Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド

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付録I.3 Object Serverを使う

<この項の構成>
(1) 「Object Server管理ツール」ウィンドウを起動する
(2) データベースを初期化する
(3) データベースにエリアを追加する
(4) データベースのエリアを削除する
(5) データベースのファイルの属性を変更する
(6) データベースにファイルを追加する
(7) データベースを再編成する
(8) データベースのバックアップをとる
(9) データベースをリストアする
(10) データベースを回復する [High-end]
(11) データベースをバックアウトする [High-end]
(12) スキーマ名を表示する
(13) システムジャーナルの情報を表示する [High-end]
(14) システムジャーナルをアンロードする [High-end]
(15) ステータスファイルの情報を表示する [High-end]
(16) ユーザジャーナルをアンロードする
(17) アプリケーション実行モードに変更する [High-end]

(1) 「Object Server管理ツール」ウィンドウを起動する

Object Serverで使用するユティリティは,「Object Server管理ツール」ウィンドウ内にアイコンとしてまとめられています。Object Serverを使うには,まず「Object Server管理ツール」ウィンドウを起動します。

■「Object Server管理ツール」ウィンドウの起動の操作
  1. Windows NTに「Object Serverのシステム管理者」でログインする
  2. 「Groupmaxサーバ(共通)」グループの「Object Server管理ツール」のアイコンを開く
    「Object Server管理ツール」ウィンドウが表示されます。
ウィンドウ上のアイコンをクリックすると,アイコンの説明が表示されます。
[図データ]
  • 「データベース環境設定」アイコン
    データベースの初期化,データベースのエリアやファイルの追加,データベースのエリアの削除,及びファイルの属性を変更してデータベースの環境を設定します。
    ダブルクリックすると,[データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  • 「データベース保守」アイコン
    データベースの再編成,バックアップ,リストア,回復,及びバックアウトができます。
    ダブルクリックすると,[データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  • 「データベース診断」アイコン
    データベースのスキーマ名を表示できます。
    ダブルクリックすると,[データベースの診断]ダイアログが表示されます。
  • 「システム運用支援」アイコン
    システムジャーナルの情報表示とアンロード,ステータスファイルの情報表示,ユーザジャーナルのアンロード,及びアプリケーション実行モードへの変更ができます。
    ダブルクリックすると,[システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
(a) Object Serverのシステム管理者

Object Serverを運用管理するユーザです。Object Serverのシステム管理者がObject Serverのコマンドを実行できます。Object Serverのシステム管理者は,Windows NTのAdministratorsグループに所属するように設定してください。

(2) データベースを初期化する

■機能
Object Serverのデータベースを初期化します。Object Serverを導入するときに,初期設定パラメタファイルを作成した後で実行してください。

■操作
[データベースの初期化]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. 初期設定パラメタファイルを作成する
    初期設定パラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース環境設定]アイコンを選択する
    [データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの環境設定]ダイアログの[データベースの初期化(I)...]を選択する
    [データベースの初期化]ダイアログが表示されます。
  4. ノードID及び操作1.で作成した初期設定パラメタファイル名を指定する
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースの初期化]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • すべてのエリアの初期化が正常に終了したときだけ,このユティリティは正常終了します。ユティリティの実行中にエラーが起こった場合には,エラーの原因を取り除いてから,すべてのエリアを初期化してください。
  • [データベースの初期化]ユティリティの処理中のエラーが発生すると,[データベースの初期化]ユティリティで作成したファイルは,すべて削除されます。
  • [データベースの初期化]ユティリティを再度実行する場合は,まず,[データベースの初期化]ユティリティで作成したファイルをすべて削除してから,[データベースの初期化]ユティリティを実行してください。
  • [データベースの初期化]ユティリティでデータベースをすべて初期化する場合を除いて,OSの機能でオブジェクトサーバのデータベースのファイルを削除しないでください。OSの機能によってファイルを削除した場合,マスタディレクトリとの不整合が発生し,オブジェクトサーバが起動できなくなります。誤って削除してしまった場合は,マニュアルのデータベースの回復に従って情報間の同期ずれが発生しないようにデータベースを回復してください。
    ファイルを削除する場合は,必ず[データベースのエリアの削除]ユティリティを使用してエリア単位で削除してください。エリアの削除によって,エリアを構成するすべてのファイルが削除されます。
  • [High-end]で[データベースの初期化]ユティリティを実行してデータベースを作成し直すときには,システムジャーナルファイルの容量を見直してください。システムジャーナルサービス定義でset形式に「set jnl_unload_check=Y」を指定した場合又はset形式の指定を省略した場合は,必ずシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。

