JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1
この項では,JP1/Baseのセットアップについて説明します。
なお,ここでは,設定の流れと大まかな設定内容を説明します。設定方法,設定項目,コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
JP1/Baseは,次の流れでセットアップします。
- ユーザー情報を設定する。
ユーザー情報の設定では,JP1/Baseのユーザー管理機能を使って,ユーザーマッピングを設定します。
ユーザーマッピングは,他ホストから自ホストに対してジョブ実行を依頼される場合に必要な設定です。JP1ユーザーに,各ホストに登録されているOSユーザーをマッピングします。
設定方法については,「(1) ユーザー情報を設定する」を参照してください。
- イベントサービス環境を設定する。
イベントサービス環境の設定は,JP1イベントを送受信するために必要です。
JP1/Baseのイベントサービス環境の設定で,API設定ファイルのパラメーターserverの通信タイプに「keep-alive」を設定してください。「close」を設定すると,次の問題が発生するおそれがあります。
設定方法およびAPI設定ファイルについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS3が起動時に発行するJP1イベントが発行できない。
- 統合トレースログにメッセージKAVT1040-Eが出力されて,JP1イベント受信監視ジョブ,ログファイル監視ジョブ,およびWindowsイベントログ監視ジョブがイベントを検知できない。
- JP1イベント送信ジョブが異常検出終了する。
JP1/Baseのセットアップの手順と定義内容を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) ユーザー情報を設定する
(1) ユーザー情報を設定する
Windows版JP1/Baseでは,GUIまたはコマンドでユーザー情報を設定します。ここでは,GUIで設定する方法を説明します。コマンドで設定する方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
なお,JP1/AJS3 - Agentおよび07-00-/C以降のJP1/AJS2 - Agentでは,JP1/AJS3 - AgentまたはJP1/AJS2 - Agentの起動時に認証サーバへのアクセスを行わなくなりました。
JP1/AJS3 - Agentまたは07-00-/C以降のJP1/AJS2 - Agentで認証サーバを指定する必要はありません。
次に,ユーザー情報の設定手順を設定内容ごとに説明します。
認証サーバに登録されているJP1ユーザーに対して,OSユーザーをマッピングします。
ユーザーマッピングの設定手順を次に示します。
- [JP1/Base 環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブをクリックする。
- [パスワード管理]の[設定]ボタンをクリックする。
[パスワード管理]ダイアログボックスが表示されます。
- [新規登録]ボタンをクリックする。
[新規登録]ダイアログボックスが表示されます。
- OSユーザー名とパスワードの情報を定義し,[OK]ボタンをクリックする。
OSユーザー情報が設定され,[パスワード管理]ダイアログボックスに戻ります。[パスワード管理]ダイアログボックスでは,OSユーザーとそのOSユーザーのパスワード情報を,登録,変更および削除できます。
なお,OSユーザーは,「ドメイン名\ユーザー名」または「ユーザー名」の形式で定義します。JP1/AJS3では,ドメイン名付きのOSユーザー名とドメイン名なしのOSユーザーを区別するため,OSユーザーは次の形式で定義してください。
- ドメインユーザーの場合は,「ドメイン名\ユーザー名」の形式
- ドメインコントローラー上のユーザーの場合は,「ドメイン名\ユーザー名」の形式
- ローカルユーザー(ドメイン名とコンピュータ名が同じユーザー)の場合は,「ユーザー名」の形式(コンピュータ名は付けない)
- [終了]ボタンをクリックする。
[パスワード管理]ダイアログボックスが閉じ,[JP1/Base 環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブに戻ります。
- [JP1ユーザー]の[追加]ボタンをクリックする。
[JP1ユーザー]ダイアログボックスが表示されます。
- JP1ユーザー名と,ジョブの依頼元ホスト名を入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[マッピングOSユーザー詳細]ダイアログボックスが表示されます。
なお,[サーバホスト名]に「*(アスタリスク)」を入力すると,すべてのサーバホストからのジョブ実行要求を受け付けられます。
- 表示されているJP1ユーザーに対して,マッピングするOSユーザーを選択する。
[マッピングしないOSユーザー]に,[パスワード管理]ダイアログボックスで設定したOSユーザーが表示されます。そこからマッピングするOSユーザーを選択し,[追加]ボタンをクリックすると,選択したOSユーザーが[マッピングするOSユーザー]に移動します。
OSユーザーは複数マッピングできます。
- マッピングするOSユーザーをすべて設定したら,[OK]ボタンをクリックする。
JP1ユーザー名とマッピングしたOSユーザー名が,[JP1/Base 環境設定]ダイアログボックスの[マッピングOSユーザー一覧]に表示されます。
これでユーザーマッピングの設定は終了です。
- 注意
- マッピングされるOSユーザーには,ジョブ実行先ホストでローカルログオンできる権限が必要です。
- この権限は,Windows の[管理ツール]の[ローカルセキュリティポリシー]などで設定します。
- また,JP1ユーザーにマッピングするOSユーザーは,正常にOSにログインできるOSユーザーをJP1ユーザーにマッピングしてください。
Copyright (C) 2009, 2014, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2009, 2014, Hitachi Solutions, Ltd.