JP1 Version 8 JP1/NETM/Asset Information Manager 設計・構築ガイド
「JP1/NETM/DM連携」では,JP1/NETM/DMと連携してインベントリ情報を収集するためのログインIDやサービス名,インベントリ情報の資産管理データベースへの登録方法などを設定します。また,ソフトウェアを配布するためのジョブ格納フォルダ名を設定します。この設定は,JP1/NETM/DMと連携する場合にだけ必要です。
(5)〜(8)の設定項目は,「3.2.3 インベントリ情報の引き当て方法の設定」を基に決定した値を設定してください。また,(14)〜(16)の設定項目は,「3.2.4 ソフトウェア名の割り当て方法の設定」を基に決定した値を設定してください。
「JP1/NETM/DM連携」で設定する項目を次に示します。
「JP1/NETM/DMデータベースログインID」では,JP1/NETM/DMのデータベースに接続するためのログインIDを設定します。
また,[パスワード設定]ダイアログでパスワードを設定します。
JP1/NETM/DMと連携する場合,この項目は必ず設定してください。JP1/NETM/DMと連携しない場合でも,値を空白にすることはできません。
表5-4 「JP1/NETM/DMデータベースログインID」およびパスワードの制限
DBMSの種類 | 制限 |
---|---|
Microsoft SQL Server | 「!」,「(」,「)」,「*」,「,」,「;」,「=」,「?」,「@」,「[」,「]」,「{」,「}」および半角スペースは指定できません。 |
Embedded RDB | 先頭の文字には,必ず半角英字を指定してください。 |
ORACLE | 「"」は指定できません。 |
ここで設定した値は,次に示すダイアログの「接続ユーザID」に反映されます。
「JP1/NETM/DMデータベース接続サービス名」では,JP1/NETM/DMのデータベースに接続するためのサービス名を設定します。この項目では,JP1/NETM/DMのデータベース接続のセットアップで設定するODBCデータソース名(Microsoft SQL ServerまたはEmbedded RDBの場合)またはネット・サービス名(ORACLEの場合)を指定します。データベース接続のセットアップについては,「5.5 データソースまたはネット・サービスの作成」を参照してください。
JP1/NETM/DMと連携する場合,この項目は必ず設定してください。
表5-5 「JP1/NETM/DMデータベース接続サービス名」の制限
DBMSの種類 | 制限 |
---|---|
Microsoft SQL ServerおよびEmbedded RDB | 「!」,「(」,「)」,「*」,「,」,「;」,「=」,「?」,「@」,「[」,「]」,「{」,「}」および半角スペースは指定できません。 |
ORACLE | 「!」,「"」,「#」,「$」,「%」,「&」,「'」,「(」,「)」,「*」,「+」,「,」,「/」,「:」,「;」,「<」,「=」,「>」,「?」,「@」,「[」,「\」,「]」,「^」,「`」,「{」,「|」,「}」,「~」および半角スペースは指定できません。 |
ここで設定した値は,次に示すダイアログの「ODBCデータソース名」および「ネット・サービス名」に反映されます。
「JP1/NETM/DM未導入機器の取り込み」では,ネットワークにある,JP1/NETM/DM Clientをインストールしていない機器の情報を取得するかどうかを選択します。JP1/NETM/DM未導入機器の情報を取得するには,JP1/NETM/DM Manager 07-50以降が必要です。
「運用キー」では,JP1/NETM/DMの運用キーにホスト識別子を使用しているかどうかを選択します。この設定は,JP1/NETM/DMのインベントリ情報と資産情報の引き当てに使用します。
「資産情報の引き当てキー」では,JP1/NETM/DMで収集した情報を資産情報に対応づけて登録する際,識別するための引き当てキーを選択します。
「資産情報の引き当て1」では,JP1/NETM/DMのインベントリ情報を取得するときの,資産情報の引き当て方法を選択します。この設定は,「資産情報の引き当てキー」の値が「運用キーに従う」で,「運用キー」の値が「ホスト識別子あり」の場合に有効になります。
07-50より前のバージョンのAsset Information Managerからバージョンアップする場合,設定がどのように引き継がれるかの対応については,「(18) バージョンアップ時の設定値の引き継ぎ」を参照してください。
「資産情報の引き当て2」では,「資産情報の引き当て1」で引き当てられなかった場合の引き当て方法を選択します。
07-50より前のバージョンのAsset Information Managerからバージョンアップする場合,設定がどのように引き継がれるかの対応については,「(18) バージョンアップ時の設定値の引き継ぎ」を参照してください。
「引き当たらなかった資産の新規登録」では,引き当てられなかった資産があった場合に,新規に登録するかどうかを選択します。「運用キー」で「ホスト識別子あり」を選択した場合は,「資産情報の引き当て1」および「資産情報の引き当て2」で引き当てられなかった資産が対象になります。
「ダイヤルアップ接続のMACアドレス」では,ダイヤルアップ接続のMACアドレスを,資産情報と引き当てるための情報に加えるかどうかを選択します。
