Cosminexus 機能解説
同時実行スレッド数制御をする場合,最大同時実行スレッド数,占有スレッド数,実行待ちキューサイズなどのパラメタでスレッド数を制御します。
ここでは,スレッド数を制御するための主なパラメタについて説明します。
最大同時実行スレッド数とは,利用できる全体のスレッド数のうち,同時実行スレッド数制御の対象となるリクエストを最大で同時に実行できるスレッド数です。
最大同時実行スレッド数は,Webコンテナ単位,Webアプリケーション単位,およびURLグループ単位で設定します。
占有スレッド数とは,利用できる全体のスレッドのうち,同時実行スレッド数制御の対象となるリクエストを確実に実行できるスレッド数です。Webアプリケーション単位,およびURLグループ単位で設定することで,Webアプリケーションごと,またはURLグループごとにスレッド数を最低限確保できます。
同時実行スレッド数制御の対象となるリクエストが,同時実行スレッド数の上限に達した場合に,リクエストが入るキューサイズを指定できます。キューサイズには,キューに格納するリクエストの個数を指定します。
実行待ちキューにリクエストが格納される条件を次に示します。
なお,実行待ちキューに空きがない場合は,リクエストは処理されないで,クライアントにはエラーが返ります。
実行待ちキューサイズは,Webアプリケーション単位,およびURLグループ単位で設定できます。
共有スレッド数とは,利用できるスレッドのうち,占有されないスレッド数です。共有スレッド数には,Webコンテナの共有スレッド数と,Webアプリケーションの共有スレッド数があります。
なお,共有スレッド数は,最大同時実行スレッド数と占有スレッド数から導き出します。
共有スレッド数の算出のしかたについては,「(5) 共有スレッド数の算出のしかた」を参照してください。
ここでは,Webコンテナの共有スレッド数と,Webアプリケーションの共有スレッド数の算出のしかたについて説明します。なお,Webアプリケーション単位での同時実行スレッド数制御の設定をしている場合の,Webアプリケーションの共有スレッド数は,URLグループ単位の同時実行スレッド数制御を設定しているかどうかで異なります。
また,URLグループには共有スレッド数はありません。Webアプリケーション内にURLグループ単位の同時実行スレッド数制御を設定している場合は,Webアプリケーション単位の共有スレッド数を使用します。
同時実行スレッド数が,次の図に示すとおり設定されている場合の,WebコンテナおよびWebアプリケーションの共有スレッド数の算出例を説明します。
図4-23 共有スレッド数の算出例
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