(3) データベースにエリアを追加する

■機能
Object Serverのデータベースに,構成変更パラメタファイル中のareaパラメタ及びfileパラメタで指定されたエリアを追加します。追加できるのは,ユーザデータベース用及びインデクスのエリアです。

■操作
[データベースへのエリアの追加]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. 構成変更パラメタファイルを作成する
    構成変更パラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース環境設定]アイコンを選択する
    [データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの環境設定]ダイアログの[データベースへのエリアの追加(A)...]を選択する
    [データベースへのエリアの追加]ダイアログが表示されます。
  4. 操作1.で作成した構成変更パラメタファイル名を指定する
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースへのエリアの追加]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • Object Serverの起動から終了までの間に追加できるエリア数の上限値は,32個また[High-end]の場合システム共通定義のadd_area_limitに指定した値です。この数を超えてエリアを追加した場合,Object Serverを再起動するまで,そのエリアに対してObject Serverと連携するプログラムのデータベースの作成,エリアの削除,ファイルの追加,及びファイルの属性変更はできません。ただし,Object Serverの起動から終了までの間にエリアを削除した場合は,削除したエリアの数だけ上限値が増加します。削除したエリアの領域は,エリアを追加したときに再利用されます。
  • オブジェクトサーバのデータベースは,[データベースの初期化]ユティリティですべて再初期化する場合を除いて,OSの機能によってデータベースのファイルを削除しないでください。OSの機能によってファイルを削除した場合,マスタディレクトリとの不整合が発生し,オブジェクトサーバが起動できなくなります。誤って削除してしまった場合は,マニュアルのデータベースの回復に従って情報間の同期ずれが発生しないようにデータベースを回復してください。
    ファイルを削除する場合は,必ず[データベースのエリアの削除]ユティリティを使用してエリア単位で削除してください。エリアの削除によって,エリアを構成するすべてのファイルが削除されます。
  • エリアを追加した後で,Object Serverを再起動すると,追加したエリア数分だけ静的共用メモリの総量が増加するので,システム共通定義で指定するstatic_shmpool_sizeは,余裕を持って計算してください。
  • [データベースへのエリアの追加]ユティリティが正常終了した時点で,バックアップを取得してください。
  • [High-end]では,[データベースへのエリアの追加]ユティリティの実行後の運用に備えて,システムジャーナルファイルの容量を見直してください。システムジャーナルサービス定義でset形式に「set jnl_unload_check=Y」を指定した場合又はset形式の指定を省略した場合は,必ずシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。

(4) データベースのエリアを削除する

■機能
連携するプログラムの環境の削除などで不要になったエリアを,Object Serverのデータベースから削除します。削除できるのは,ユーザデータベース用及びインデクス用のエリアです。エリアの削除によって,エリアを構成するすべてのファイルが削除されます。

■操作
[データベースのエリアの削除]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[データベース環境設定]アイコンを選択する
    [データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  2. [データベースの環境設定]ダイアログの[データベースのエリアの削除(R)...]を選択する
    [データベースのエリアの削除]ダイアログが表示されます。
  3. エリア名を指定する
    指定するエリア名は,削除するエリアを作成又は追加したときに,初期設定パラメタ又は構成変更パラメタで指定した名称です。
  4. [OK]ボタンを選択する
    [データベースのエリアの削除]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • 削除するエリアに連携しているプログラムがデータベースを作成していると,そのエリアを削除することはできません。まず,連携するプログラム側でそれらのデータベースを削除してから,[データベースのエリアの削除]ユティリティを実行してください。
  • [データベースのエリアの削除]ユティリティが正常終了した時点で,バックアップを取得してください。
  • [High-end]では,[データベースのエリアの削除]ユティリティの実行後の運用に備えて,システムジャーナルファイルの容量を見直してください。システムジャーナルサービス定義でset形式に「set jnl_unload_check=Y」を指定した場合又はset形式の指定を省略した場合は,必ずシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。

