JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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24.2.2 統合トレースログ

統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,一つの出力先ファイルにまとめて採取するログ情報のことです。共通メッセージログより詳しい内容のメッセージが出力されます。

統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。

Windowsの場合
システムドライブ\Program Files\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log

UNIXの場合
/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2{1|2|3|4}.log

統合トレースログファイルは,任意のテキストエディターで参照できます。統合トレースログの出力例を次に示します。

図24-2 統合トレースログファイルの出力例

[図データ]

統合トレースログファイルに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次に示します。

表24-1 統合トレースログファイルのヘッダー情報

ヘッダー情報 説明
OS情報 統合トレース機能が起動しているOSの情報です。
ホスト名 統合トレース機能が起動しているホスト名です。
タイムゾーン

Windowsの場合
OSのタイムゾーンです。

UNIXの場合
統合トレースプロセスの環境変数TZです。
環境変数TZが設定されていない場合はUnknownとなります。
統合トレースログ機能起動時刻 統合トレース機能を起動した時刻です。

表24-2 統合トレースログファイルの出力項目

出力項目 説明
番号(4桁) トレースレコードの通番
番号はログを出力したプロセスごとに採番されます。
日付(10バイト) トレースの取得日付:yyyy/mm/dd(年/月/日)
時刻(12バイト) トレースの取得時刻(ローカル時刻):hh:mm:ss.sss(時:分:秒.ミリ秒)
AP名(16バイト以内) アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。
JP1/IM - Managerで出力されるAP名は次のとおりです。
  • セントラルコンソールサービス
    JP1/Console
  • イベントフローサービス
    evflow
  • 自動アクションサービス
    jcamain
  • インシデント登録サービス
    jcdmain
  • 相関イベント発行サービス
    evgen
  • セントラルスコープサービス
    jcsmain
  • プロセス管理
    JCO_SPMD
  • jcochstatコマンド
    jcochngstat
  • その他のコマンド
    コマンド名

JP1/IM - Viewで出力されるAP名は次のとおりです。
  • セントラルコンソールビューアー
    JP1/IM-View
  • セントラルスコープビューアー
    JP1/IM-View
  • ツリー編集画面
    JP1/IM-Edit
pid プロセスID。OSが付けるプロセスID。
tid スレッドID。スレッドを識別するためのID。
メッセージID メッセージの出力形式で説明したメッセージID。この製品で使用するメッセージID。
メッセージテキスト 統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキスト。
注意
統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。
このため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。

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