JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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1.6.1 システムで発生した事象の一元管理

JP1/IMでは,システムで発生したさまざまな事象を,JP1イベントとして一元的に管理します。事象を一元的に管理することによって,大規模なシステムでも問題発生の把握が容易になり,管理負担を軽減します。

<この項の構成>
(1) JP1イベントによる事象の一元管理
(2) JP1イベントのフィルタリング

(1) JP1イベントによる事象の一元管理

JP1/IMでは,システムで発生した「ディスク容量不足」「通信エラー発生」などの管理が必要な事象を,JP1イベントとして記録し,一元的に管理します。

図1-19 JP1イベントによる事象の一元管理

[図データ]

各エージェントホストで事象が発生すると,JP1イベントを保管するデータベースに記録します。その後,運用管理に必要なイベントを,マネージャーホストに転送して一元管理します。

JP1シリーズの各製品は,運用管理で発生した事象をJP1イベントとして発行し管理します。

また,JP1イベントへの変換機能によって,SNMPトラップ,ログファイル上のメッセージ,Windowsのイベントログなどを,JP1イベントに変換して管理できます。ユーザーアプリケーションで発生した事象を,コマンドやAPIによってJP1イベントを発行して管理することもできます。

JP1シリーズによるきめ細かな運用管理での事象をJP1イベントで一元管理するのに加え,多様な製品によって扱われる事象をもJP1イベントへの変換機能によってJP1へ取り込めます。これによって,システムで発生した事象をトータルに管理します。

(2) JP1イベントのフィルタリング

システムで発生したJP1イベントを一元管理する際に,単にすべてを収集するだけではシステム全体で膨大な数になります。イベント数が多いと,重要イベントが埋もれ,運用管理の負担は増加します。また,監視システムにも不要な負荷をかけることになります。

JP1/IMでは,イベントのフィルタリング機能によって,運用管理に必要なイベントを選択することで,JP1イベントを適切に管理します。フィルタリング機能は5種類あり,マネージャーに転送するイベントの選択や,重要イベントとして管理するイベントの選択などができます。

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