Cosminexus 機能解説

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4.23.1 リダイレクタを使用したリクエスト振り分けの仕組み

リダイレクタを使用すると,WebサーバあてのHTTPリクエストのうち,特定のリクエストを,指定したWebコンテナに処理させたり,複数のWebコンテナにリクエストを振り分けて処理させたりできます。

リダイレクタを使用してリクエストを振り分ける場合,ワーカプロセスというWebサーバの背後で動作するWebコンテナの実行プロセスを使用します。ワーカプロセスは,リダイレクタを経由して,サーブレット,JSPを含むリクエストを処理するプロセスです。Webサーバとワーカプロセスとの間のデータ交換は,TCP/IPに基づき,ユーザが設定する特定のポート番号を通じて実行されます。リダイレクタの設定は,ワーカというWebコンテナを抽象化した設定単位を使用して行います。ワーカには,単体のJ2EEサーバを表すワーカと,クラスタ構成のJ2EEサーバを表すワーカがあります。J2EEサーバへリクエストを転送するワーカを転送先ワーカと呼びます。転送先ワーカはワーカタイプがajp13のワーカです。

注※
ワーカプロセスは,実際には,J2EEサーバとなります。
<この項の構成>
(1) リクエストの転送パターン
(2) リクエストの振り分け方法

(1) リクエストの転送パターン

リダイレクタからワーカプロセスへのリクエストの転送には,次に示すパターンがあります。

なお,Webサーバとワーカプロセスは,同一のマシン上にあっても,異なるマシン上にあってもかまいません。

リダイレクタからワーカプロセスへのリクエスト転送パターンを次の図に示します。

図4-36 一つのWebサーバから一つのワーカプロセスへの転送

[図データ]

図4-37 一つのWebサーバから複数のワーカプロセスへの転送

[図データ]

複数のWebコンテナへリクエストを振り分けるには,Webサーバに登録したリダイレクタに,複数のWebコンテナのワーカプロセスを振り分け先として定義します。

(2) リクエストの振り分け方法

リダイレクタを使用してリクエストを振り分ける方法には,次の3種類があります。

ワーカプロセスを作成するには,ワーカ定義ファイルと呼ばれるファイル(workers.properties)に,次の属性を定義します。

標準で提供されるworkers.propertiesには,あらかじめ次に示すワーカが定義されています。WebサーバとWebコンテナを同一のホスト上で動作させる場合には,これらパラメタを変更する必要はありません。

ワーカの属性 パラメタ
ワーカ名 worker1
ワーカのタイプ ajp13
ホスト名 localhost
ポート番号 8007

ワーカプロセスの定義方法の詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」およびマニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。