Cosminexus システム構築ガイド

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9.3.1 リソースアダプタの設定の流れ(J2EEリソースアダプタとしてデプロイして使用する場合)

リソースアダプタの設定には,サーバ管理コマンドを使用します。

ここでは,リソースアダプタをJ2EEリソースアダプタとしてデプロイして使用する場合の,次の流れについて説明します。

<この項の構成>
(1) リソースアダプタの新規設定の流れ
(2) リソースアダプタの設定の流れ(コネクションプールのクラスタ化の場合)
(3) リソースアダプタの設定変更の流れ
(4) リソースアダプタの入れ替えの流れ

(1) リソースアダプタの新規設定の流れ

データベースやほかのリソースに接続する場合のリソースアダプタの新規設定の流れを次の図に示します。

図9-1 リソースアダプタの新規設定の流れ

[図データ]

図中の1.〜4.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタをインポートします。
    cjimportresコマンドを使用して,リソースアダプタをインポートします。
    DB Connectorを使用してデータベースに接続する場合と,ほかのリソースアダプタを使用してOpenTP1などの各種リソースに接続する場合では,インポートするRARファイルが異なります。インポートするリソースアダプタについては,「9.3.3 リソースアダプタの種類」を参照してください。
  2. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタをデプロイします。
    cjdeployrarコマンドを使用して,リソースアダプタをデプロイします。
    リソースアダプタは,デプロイするとJ2EEリソースアダプタとして使用できます。J2EEリソースアダプタとは,J2EEサーバに共有スタンドアロンモジュールとして配備したリソースアダプタのことです。サーバ管理コマンドでインポートしたリソースアダプタをデプロイすると,そのJ2EEサーバ上で動作するすべてのJ2EEアプリケーションから使用できるようになります。
  3. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタのプロパティを定義します。
    cjgetrarpropコマンドでConnector属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させます。
    リソースアダプタのプロパティ定義で設定できる内容については,「9.6.1 リソースアダプタのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。
  4. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタの接続テストを実施します。
    cjtestresコマンドを使用して,リソースアダプタの接続テストを実施します。リソースごとの接続テストでの検証内容については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のリソースへの接続テストに関する説明を参照してください。
    注意
    DB Connector for Cosminexus RMとCosminexus RMを使用してデータベースに接続する場合の接続テストには次のような順序があります。
    1. DB Connector for Cosminexus RMを開始します。
    2. Cosminexus RMの接続テストを実施します。
    3. Cosminexus RMを開始します。
    4. DB Connector for Cosminexus RMの接続テストを実施します。
    DB Connector for Cosminexus RMの場合の,J2EEリソースアダプタの接続テストについては,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」を参照してください。

サーバ管理コマンドでの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。また,コマンドや属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」,またはマニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

注意
リソースアダプタを使用する場合,J2EEアプリケーションからリソースアダプタへのリファレンスを解決しておく必要があります。リソースアダプタを使用しているJ2EEアプリケーションのプロパティを定義するときに,J2EEアプリケーションからリソースアダプタへのリファレンスを解決しておいてください。
参考
次のような場合,リソースアダプタをエクスポート・インポートすることで,効率良くリソースアダプタを設定できます。
  • 開発環境で設定したリソースアダプタをエクスポートして,運用環境にインポートして使用する場合
  • 運用環境ですでに動いているリソースアダプタをエクスポートして,増設したJ2EEサーバにインポートして使用する場合
エクスポートとインポートはcjexportrarとcjimportresで実行します。
なお,Application Serverのバージョンやプラットフォームが異なるホスト間では,リソースアダプタをエクスポート・インポートして使用することはできません。リソースアダプタをエクスポートするホストと,Application Serverのバージョンやプラットフォームが異なるホストでリソースアダプタを設定する場合は,リソースアダプタを新規に設定してください。

(2) リソースアダプタの設定の流れ(コネクションプールのクラスタ化の場合)

コネクションプールをクラスタ化している場合の,データベースに接続するときのリソースアダプタの設定の流れを次の図に示します。

図9-2 コネクションプールのクラスタ化でのリソースアダプタの設定の流れ

[図データ]

