Cosminexus 機能解説

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2.1 Application Serverで提供する機能の目的

J2EEアプリケーションを実行するアプリケーションサーバの場合,Application Serverで提供する次の四つの機能を使用できます。

これらの機能は,システムで求められる次のような目的に対応しています。

なお,これらの目的に直接対応しない機能もあります。例えば,画面表示,文字コード変換,システムの構築支援などの機能が該当します。

システムの目的と,対応するアプリケーションサーバの機能の概要について,次の表に示します。

表2-1 システムの目的と対応するアプリケーションサーバの機能の概要

システムの目的 対応するアプリケーションサーバの機能の概要
アベイラビリティとフォールトトレランスの向上[信頼性] システムとしての信頼性を高めるための機能を提供しています。アベイラビリティ(安定稼働性)およびフォールトトレランス(耐障害性)を高める機能や,ユーザ認証などのセキュリティを高めるための機能が含まれます。
システム性能の向上[性能] システムの性能を向上させるための機能を提供しています。この機能によって,システムのパフォーマンス・チューニングができます。
効率的で確実な運用・保守の実現[運用・保守] システムを効率良く確実に運用・保守する機能を提供しています。
システム規模の変更への柔軟な対応[拡張性] システム規模の拡大・縮小および構成の変更に柔軟に対応するための機能を提供しています。
そのほかの目的[そのほか] Webブラウザ上での表示に関する機能,文字コード変換機能,システムの構築を支援する機能など,そのほかの目的で使用される機能を提供しています。

注※ [ ]内は,以降の節の表に示す「目的」列の表記と対応しています。


また,J2EEアプリケーション実行基盤では,J2EE標準に準拠した機能と,Application Server独自の機能を使用できます。Application Server独自の機能とは,J2EEの機能に加えてApplication Serverが拡張している機能や,J2EE機能と直接は関係ないApplication Server独自で提供する機能のことです。

以降の節では,Application Serverの機能を分類して,それぞれがどの特性に対応するかを示します。また,それぞれの機能の概要についても説明します。

ポイント
2.2以降で記載している表は,次の形式で記載しています。
  • 「機能名」は,機能の名称を示します。
  • 「目的」列は,表2-1で記載したシステムの目的に対応しています。
  • 「J2EE標準への準拠」列は,その機能がJ2EEで規定された機能であるかどうかを示します。
  • 「参照先」は,その機能について詳細に説明している個所を示します。