JP1/Performance Management 設計・構築ガイド
システムの仮想化によってデータセンターや監視対象ホストの集約が進むと,それらを監視する稼働監視システムも集約または統合する必要性が高まります。Performance Managementでは,稼働監視システムの監視範囲をユーザーごとに設定することで,1台の稼働監視システムで複数の企業システムの監視を実現できます。
図1-22 仮想化に伴う稼働監視システムの統合
- <この項の構成>
- (1) 業務グループによる監視範囲の設定
- (2) 業務グループのインポート
(1) 業務グループによる監視範囲の設定
監視範囲を業務グループとして設定することで,ユーザーは業務グループ単位でシステムを監視できます。業務グループは,各システムのユーザーが相互に参照できないように設定できるので,情報混在を防止し,操作ミスを低減でき,各監視システムの独立性を保持できます。
例えば,業務システムAとBに,それぞれ業務グループA,Bを定義した場合,業務システムAのユーザーは業務グループAを参照できますが,同じ稼働監視システム上の業務グループBは参照できません。
図1-23 業務グループの設定例
共通の業務グループを監視する場合は,共通する業務グループを個別に設定し,それぞれのユーザーが共通の業務グループも監視対象にすることで実現できます。
図1-24 共通の業務グループの設定例
監視対象ホストを追加・変更するときは,業務グループの設定を更新するだけで簡単に定義できます。
(2) 業務グループのインポート
JP1/IMで定義した業務グループをインポートできます。すでにJP1/IMで業務グループ単位での監視をしている場合,その業務グループの定義をインポートすることで,Performance Managementでも同じ業務グループを同じユーザーが稼働監視できます。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2009, 2012, Hitachi, Ltd.
(C)opyright 2000-2009, by Object Refinery Limited and Contributors.