバージョンアップで,すでにイベントジョブ実行時に使用する通信の送信バインド方式の設定を行っている場合,設定内容は引き継がれます。再インストールしたときには,再度イベントジョブ実行時に使用する通信の送信バインド方式の設定することで,06-51以前のバージョンと同じ設定にできます。
設定手順を次に示します。なお,この設定は,マネージャーホストおよびイベントジョブを実行するすべてのエージェントホストで行ってください。
- <この項の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 環境設定パラメーター一覧
(1) 定義手順
(a) 標準構成の場合
- JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※ # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定がされていることを確認してください。
- 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容- JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(b) 互換用ISAM構成の場合
- JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※ # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定がされていることを確認してください。
- viなどのエディターで,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
jbssetcnf 設定ファイル名
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
表15-44 送信バインド方式を設定するための環境設定パラメーター
定義キー 環境設定パラメーター 定義内容
- スケジューラーサービス(共通)の場合
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJS2\SCHEDULER\EV\MANAGER]※
- イベント・アクション制御エージェントの場合
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AOMAGENT]※
- 互換用ISAM構成の場合
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AOMMANAGER]※
"ClientBindFlag"= 送信バインド方式の動作設定
- 注※
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定してください。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.4(12) ClientBindFlag」を参照してください。
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