Cosminexus システム構築ガイド

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9.6.1 リソースアダプタのプロパティ定義で設定できること

リソースアダプタのプロパティとして設定する項目のうち,主な項目と,その項目の設定方法について説明します。

次のことを前提とします。

<この項の構成>
(1) DB Connectorで設定できる項目
(2) Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタで設定できる項目

(1) DB Connectorで設定できる項目

リソースアダプタのプロパティとして設定する項目のうち,DB Connectorで設定できる主な項目と,その項目の設定方法について説明します。

DB Connectorのプロパティ定義で設定できる内容を次の表に示します。

表9-5 DB Connectorのプロパティ定義で設定できる内容

分類 項目 設定内容
一般情報 トランザクションサポートレベル <transaction-support>タグで,トランザクションサポートレベルを設定します。トランザクション管理なし(NoTransaction),ローカルトランザクション(LocalTransaction),またはグローバルトランザクション(XATransaction)を指定します。
コンフィグレーションプロパティ データベースコネクション確立までの待ち時間 <config-property>タグのloginTimeoutで,データベースコネクション確立までのJ2EEアプリケーションの待ち時間を指定します。
ステートメントキャンセル <config-property>タグのCancelStatementで,トランザクションタイムアウト発生時のステートメントキャンセルを有効にするかどうかを指定します。
PreparedStatementのプールサイズ※1 <config-property>タグのPreparedStatementPoolSizeで,PreparedStatementのプールサイズを指定します。
CallableStatementのプールサイズ※1 <config-property>タグのCallableStatementPoolSizeで,CallableStatementのプールサイズを指定します。
実行時プロパティ コネクションの最小値と最大値 <property>タグのMinPoolSizeとMaxPoolSizeで,コネクションプールにプールするコネクションの最小値と最大値を指定します。
コネクションの障害検知 <property>タグのValidationTypeでコネクションの障害を検知するタイミングを指定し,ValidationIntervalで障害を検知する間隔を指定します。
なお,コネクションの障害検知にタイムアウトを設定する場合には,NetworkFailureTimeoutでコネクション管理スレッドの使用を有効にします。※2
コネクションの取得リトライ <property>タグのRetryCountでコネクション取得に失敗した場合のリトライ回数を指定し,RetryIntervalでリトライ間隔を指定します。
コネクションスイーパ <property>タグのSweeperIntervalでコネクションの自動破棄(コネクションスイーパ)が動作する間隔を指定し,ConnectionTimeoutでコネクションの最終利用時刻からコネクションを自動破棄するかどうかを判定するまでの時間を指定します。
コネクション枯渇時のコネクション取得待ち <property>タグのRequestQueueEnableでコネクション枯渇時のコネクション取得待ちを有効にするかどうかを指定し,RequestQueueTimeoutで待ち時間を指定します。
コネクションプールのウォーミングアップ コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合,<property>タグで,Warmupを指定します。
コネクション管理スレッド コネクション管理スレッドを使用する場合,<property>タグで,NetworkFailureTimeoutを指定します。
コネクション管理スレッドを使用する場合,コネクションの障害検知機能,およびコネクション数調節機能のタイムアウト(どちらもタイムアウト時間は5秒で固定)を使用する設定になります。
コネクション数調節機能 <property>タグのConnectionPoolAdjustmentIntervalで,コネクション数調節機能が動作する間隔を指定します。
なお,コネクション数調節機能にタイムアウトを設定する場合には,NetworkFailureTimeoutでコネクション管理スレッドの使用を有効にします。※2
別名情報 ルックアップ名称の別名 <resource-external-property>−<optional-name>タグにリソースの別名を指定します。
別名の設定方法については,「9.8 リソースまたはJ2EEアプリケーションの別名の設定」を参照してください。

注※1 XDM/RD E2 11-01以前のバージョンの場合,ステートメントプーリング機能を利用できないため,これらのプロパティには0を指定してください。

注※2 同じキーで設定します。このため,コネクションの障害検知機能でタイムアウトを使用する場合は,コネクション数調節機能でもタイムアウトを使用する設定となります。


なお,DB Connectorを使用してデータベースに接続する場合と,リソースアダプタを使用してOpenTP1などの各種リソースに接続する場合では,プロパティの設定内容が異なります。また,使用するデータベースの種類によっても,プロパティの設定内容が異なります。

(2) Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタで設定できる項目

リソースアダプタのプロパティとして設定する項目のうち,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタで設定できる主な項目と,その項目の設定方法について説明します。なお,ここでは,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタ固有の内容を説明します。

Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタのプロパティ定義で設定できる内容を次の表に示します。

表9-6 Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタのプロパティ定義で設定できる内容

分類 項目 設定内容
管理対象オブジェクト 管理対象オブジェクト名※1 <adminobject>−<adminobject-name>タグ※2にルックアップで使用するオブジェクト名を指定します。管理対象オブジェクトをルックアップの対象にする場合は必ず指定してください。オブジェクト名には,連続したアンダースコア"__"を含めてはいけません。
なお,管理対象オブジェクトをルックアップする場合には,J2EEアプリケーションの設定も必要です。「9.6.3(4) リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定」を参照してください。
インタフェース <adminobject>−<adminobject-interface>タグに使用するインタフェースを指定します。javax.jms.Queue,javax.jms.Topicなどを指定します。
実装クラスとプロパティ <adminobject-class>タグに実装クラスを指定します。
<config-property>タグ下に管理対象オブジェクトのプロパティを設定します。

注※1 メッセージインフローで使用する管理対象オブジェクトの場合,指定する必要はありません。

注※2 DD(ra.xml)には存在しないタグです。