Cosminexus 機能解説
EARファイルや,J2EEサーバからエクスポートしたZIPファイルを,展開ディレクトリ形式でJ2EEサーバにインポートできます。この機能を使用することで,作成済みのEARファイル/ZIPファイルを,展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションとして動作させることが容易になります。
- <この項の構成>
- (1) EARファイル/ZIPファイルの展開
- (2) ディレクトリ名の生成規則
(1) EARファイル/ZIPファイルの展開
EARファイル/ZIPファイルの内容を任意のディレクトリに展開して,展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションとしてJ2EEサーバにインポートします。EARファイル/ZIPファイルの展開を次の図に示します。
図7-4 EARファイル/ZIPファイルの展開
インポートするときに,コマンドの引数として,EARファイル/ZIPファイルと,アプリケーションディレクトリとなる展開先のディレクトリを指定します。J2EEサーバは,展開先のディレクトリのパス情報をコマンドから受け取り,そのパス情報を基にアプリケーションディレクトリを生成して,アプリケーションディレクトリ下にEARファイル/ZIPファイルの内容を展開します。
(2) ディレクトリ名の生成規則
EARファイル/ZIPファイルを展開ディレクトリ形式としてインポートする場合,ディレクトリ名の衝突が発生することがあります。EARファイル/ZIPファイルを展開する場合の,EJB-JARディレクトリとWARディレクトリのディレクトリ名の生成規則を次に示します。
- EARファイル内のディレクトリと衝突しない場合
EJB-JARファイルとWARファイルから拡張子(「.jar」または「.war」)を除いたものが,EJB-JARディレクトリとWARディレクトリの名称になります。
EJB-JARファイルとWARファイルに拡張子がない場合は,ファイル名がそのままディレクトリ名になります。
- EJB-JARファイルとWARファイルで衝突する場合,またはEARファイル内のディレクトリと衝突する場合
EJB-JARファイルとWARファイルの拡張子(「.jar」または「.war」)をそれぞれ「_jar」または「_war」に置き換えたものが,EJB-JARディレクトリとWARディレクトリの名称になります。
- 「_jar」または「_war」に置き換えても衝突する場合
「_jar」または「_war」の後ろに通し番号(1〜2147483647)が付加されます。
ディレクトリ名の衝突が発生する場合のEARファイルの構成と,生成されるアプリケーションディレクトリの構成を次の図に示します。
図7-5 ディレクトリ名の衝突の例
- 注意
- cjimportappコマンドの-dオプションを使用してEARファイル/ZIPファイルを展開して作成されたアプリケーションディレクトリが,次に示す条件のどれかに合致する場合,そのアプリケーションディレクトリをcjimportappコマンドの-aオプションに指定していると,インポートに失敗します。
- EJB-JARのモジュール名が「.jar」で終わっていない。
- WARのモジュール名が「.war」で終わっていない。
- モジュールの拡張子を除いた名称が,ほかのモジュールの拡張子を除いた名称と重複する。
- モジュールの拡張子を除いた名称が,EARファイル内のディレクトリと重複する。
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