(5) データベースのファイルの属性を変更する

■機能
指定されたファイルの属性を変更します。変更できるのは,ファイルの最大割り当て量です。

■操作
[データベースのファイルの属性変更]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. ファイルの最大割り当て量を見積もる
    属性を変更するファイルについての変更後の最大割り当て量を見積もります。指定値については,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース環境設定]アイコンを選択する
    [データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの環境設定]ダイアログの[データベースのファイルの属性変更(L)...]を選択する
    [データベースのファイルの属性変更]ダイアログが表示されます。
  4. 属性を変更するファイルのあるエリア名,ファイル名,及び操作1.で見積もった最大割当量を指定する
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースのファイルの属性変更]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • [High-end]では,[データベースのファイルの属性変更]ユティリティの実行後の運用に備えて,システムジャーナルサービス定義で,set形式に「set jnl_unload_check=Y」を指定した場合又はset形式の指定を省略した場合には,必ずシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。

(6) データベースにファイルを追加する

■機能
構成変更パラメタファイル中のareaパラメタで指定されたエリアに,fileパラメタで指定されたファイルを追加します。ただし,マスタディレクトリのエリアには,ファイルを追加できません。

■操作
[データベースへのファイルの追加]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. 構成変更パラメタファイルを作成する
    構成変更パラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース環境設定]アイコンを選択する
    [データベースの環境設定]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの環境設定]ダイアログの[データベースへのファイルの追加(F)...]を選択する
    [データベースへのファイルの追加]ダイアログが表示されます。
  4. 操作1.で作成した構成変更パラメタファイル名を指定する
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースへのファイルの追加]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • オブジェクトサーバのデータベースは,[データベースの初期化]ユティリティですべて再初期化する場合を除いて,OSの機能によってデータベースのファイルを削除しないでください。OSの機能によってファイルを削除した場合,マスタディレクトリとの不整合が発生し,オブジェクトサーバが起動できなくなります。誤って削除してしまった場合は,マニュアルのデータベースの回復に従って情報間の同期ずれが発生しないようにデータベースを回復してください。
    ファイルを削除する場合は,必ず[データベースのエリアの削除]ユティリティを使用してエリア単位で削除してください。エリアの削除によって,エリアを構成するすべてのファイルが削除されます。
  • [データベースへのファイルの追加]ユティリティが正常終了した時点で,バックアップを取得してください。
  • [High-end]では,[データベースへのファイルの追加]ユティリティの実行後の運用に備えてシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。システムジャーナルサービス定義でset形式に「set jnl_unload_check=Y」を指定した場合又はset形式の指定を省略した場合は,必ずシステムジャーナルファイルの容量を見直してください。

(7) データベースを再編成する

■機能
データベースにオブジェクトの追加や削除を繰り返すと,オブジェクトの配置に乱れが生じてきます。[データベースの再編成]ユティリティは,データベースを再編成して,この乱れを修正し,オブジェクトを適切に配置します。この再編成によって,オブジェクトのアクセス性能が向上し,データベースのスペース効率が最適になります。
このユティリティによって再編成されるのは,次に示す用途のエリアです。
  • ユーザデータベース
  • データディクショナリ
  • インデクス
  • OIDインデクス
このユティリティを実行したときの処理を説明します。
オブジェクトの再編成
再編成パラメタファイルにreorgを指定すると,オブジェクトが再編成されます。データベースのオブジェクトは,いったんアンロードファイルに出力されて,再びデータベースに登録されることによって再配置されます。このとき,すべてのオブジェクトが対象となります。
オブジェクトの再編成には,インデクス及びOIDインデクスの再作成も含まれます。再作成では,インデクス及びOIDインデクス中のむだな空き領域をなくします。また,インデクスの再作成時には,その後のインデクスキーの追加を高速にするための予備領域を確保します。
インデクス再作成
再編成パラメタファイルにrecreateを指定した場合は,インデクスの再作成だけが実行されます。これは,タイプ中のオブジェクトデータを物理順に検索して,インデクスの情報を生成し,その情報を基にインデクスを作り直す機能です。インデクス中のむだな領域をなくしたい場合,及び何らかの理由によってインデクスの内容が不正になった場合に実行してください。
なお,インデクスの再作成時には,この後のインデクスキーの追加を高速にするため,インデクスページ内にインデクスキー追加のための予備領域を確保します。

■操作
[データベースの再編成]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. 再編成パラメタファイルを作成する
    再編成パラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース保守]アイコンを選択する
    [データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの保守]ダイアログの[データベースの再編成(E)...]を選択する
    [データベースの再編成]ダイアログが表示されます。
  4. 操作1.で作成した再編成パラメタファイル名を指定する
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースの再編成]ユティリティが実行されます。

