Cosminexus 機能解説
ここでは,Managementアクションの実行制御について説明します。
同一のManagementアクションの実行を一定時間抑止したり,同時実行数の上限を設定したりすることによって,Managementアクションの実行を制御できます。これによって,同一のManagementアクションが重複して実行されたり,Managementアクションの実行が集中したりすることを防ぎます。
なお,Managementアクションの実行とは,Managementアクションとして指定されたコマンドを実行してから,コマンドが終了またはタイムアウトするまでのことを指します。
Managementアクションの実行制御方式を次の表に示します。
表17-8 Managementアクションの実行制御方式
制御方式 | 説明 |
---|---|
抑止時間制御 | Managementアクションの実行後に,同一のManagementアクションが実行されるのを一定時間抑止します。これによって,一定時間内に発生するManagementイベントに対して実行される,Managementアクションが集約されます。 |
同時実行数制御 | 同一のManagementアクションの同時実行数を制限します。これによって,Managementアクション実行中に,同一のManagementアクションが過度に重複して実行されることを防ぎます。同時実行数はManagementアクションIDごとに適用されます。 |
なお,上記二つの方式を同時に指定した場合,同時実行数の上限値に達していないときでも,抑止時間内のManagementアクションの実行は抑止されます。
Managementアクションの制御方式について例を使って説明します。
図17-9 Managementアクションの制御例1
この図の例では,アクション1のあと,10秒間は同一アクションの実行を抑止するため,アクション2およびアクション3の実行は抑止されます。抑止時間が過ぎたあと,アクション4が実行できるようになります。図17-10 Managementアクションの制御例2
この図の例では,抑止時間の制限がないため,アクション1の実行後に,アクション2が実行されます。ただし,この時点で同一Managementアクションの同時実行数の上限値に達しているため,アクション3の実行は抑止されます。アクション1の実行が終了したあと,アクション4を実行できるようになります。アクション5,6については,アクション2,3と同様になります。図17-11 Managementアクションの制御例3
この図の例では,アクション1の実行後,3秒間は同一のManagementアクションの実行が抑止されるため,アクション2の実行は抑止されます。アクション3の実行後,同一Managementアクションの同時実行数の上限値に達したため,アクション4の実行が抑止されます。アクション1の実行終了後,アクション5を実行できようになります。All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2007, Hitachi, Ltd.