JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド
繰り返しイベントの集約表示機能を使用する場合,短時間に連続して発生する同一内容のJP1イベントを集約して,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページに表示できます。
同一内容のJP1イベントを判定するために,重大度を使用します。重大度はイベント重大度変更機能によって変更されたあとの重大度を使用し,変更前の重大度は比較対象としません。
また,集約された繰り返しイベントは,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページから表示される[関連イベント一覧(集約)]画面に表示できます。
繰り返しイベントの集約表示機能では,同一内容のJP1イベントを一つのイベントにまとめたイベントのことを集約イベントといいます。集約イベントには,集約を継続中のイベント(集約中イベント)と,集約が完了したイベント(集約完了イベント)の2種類があります。
また,同一内容のJP1イベントの中で最初にJP1/IM - Viewが受信したJP1イベントのことを集約開始イベント,集約開始イベント以降に受信した集約開始イベントと同一内容のJP1イベントを繰り返しイベント,繰り返しイベントがないためイベントが集約されないイベントを非集約イベントといいます。
繰り返しイベントの集約表示機能は,[ユーザー環境設定]画面で設定します。設定方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」の「4.12 ログインユーザーごとのJP1/IM - Viewの設定」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 集約イベントと繰り返しイベントの表示
- (2) 集約表示の見方
- (3) 対処状況を変更する
(1) 集約イベントと繰り返しイベントの表示
繰り返しイベントの集約表示機能を使用する場合の集約イベント,非集約イベント,および繰り返しイベントの表示について説明します。
- 集約イベント・非集約イベントの表示
- 集約イベント・非集約イベントは,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページに表示できます。
- また,繰り返しイベントの集約表示機能を使用していない場合と同様に,[イベントコンソール]画面から[イベント詳細]画面を表示して,集約イベント・非集約イベントの詳細な属性情報を表示できます。[イベント詳細]画面は,[イベントコンソール]画面でイベントを選択し,メニューの[表示]-[イベント詳細表示]を選択すると表示されます。なお,統合監視DBは,繰り返しイベントの集約表示が有効な場合でも,表示開始位置を指定すると,集約表示を適用できません。
- 繰り返しイベントの表示
- 個々の繰り返しイベントは,[関連イベント一覧(集約)]画面で表示できます。[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページには表示されません。
- [関連イベント一覧(集約)]画面は,[イベントコンソール]画面で,集約イベントを一つ選択したあと,メニューの[表示]-[関連イベント一覧表示]を選択して表示します。
- [関連イベント一覧(集約)]画面では,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページと同様に対処状況を変更できます。また,[イベント詳細]画面で,繰り返しイベントの詳細な属性情報を表示できます。[イベント詳細]画面は,[関連イベント一覧(集約)]画面でイベントを選択し,右クリックして表示されるポップアップメニューから[イベント詳細表示]を選択すると表示されます。
- なお,対処状況を変更するには,JP1_Console_Admin権限またはJP1_Console_Operator権限が必要です。
- 次の場合には,メニュー項目を選択できません。
- [イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページで,イベントを複数選択している場合
- 非集約イベントを選択している場合
各画面でのイベントの表示内容を,次の表に示します。
表5-7 各画面でのイベントの表示内容
画面名
(ページ名)イベントの種類 集約中イベント 集約完了イベント 繰り返しイベント 非集約イベント [イベントコンソール]画面
([イベント監視]ページ)○ ○ × △ [イベントコンソール]画面
([重要イベント]ページ)○ ○ × △ [イベントコンソール]画面
([イベント検索]ページ)△ △ △ △ [関連イベント一覧(集約)]画面 △ △ △ -
- (凡例)
- ○:集約表示
- △:非集約表示
- ×:表示なし
- -:機能なし
(2) 集約表示の見方
繰り返しイベントの集約表示機能が有効な場合,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページおよび[重要イベント]ページでは,次のように集約表示されます。
図5-2 繰り返しイベントの集約表示例
繰り返しイベントの集約表示では,次の項目が表示されます。
- [集約状態]
- [集約状態]に繰り返し回数が表示されます。繰り返し回数とは,集約イベント数と繰り返しイベントの総数のことです。非集約イベントの場合は,何も表示されません。
- 集約完了イベントの場合
繰り返し回数が表示されます。表示される繰り返し回数は,1 ~ 100です。
- 集約中イベントの場合
繰り返し回数および集約中であることを示す「+」が表示されます。
繰り返し回数が1回(集約開始イベントだけ)の場合は「1+」,繰り返し回数が2回(集約開始イベントと繰り返しイベント1件)の場合は「2+」のように,「1+」~「99+」の範囲で表示されます。なお,[重要イベント]ページでは,集約開始イベントが削除済み状態で,繰り返しイベントがない場合,「0+」と表示されます。
- また,[関連イベント一覧(集約)]画面を表示したり,集約イベントを削除したりすると,次のように表示されます。
- 集約開始イベントを削除した場合
- [イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページで,集約開始イベントを削除した場合,そのイベントは削除済み状態となり,繰り返し回数の右横に「削除」が表示されます。
- そのあと,イベントの集約が完了して,削除済み状態の非集約イベントになった場合,[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページに表示されなくなります。
- 繰り返しイベントを削除した場合
- [関連イベント一覧(集約)]画面の[関連イベント一覧]で,繰り返しイベントを削除した場合,集約イベントの繰り返し回数が,削除した数だけ減ります。
- 集約完了イベントの繰り返し回数が,繰り返しイベントを削除したことによって1回になった場合,そのイベントは非集約イベントとなります。また,その非集約イベントが削除済み状態であった場合,[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページに表示されなくなります。
- 対処状態表示
- 左端の列にJP1イベントへの対処状況を示す対処状況マークが表示されます。
- 対処状況マークの種類および内容は,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページおよび[重要イベント]ページに表示される対処状況マークと同じです。
- 集約イベントと繰り返しイベントの対処状況が異なる場合,対処状況表示に「!」が表示されます。
- [アクション]
- 自動アクションの抑止機能を使用している場合,[イベントコンソール]画面にアクション抑止の状態を示すマークが表示されます。
表5-8 アクション抑止の状態
アクション抑止の状態 説明 ![]()
抑止されなかったアクション ![]()
抑止されたアクション ![]()
一部抑止されたアクション - 集約イベントと繰り返しイベントのアクション状況が異なる場合,アクション表示に「!」が表示されます。
(3) 対処状況を変更する
集約イベント,繰り返しイベントの対処状況は,繰り返しイベントの集約表示機能を使用していない場合と同様に変更できます。
- 集約イベントの対処状況を変更した場合
- [イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページで,集約イベントの対処状況を変更すると,その時点までに受信した繰り返しイベントの対処状況もすべて同じ対処状況に変更されます。
- 対処状況を変更したあとに受信した繰り返しイベントの対処状況は,変更されません。このため,繰り返しイベントの対処状況が異なるので,対処状況表示に「!」が表示されます。
- 繰り返しイベントの対処状況を変更した場合
- [関連イベント一覧(集約)]画面で,繰り返しイベントの対処状況を変更した場合,繰り返しイベントが集約されている集約イベントの対処状況は変更されません。ただし,集約イベントの中に対処状況が異なる繰り返しイベントがあるため,対処状況表示に「!」が表示されます。
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