図中の1.〜10.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタをインポートします。
    cjimportresコマンドを使用して,メンバリソースアダプタをインポートします。
    インポートするリソースアダプタについては,「9.3.3 リソースアダプタの種類」を参照してください。
  2. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタをデプロイします。
    cjdeployrarコマンドを使用して,メンバリソースアダプタをデプロイします。
  3. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタのプロパティを定義します。
    cjgetrarpropコマンドでConnector属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させます。
    メンバリソースアダプタとルートリソースアダプタのプロパティ定義では設定できる項目が異なります。メンバリソースアダプタおよびルートリソースアダプタで設定できるプロパティ定義の項目については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のコネクションプールのクラスタ化に関する説明を参照してください。
    リソースアダプタのプロパティ定義で設定できる内容については,「9.6.1 リソースアダプタのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。
  4. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタの接続テストを実施します。
    cjtestresコマンドを使用して,メンバリソースアダプタの接続テストを実施します。
    メンバリソースアダプタの接続テストでの検証内容については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のリソースへの接続テストに関する説明を参照してください。
    また,1.〜4.までの流れを,メンバリソースアダプタの数だけ繰り返します。
  5. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタを開始します。
    ルートリソースアダプタの接続テストを実施する場合には,あらかじめメンバリソースアダプタを開始しておいてください。cjstartrarコマンドを使用して,メンバリソースアダプタを開始します。
  6. サーバ管理コマンドを使用してルートリソースアダプタをインポートします。
    cjimportresコマンドを使用して,ルートリソースアダプタをインポートします。
    インポートするリソースアダプタについては,「9.3.3 リソースアダプタの種類」を参照してください。
  7. サーバ管理コマンドを使用してルートリソースアダプタをデプロイします。
    cjdeployrarコマンドを使用してルートリソースアダプタをデプロイします。
  8. サーバ管理コマンドを使用してルートリソースアダプタのプロパティを定義します。
    cjgetrarpropコマンドでConnector属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させます。
  9. サーバ管理コマンドを使用してルートリソースアダプタの接続テストを実施します。
    cjtestresコマンドを使用して,ルートリソースアダプタの接続テストを実施します。
    ルートリソースアダプタの接続テストでの検証内容については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のリソースへの接続テストに関する説明を参照してください。
  10. サーバ管理コマンドを使用してメンバリソースアダプタを停止します。
    ルートリソースアダプタの接続テストを実施した場合には,メンバリソースアダプタを停止してください。cjstoprarコマンドを使用して,メンバリソースアダプタを停止します。

サーバ管理コマンドでの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」を参照してください。また,コマンドや属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」,またはマニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

注意
コネクションプールをクラスタ化する場合,J2EEアプリケーションからルートリソースアダプタへのリファレンスを解決しておく必要があります。ルートリソースアダプタを使用しているJ2EEアプリケーションのプロパティを定義するときに,J2EEアプリケーションからルートリソースアダプタへのリファレンスを解決しておいてください。

(3) リソースアダプタの設定変更の流れ

デプロイ済みのリソースアダプタの設定を変更する場合の流れについて説明します。設定変更の流れを次の図に示します。

図9-3 リソースアダプタの設定変更の流れ

[図データ]

図中の1.〜2.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用して,リソースアダプタを停止します。
    cjstoprarコマンドを使用してリソースアダプタを停止します。なお,リソースアダプタを停止する前に,そのリソースアダプタを使用しているJ2EEアプリケーションをすべて停止してください。
  2. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタのプロパティを定義します。
    リソースアダプタはデプロイ済みであるため,cjgetrarpropコマンドを使用して属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrarpropコマンドで編集内容を反映させます。

(4) リソースアダプタの入れ替えの流れ

リソースアダプタを入れ替える場合の流れについて説明します。なお,ここでは,入れ替える新しいリソースアダプタのプロパティの定義など(新規設定の場合の流れと同じです)が終わっていることを前提に,入れ替えの流れについて説明します。リソースアダプタの入れ替えの流れを次の図に示します。

図9-4 リソースアダプタの入れ替えの流れ

[図データ]

図中の1.〜4.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用して,リソースアダプタを停止します。
    cjstoprarコマンドを使用して入れ替えるリソースアダプタを停止します。なお,リソースアダプタを停止する前に,そのリソースアダプタを使用しているJ2EEアプリケーションをすべて停止してください。
  2. J2EEサーバを再起動します。
    cjstopsvコマンドを使用してJ2EEサーバを停止し,cjstartsvコマンドを使用してJ2EEサーバを起動します。
  3. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタを削除します。
    cjdeleteresコマンドを使用して,入れ替えるリソースアダプタを削除します。
  4. サーバ管理コマンドを使用してリソースアダプタをインポートします。
    cjimportresコマンドを使用して,新しいリソースアダプタをインポートします。