JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1
ジョブ(キューレスジョブを除くPCジョブ,UNIXジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブ)を配信する際に,優先順位とエージェント使用率が同一の実行エージェントが複数あるとき,デフォルトではエージェントID※の大きい実行エージェントを選択してジョブを配信します。
例えば,実行時間が非常に短いジョブを複数実行する場合,ジョブはすぐに終了するためエージェント使用率はなかなか上昇しないで,ジョブが配信されていない実行エージェントとエージェント使用率を比較した際に差異が出にくくなります。結果として,エージェントIDの大きい方に偏ってジョブを配信するため,エージェントIDの大きい実行エージェントで実行するジョブ数が多くなり,システムの使用率に偏りが生じることになります。
このような場合に,エージェントIDの代わりに未使用時間が最も長い実行エージェントを選択してジョブを配信する方式を設定することで,均等に負荷分散を行うことができます。
- 注※
- エージェントIDは,実行エージェントを登録した際に付加されるIDです。ajsagtshowコマンドで実行エージェントの一覧を表示するとエージェントIDの昇順で表示されます。
- ajsagtshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド ajsagtshow」を参照してください。
ジョブを配信するエージェントホストの決定方式を設定するための手順を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 環境設定パラメーター一覧
(1) 定義手順
- Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
・JP1/AJS3サービス
- 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容- JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
表6-19 ジョブを配信するエージェントホストの決定方式環境設定パラメーター
定義キー 環境設定パラメーター 定義内容
- スケジューラーサービス(共通)の場合
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJS2\SCHEDULER\QUEUE\MANAGER\Agent]※
- スケジューラーサービス(個別)の場合
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名\QUEUE\MANAGER\Agent]※
"LeastRecentlyUsed"= ジョブを配信するエージェントホストの決定方式の定義
- 注※
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.3(34) LeastRecentlyUsed」を参照してください。
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