「取り込む情報の種別」では,JP1/NETM/DMから取り込む情報の種類を設定します。ソフトウェア適用状況画面からソフトウェアを配布する場合は,配布対象とする機器を検索するために,ソフトウェア情報を取り込むように設定してください。JP1/NETM/DMから取り込むことによって更新される情報の詳細については,「12.1 JP1/NETM/DMから取得できるインベントリ情報」を参照してください。
また,ソフトウェアのライセンスを管理する場合は,JP1/NETM/DMでソフトウェア情報を重複して取得しないようにしてから,ソフトウェア情報を取り込むように設定してください。JP1/NETM/DMでソフトウェア情報を重複して取得しないようにする方法については,マニュアル「JP1/NETM/DM 構築ガイド(Windows(R)用)」を参照してください。
「監視間隔」では,インベントリ情報が更新されたかどうかを監視する間隔を指定します。この設定は,JP1/NETM/DM 07-50以降と連携して,インベントリ情報をリアルタイムに更新する場合に有効になります。
インベントリ情報をリアルタイムに更新しない場合でも,値を空白にすることはできません。
「JP1/NETM/DMで削除された資産の機器状態」では,インベントリ情報の更新をリアルタイムに取得する場合,削除機器として取得された機器の機器状態を設定します。
「削除された資産に設定するコード」では,削除された資産に設定する機器状態のコードを指定します。この設定は,「JP1/NETM/DMで削除された資産の機器状態」で「コード指定」を選択した場合に有効になります。
機器状態のコードについては,マニュアル「運用ガイド」の「4.8.4 コードの指定範囲による意味の違い」を参照してください。コードを追加する場合は,業務メニュー「コード管理」で追加したコードを指定してください。なお,指定したコードが存在しない場合は,削除された資産の機器状態は変更されません。
JP1/NETM/DMのインストールパッケージ情報からパッケージ識別IDを取得します。パッケージ識別IDを取得すると,バージョンの違いによって,同一のソフトウェアの名称が異なるインストールソフトウェア名で取得されてしまった場合でも,正しくライセンスを管理できます。
インベントリ情報を資産管理データベースに登録する際,すでに同一のソフトウェアがインストールソフトウェアリストに登録されていたら,同じソフトウェア名への割り当てを追加するかどうかを設定します。
同一のソフトウェアのバージョンアップ版などを,すでに登録されているインストールソフトウェア名と同じソフトウェア名に自動的に割り当てられるので,ライセンス管理の作業を軽減できます。ただし,ソフトウェアインベントリ情報,Microsoft Office情報およびウィルス対策製品情報は対象となりません。
割り当て方法の詳細については,「3.2.4 ソフトウェア名の割り当て方法の設定」を参照してください。
JP1/NETM/DMのインストールパッケージ情報から,ソフトウェア名を自動的に登録して割り当てるかどうかを設定します。ライセンスを管理する際,新規に購入したライセンスのソフトウェア名の登録および割り当て作業を軽減できます。ただし,ソフトウェアインベントリ情報,Microsoft Office情報およびウィルス対策製品情報は対象となりません。
「JP1/NETM/DMで使用するジョブ格納フォルダ名」では,JP1/NETM/DMのサーバマシンに作成される,ジョブ格納フォルダの名称を設定します。このフォルダに,ソフトウェア適用状況画面から実行したジョブが格納されます。また,配布状況画面では,このフォルダに格納されたジョブの実行状況を確認できます。したがって,JP1/NETM/DMでこのフォルダにジョブを格納した場合,そのジョブの実行状況が配布状況画面に表示されます。
JP1/NETM/DMと連携する場合,この項目は必ず設定してください。
07-50より前のバージョンのAsset Information ManagerからAsset Information Manager 07-50以降にバージョンアップした場合,07-50より前のバージョンの「JP1/NETM/DMの運用キー」および「資産情報の引き当て方法」での設定が,07-50以降の「運用キー」,「資産情報の引き当て1」および「資産情報の引き当て2」に引き継がれます。
インベントリ情報の引き当てに関する07-50より前のバージョンでの設定と07-50以降での設定の対応を次の表に示します。
表5-6 07-50より前のバージョンでの設定と07-50以降での設定の対応(インベントリ情報の引き当て)
07-50より前のバージョンでの設定 | 07-50以降での設定 | |
---|---|---|
JP1/NETM/DMの運用キー | ホスト識別子あり | ホスト識別子あり |
ホスト識別子なし+ホスト名運用 | ホスト識別子なし | |
ホスト識別子なし+IPアドレス運用 | ||
資産情報の引き当て方法 | MACアドレスとIPアドレスとホスト名が同一の資産情報を引き当てる |
|
MACアドレスとホスト名が同一の資産情報を引き当てる | ||
MACアドレスとIPアドレスが同一の資産情報を引き当てる | ||
IPアドレスとホスト名が同一の資産情報を引き当てる |
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|
ホスト名が同一の資産情報を引き当てる | ||
IPアドレスが同一の資産情報を引き当てる |
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