JP1/Performance Management 設計・構築ガイド
システム管理者はどのようなシステム構成で稼働監視システムを構築するかを検討します。Performance Managementでは,監視対象に応じて必要なPFM - Agentを追加したり,リモート監視に必要なPFM - RMを導入したりすることで,システムを構成できます。システムの利用者や負荷の増大など,運用状況に合わせて柔軟にシステムを拡張できます。
ここではPerformance Managementのシステム構成例について説明します。
- ポイント
- 監視エージェント1台にすべてのPerformance Managementプログラムをインストールして稼働監視システムを構成することもできます。
- <この項の構成>
- (1) データベースや業務アプリケーションを稼働監視する場合のシステム構成例
- (2) 業務全体の視点から稼働監視する場合のシステム構成例
- (3) 業務グループ単位で稼働監視する場合のシステム構成例
(1) データベースや業務アプリケーションを稼働監視する場合のシステム構成例
データベースや業務アプリケーションを稼働監視する場合は,1台の監視マネージャーで複数の監視エージェントを一元管理するシステムを構成できます。また,PFM - RMを構成に含めることで,複数の監視対象システムを一つの監視ホストで監視できます。
構成例を次の図に示します。
図3-3 データベースや業務アプリケーションを稼働監視する場合のシステム構成例
(2) 業務全体の視点から稼働監視する場合のシステム構成例
統合管理製品(JP1/IM)やネットワーク管理製品(NNM)からPerformance Managementで収集したパフォーマンスデータを確認すると,業務全体の視点から稼働状況を監視できます。ネットワーク管理製品にNNMを,統合管理製品にJP1/BaseおよびJP1/IMを使用した大規模システムの構成例を次の図に示します。
図3-4 大規模システムの構成例
- ポイント
- Performance Managementでは,システム構成によって,一つのPFM - Managerに接続できるPFM - Agent,PFM - RM,およびPFM - Web Consoleの数が異なります。これらの数を考慮して,適切なシステム構成を設計してください。Performance Managementの制限値の詳細については,「付録A 制限値」を参照してください。また,使用するマシンのメモリーなど,性能が十分であるかどうかを考慮する必要があります。Performance Managementのシステム見積もりの詳細については,「付録C システム見積もり」を参照してください。
(3) 業務グループ単位で稼働監視する場合のシステム構成例
業務ごとに監視できるユーザーを決めたい場合は,業務グループを設定してください。各ユーザーは自分に権限がある業務グループだけを参照できるので,情報混在を防止し,操作ミスを低減でき,各監視システムの独立性を保持できます。
構成例を次の図に示します。
図3-5 業務グループ単位で稼働監視する場合のシステム構成例
- ポイント
- リモートエージェントを監視する場合でも,対応するPFM - RMホストを同じ業務グループに含める必要はありません。ただし,PFM - RMホストを業務グループに含める場合は,その監視対象ホスト(リモートエージェントホスト)もすべて,PFM - RMホストと同じ業務グループに含めるようにしてください。なお,各リモートエージェントに対する収集間隔などの設定は,システム全体を操作できるシステム管理者が実施します。
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