Cosminexus 機能解説
Cosminexusでは,サーブレットおよびJSPからスレッドを作成して使用できます。ユーザがプログラムの中で明示して作成するスレッドのことを,ユーザスレッドといいます。
ここでは,ユーザスレッドで使用できるApplication Serverの機能について説明します。ユーザスレッドの使用方法については,「4.32.1(14) ユーザスレッドの使用方法」を参照してください。
Application Serverで提供される各機能について,ユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。
表4-31 ユーザスレッドでの機能の使用可否
| 機能名 | 使用可否 | 参照先 |
|---|---|---|
| サーブレットAPIの利用 | △ | (1) |
| Enterprise Beanの呼び出し | × | − |
| ネーミングサービス | ○ | (2) |
| リソース接続 | △ | (3) |
| トランザクションサービス | △ | |
| 統合ユーザ管理 | × | − |
| ログ運用および障害検知 | ○ | (4) |
| J2EEアプリケーション運用 | △ | (5) |
| コンテナ拡張ライブラリの利用 | ○ | (6) |
(凡例)○:使用できる △:一部の機能が使用できない ×:使用できない −:該当なし
ユーザスレッドで使用できる機能をさらに詳細機能に分類し,各機能についてサーブレット/JSP,およびユーザスレッドで使用できるかどうかを示します。また,ユーザスレッドで使用する場合の注意事項についても示します。
サーブレットAPIをユーザスレッドで使用する場合,リクエストオブジェクトおよびレスポンスオブジェクトは使用できません。リクエスト処理スレッドでだけ使用してください。詳細は,サーブレット仕様書のThread Safetyの項を参照してください。
ネーミングサービスとして提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。
表4-32 ネーミングサービスの機能の使用可否(ユーザスレッド)
| 分類/機能名 | サーブレット/JSP | ユーザスレッド | ||
|---|---|---|---|---|
| JNDIのルックアップ | リソースアダプタ | DB Connector | ○ | ○ |
| DB Connector for Cosminexus RMとCosminexus RM | ○ | ○ | ||
| TP1/Message Queue-Access | ○ | ○ | ||
| uCosminexus TP1 Connector | ○ | ○ | ||
| Java Mail | ○ | ○ | ||
| JavaBeansリソース | ○ | ○ | ||
| ユーザトランザクション | ○ | ○ | ||
(凡例)○:使用できる
ネーミングサービスを使用する場合,ユーザスレッドの実行中にアプリケーションを停止しないでください。
リソース接続およびトランザクションサービスとして提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。
表4-33 リソース接続およびトランザクション管理の機能の使用可否(ユーザスレッド)
| 分類/機能名 | サーブレット/JSP | ユーザスレッド | |
|---|---|---|---|
| コネクションプーリング | DB Connectorによるコネクションプーリング | ○ | ○ |
| DB Connector for Cosminexus RMとCosminexus RMによるコネクションプーリング | ○ | ○ | |
| uCosminexus TP1 Connectorとのコネクションプーリング | ○ | ○ | |
| TP1/Message Queue - Accessとのコネクションプーリング | ○ | ○ | |
| SMTPサーバとのコネクションプーリング | × | × | |
| コネクションプールのウォーミングアップ | ○ | ○ | |
| コネクション数調節 | ○ | ○ | |
| コネクションシェアリング | ○ | ○ | |
| コネクションアソシエーション | ○ | ○ | |
| ステートメントプーリング(DB Connector) | ○ | ○ | |
| ライトトランザクション | ○ | ○ | |
| インプロセストランザクションサービス | ○ | ○ | |
| DataSourceオブジェクトのキャッシング | ○ | ○ | |
| DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化 | ○ | ○ | |
| 受信バッファのプーリング | ○ | ○ | |
| コネクションの障害検知 | DB Connectorによる障害検知 | ○ | ○ |
| DB Connector for Cosminexus RMとCosminexus RMによる障害検知 | ○ | ○ | |
| uCosminexus TP1 Connectorとのコネクション障害検知 | × | × | |
| TP1/Message Queue - Accessとのコネクション障害検知 | × | × | |
| SMTPサーバとのコネクション障害検知 | × | × | |
| コネクション枯渇時のコネクション取得待ち | ○ | ○ | |
| コネクションの取得リトライ | DB Connectorによるコネクション取得リトライ | ○ | ○ |
| DB Connector for Cosminexus RMとCosminexus RMによるコネクション取得リトライ | ○ | ○ | |
| uCosminexus TP1 Connectorとのコネクション取得リトライ | ○ | ○ | |
| TP1/Message Queue - Accessとのコネクション取得リトライ | ○ | ○ | |
| SMTPサーバとのコネクション取得リトライ | × | × | |
| コネクションプールクリア | ○ | ○ | |
| コネクションのクローズ・解放 | コネクション強制クローズ | × | × |
| コネクション自動クローズ(Webコンテナ) | ○ | × | |
| コネクションスイーパ | ○ | ○ | |
| トランザクションタイムアウト | ○ | ○ | |
| トランザクションリカバリ | ○ | ○ | |
| トランザクションの自動決着※ | ○ | × | |
| 障害調査用SQLの出力 | ○ | ○ | |
| コネクションプールのクラスタ化 | ○ | ○ | |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
ユーザスレッドでリソース接続およびトランザクションサービスを使用する場合の注意事項を示します。
ログ運用および障害検知として提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。
表4-34 ログ運用および障害検知の機能の使用可否(ユーザスレッド)
| 分類/機能名 | サーブレット/JSP | ユーザスレッド |
|---|---|---|
| Managementイベントによる処理の自動実行 | ○ | ○ |
| JP1イベントによるシステムの監視 | ○ | ○ |
| ユーザログ出力 | ○ | ○ |
| 性能解析トレース | ○ | ○ |
| CTMの稼働情報の監視 | ○ | ○ |
(凡例)○:使用できる
J2EEアプリケーション運用機能として提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。
表4-35 J2EEアプリケーション運用機能の使用可否(ユーザスレッド)
| 分類/機能名 | サーブレット/JSP | ユーザスレッド | |
|---|---|---|---|
| Webコンテナでの同時実行スレッド数の制御 | ○ | × | |
| スケジュールキュー単位の同時実行数の動的変更 | ○ | ○ | |
| J2EEアプリケーションの実行時間監視 | メソッドタイムアウト機能 | ○ | × |
| メソッドキャンセル機能 | ○ | × | |
| J2EEアプリケーションの停止 | 通常停止 | ○ | ○※1 |
| 強制停止 | ○ | ○※1 | |
| J2EEアプリケーションの入れ替え | リデプロイ機能による入れ替え | ○ | ○※2 |
| リロード機能による入れ替え | ○ | ○ | |
| テストモードでのJ2EEアプリケーションの実行 | ○ | × | |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
コンテナ拡張ライブラリは,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドのどちらでも使用できます。
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