■処理結果
ユティリティの処理結果は,Object Serverのシステムディレクトリのファイル「xodresult」に出力されます。

■注意事項
  • このユティリティを使用するときは,次のような対処によって障害に備える必要があります。
    ・ユティリティ開始前のバックアップを保存する
    ・ユティリティ正常終了後にObject Serverを停止してバックアップを取得する
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • このユティリティで作成したアンロードファイルは,データベースに障害が起こったときのバックアップに使用できません。障害時の回復に利用するバックアップについては,マニュアルに示す方法で取得してください。
  • このユティリティを実行すると,再編成パラメタファイルのreorg -u及び-dオペランドで指定したアンロード用のファイルが作成されます。このファイルは,正常終了時には削除されますが,異常終了時には削除されません。そのため,異常終了した後に同じアンロード用ファイルを使って[データベースの再編成]ユティリティを実行するときは,このファイルを削除してください。
  • このユティリティでは,再編成パラメタファイルの-wオペランドで指定した作業領域を使用します。-wオペランドの指定を省略した場合は,%XODDIR%¥spool¥workを作業領域とします。-wオペランドの指定を省略している場合には,ユティリティを実行する前に%XODDIR%¥spool¥workの空き領域を確認して,領域を確保するようにしてください。
  • このユティリティが異常終了した場合,その終了メッセージがKFXO56035-Eの時はデータベースが不完全な状態になっているので,このユティリティを再実行する前にデータベースをバックアップによって回復する必要があります。KFXO56002-Eという終了メッセージが表示されたときは,データベースの回復は不要です。

(8) データベースのバックアップをとる

■機能
データベースの障害・破壊時に備えて,正常なデータベースの内容をファイルに退避します。入力となるデータベース定義情報は,システム共通定義ファイルに指定してあるマスタディレクトリ用ファイルから取得します。退避先のファイルをデータベースバックアップファイルといいます。このユティリティで作成したデータベースバックアップファイルは,[データベースの回復]ユティリティを使って,回復します。
データベースのバックアップは,OSのバックアップ機能やファイルマネジャによるコピーのOSの機能を使って取得することもできます。しかし,データベースファイル内の使用率が低い場合,このユティリティを使えばバックアップ先の容量の削減やバックアップ時間の短縮が図れます。

■操作
[データベースのバックアップ]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. バックアップパラメタファイルを作成する
    バックアップパラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース保守]アイコンを選択する
    [データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの保守]ダイアログの[データベースのバックアップ(B)...]を選択する
    [データベースのバックアップ]ダイアログが表示されます。
  4. データベースファイルの待避先のファイルであるデータベースバックアップファイルの名称,又は操作1.で作成したバックアップパラメタファイル名を指定する
    すべてのデータベースファイルを一括してバックアップを取得する場合で,バックアップパラメタファイルを作成していない場合は,ダイアログでバックアップファイル名指定してください。バックアップパラメタファイルを作成している場合は,制御文ファイル名を指定してください。
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースのバックアップ]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • このユティリティはプログラムが停止しているときだけ,実行できます。したがってデータベースのバックアップを取得する場合は,Object Serverを停止させた後に[データベースのバックアップ]ユティリティを実行してください。

(9) データベースをリストアする

■機能
Object Serverのデータベースに障害が発生した場合(ディスク障害,アプリケーションプログラムによるデータ破壊,ディレクトリとディクショナリの不整合など)に,データベースをバックアップ取得時点まで戻します。このユティリティはある時点の[データベースのバックアップ]ユティリティで取得したバックアップファイルを読み込み,障害が発生したデータベースを回復します。

