ここでは,セッション情報の識別に使用するセッションIDの形式について説明します。HttpSessionオブジェクトは,セッションIDによって識別されます。
セッションIDの形式は,次の機能を使用しているかどうかで異なります。
- リダイレクタによる負荷分散機能
- セッションIDへのサーバIDの付加機能
セッションIDは,J2EEサーバ内で一意であることが保証されています。ただし,複数のJ2EEサーバにわたって一意の値にする必要がある場合には,セッションIDにワーカ名またはサーバIDを追加して,複数のJ2EEサーバにわたって一意になるように設定する必要があります。
使用している機能ごとのセッションIDの形式を,次の図に示します。
図4-10 セッションIDの形式
それぞれの場合について説明します。
- リダイレクタによる負荷分散機能とサーバID付加機能のどちらも使用していない場合
セッションIDは,32文字の英数字になります。この英数字は,一つのJ2EEサーバ内で一意な値になります。
- リダイレクタによる負荷分散機能を使用している場合
セッションIDは,32文字の英数字,「.」(ピリオド),およびワーカ名で構成されます。ワーカ名には,サーバごとに一意の名称を設定しておく必要があります。
リダイレクタによる負荷分散機能については,「4.23 Webサーバ(リダイレクタ)によるリクエストの振り分け」のロードバランサを使用する場合の説明を参照してください。
- サーバID付加機能を使用している場合(リダイレクタによる負荷分散機能を使用していないとき)
セッションIDは,32文字の英数字およびサーバIDで構成されます。サーバIDには,サーバごとに一意の値を設定しておく必要があります。
サーバID付加機能については,「4.4.5 セッションIDおよびCookieへのサーバIDの付加」を参照してください。
なお,リダイレクタによる負荷分散機能を使用している場合,サーバIDは付加されません。
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