統合ユーザ管理を使用する場合の処理の流れを次の図に示します。
図13-11 統合ユーザ管理を使用する場合の処理の流れ
図の流れについて説明します。
- Webブラウザからログインを要求するリクエストを送信します。
- Webアプリケーションから,認証処理をするためのログインモジュールの呼び出し処理が実行されます。
- Cosminexus標準ログインモジュールを使用して,ユーザ認証処理が実行されます。使用するログインモジュールおよびそのコンフィグレーションは,jaas.conf(JAASのコンフィグレーションファイル)またはua.conf(統合ユーザ管理のコンフィグレーションファイル)に定義されています。また,認証に必要な情報は,ユーザ情報リポジトリであるLDAPディレクトリサーバまたはデータベースから取得します。
- 認証結果がWebアプリケーションに返却されます。
この処理を実現するためには,システムを構築するユーザとアプリケーション開発者によるシステムの設定およびアプリケーションの開発が必要です。
- システムを構築するユーザの作業の概要
- jaas.conf(JAASのコンフィグレーションファイル)およびua.conf(統合ユーザ管理のコンフィグレーションファイル)に,使用するログインモジュール,使用するリポジトリ,およびそれらのコンフィグレーション情報を定義します。シングルサインオンを使用する場合には,ua.conf(統合ユーザ管理のコンフィグレーションファイル)にシングルサインオン用のパラメタも定義します。
- シングルサインオンを使用する場合には,暗号鍵ファイルを作成します。
- ユーザ情報リポジトリにユーザ情報を登録しておきます。
- なお,jaas.confおよびua.confはテキストエディタなどで編集してください。
- 統合ユーザ管理機能の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
- アプリケーション開発者の作業の概要
- JAASのAPIおよびCosminexusが提供している統合ユーザ管理API,JSPタグライブラリを使用して,ログインモジュールを呼び出す認証処理プログラムを作成します。
- それぞれのアプリケーションで独自の認証処理をする場合は,カスタムログインモジュールを作成します。
- パスワード認証時のパスワード拡張をする場合は,実装クラスを作成します。
- 統合ユーザ管理フレームワークを使用したユーザ認証の実装については,「13.7 統合ユーザ管理フレームワークによるユーザ認証の実装の概要」を参照してください。
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