■操作
[データベースのリストア]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. バックアップパラメタファイルを作成する
    バックアップパラメタファイルについては,マニュアルを参照してください。データベースバックアップファイル中に待避されているすべてのエリアのファイルを回復する場合,[データベースのリストア]ダイアログで,バックアップファイル名を指定できますので,バックアップパラメタファイルの作成を省略できます。
  2. [Object Server管理ツール]の[データベース保守]アイコンを選択する
    [データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  3. [データベースの保守]ダイアログの[データベースのリストア(S)...]を選択する
    [データベースのリストア]ダイアログが表示されます。
  4. リストア元のデータベースバックアップファイル名,又は操作1で作成したバックアップパラメタファイル名を指定する
    データベースバックアップファイル中に待避されているすべてのエリアのファイルを回復する場合で,バックアップパラメタファイルを作成していない場合は,ダイアログでバックアップファイル名を指定してください。バックアップファイル名を作成している場合は,制御文ファイル名を指定してください。
  5. [OK]ボタンを選択する
    [データベースのリストア]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • Object Serverのデータベースがあるディスクに障害が発生した場合には,このユティリティの実行前に障害の発生したファイルを削除しておいてください。
  • このユティリティは,データベースのファイルだけ回復します。ファイルシステムのディレクトリは回復できません。
  • このユティリティを実行中にエラーが発生した場合は,エラー原因に対処して,ユティリティをはじめから実行し直してください。
  • このユティリティはObject Serverの停止時にだけ起動できます。

(10) データベースを回復する [High-end]

■機能
Object Serverのデータベースに障害が発生した場合(ディスクの障害,アプリケーションプログラムによるデータ破壊,ディレクトリとディクショナリの不整合等)に,ある時点の正常な状態にデータベースを回復します。
このユティリティはデータベースのバックアップ取得以後のアンロードジャーナルファイルを読み込んで,障害が発生したデータベースを回復します。このユティリティは,あらかじめ[データベースのリストア]ユティリティ,又はOSの機能(OSのバックアップ機能やファイルマネジャによるコピー)によって,データベースのバックアップ取得時点の状態にデータベースを回復してから実行してください。
回復に使用するアンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロード(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。

■操作
[データベースの回復]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[データベース保守]アイコンを選択する
    [データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  2. [データベースの保守]ダイアログの[データベースの回復(R)...]を選択する
    [データベースの回復]ダイアログが表示されます。
  3. データベースの回復に使用するアンロードジャーナルファイル名及びアンロードジャーナルファイルをソートするかどうかを指定する
  4. [OK]ボタンを選択する
    [データベースの回復]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • 回復に使用するジャーナルファイルは,バックアップ取得以降から障害発生時点(発生時使用中のジャーナルを含む)までのアンロードジャーナルファイルを過不足なく指定してください。また,1回のユティリティ実行ですべてのファイルを指定できない場合,アンロードジャーナルの時系列順に複数に分けて実行してください。
  • このユティリティに指定するアンロードジャーナルファイルは,必ずディスク上にある必要があります。
  • このユティリティは,[データベースのバックアウト]ユティリティへの引き継ぎ情報としてのバックアウト情報ファイル(%XODDIR%\spool\xodrecinf)を作成します。このユティリティでエラーが発生した場合は,バックアウト情報ファイルを削除し,直ちに処理を中断します。そしてエラーの要因を取り除き,[データベースのリストア]ユティリティから再度実行してください。
  • OSの機能を使用してデータベースファイルのバックアップ及びリストアをしている場合,1回目の[データベースの回復]ユティリティを実行する前にバックアウト情報ファイルがあるか確認してください。バックアウト情報ファイルがあれば,ファイルを削除してからデータベースファイルのバックアップ及びリストアをしてください。
  • [データベースの再編成]ユティリティは,ユティリティの実行中にジャーナルを取得しません。ユティリティ実行時点以降の状態にデータベースを回復するために,ユティリティ実行後にデータベースファイルのバックアップを取得してください。
    また,連携するプログラムの中にジャーナルを取得しないユティリティ,コマンドを持ったものがありますので,連携するプログラムのユティリティ,コマンドを実行する場合のバックアップの手順については,各ユティリティ,コマンドの指示に従ってください。

(11) データベースをバックアウトする [High-end]

■機能
[データベースの回復]ユティリティで使用したアンロードジャーナル中にObject Serverが異常終了した時点で仕掛かり中だったトランザクションが含まれている場合(KFXO54002-Iメッセージが出力されている),回復されたデータベースは,仕掛かり中のトランザクションの更新内容が無効にされていない場合もあります。このユティリティを実行することで障害が発生した時点の仕掛かり中トランザクションの更新内容を無効にします。
このユティリティは,[ファイル名一覧(J)]に指定されたアンロードジャーナルファイルと[データベースの回復]ユティリティ実行時に出力されたバックアウト情報ファイル(%XODDIR%\spool\xodrecinf)を基にロールバックを実行します。

■操作
[データベースのバックアウト]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[データベース保守]アイコンを選択する
    [データベースの保守]ダイアログが表示されます。
  2. [データベースの保守]ダイアログの[データベースのバックアウト(O)...]を選択する
    [データベースのバックアウト]ダイアログが表示されます。
  3. データベースのバックアウトに使用するアンロードジャーナルファイル名を指定する
  4. [OK]ボタンを選択する
    [データベースのバックアウト]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • このユティリティに指定するアンロードジャーナルファイルは必ずディスク上にある必要があります。
  • このユティリティでエラーが発生した場合,エラーの要因を取り除き,[データベースのリストア]ユティリティから再実行してください。

(12) スキーマ名を表示する

■機能
データベースに定義されているスキーマ名称を表示します。
既に稼働しているGroupmaxシステムに連携プログラムを追加する場合,連携プログラムのデータベースの初期化時に,Object Serverのスキーマ名を指定する必要があります。スキーマ名は,既に稼働している連携プログラムの初期化をするときに定義されています。Object Serverの[スキーマ名の表示]ユティリティで確認してください。

■操作
[スキーマ名の表示]ユティリティでスキーマ名を表示する方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[データベース診断]アイコンを選択する
    [データベースの診断]ダイアログが表示されます。
  2. [データベースの診断]ダイアログの[スキーマ名の表示(S)...]を選択する
    メッセージボックスにスキーマ名が表示されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。

(13) システムジャーナルの情報を表示する [High-end]

■機能
システムジャーナルファイルについての情報を表示します。Object Server停止中に実行すると,ファイルグループ名だけが表示されます。

■操作
[システムジャーナルの情報]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[システム運用支援]アイコンを選択する
    [システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
  2. [システムの運用支援]ダイアログの[システムジャーナルの情報(J)...]を選択する
    [システムジャーナルの情報]ダイアログが表示されます。
  3. [システムジャーナルの情報]ダイアログに詳細情報が表示されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • ファイルグループの状態を変更中に[システムジャーナルの情報]ユティリティを実行すると,正しい状態が表示されないこともあります。ファイルグループの状態変更とは,次のような場合です。
    ・スワップ中
    ・ファイルグループを操作するユティリティ,又は運用コマンドの処理中

(14) システムジャーナルをアンロードする [High-end]

■機能
指定されたファイルグループを出力先のファイルにアンロードします。さらに,ファイルグループをアンロード済み状態にします。ただし,次に示すファイルグループはアンロードできません。
  • 現用ファイルグループ
  • アンロード済みのファイルグループ

■操作
[システムジャーナルのアンロード]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[システム運用支援]アイコンを選択する
    [システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
  2. [システムの運用支援]ダイアログの[システムジャーナルの情報(J)...]を選択する
    [システムジャーナルの情報]ダイアログが表示されます。
  3. [システムジャーナルの情報]ダイアログのリストで,アンロードするファイルグループを選択する
  4. [システムジャーナルの情報]ダイアログで[アンロード(U)...]を選択する
    [システムジャーナルのアンロード]ダイアログが表示されます。
  5. アンロードするファイルグループ名,出力先のファイル名及び状態変更の有無を指定する
  6. [OK]ボタンを選択する
    [システムジャーナルのアンロード]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • このユティリティは,ジャーナルサービス開始中に実行できません。実行した場合,システムジャーナルファイルの状態が,Object Serverに反映されない場合があります。この場合,次の手順で実行するとシステムジャーナルファイルの状態が反映されます。
  1. ジャーナルサービスの開始又は再開始処理完了後にxodjnlclsコマンドで,該当するファイルグループをクローズする。
  2. その後xodjnlopnコマンドでオープンする。

(15) ステータスファイルの情報を表示する [High-end]

■機能
ステータスファイルの状態を表示します。

■操作
[ステータスファイルの情報]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[システム運用支援]アイコンを選択する
    [システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
  2. [システムの運用支援]ダイアログの[ステータスファイルの情報(S)...]を選択する
    [ステータスファイルの情報]ダイアログが表示されます。
  3. [ステータスファイルの情報]ダイアログに詳細情報が表示されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • ステータスサーバが動作中のときだけ,ステータスファイルの状態を管理しています。このため,ステータスサービスの動作中に次のコマンドを実行しても,表示されるファイル状態は変わりません。
    ・クローズ状態のファイルにxodstsinitコマンドを実行する。
    ・クローズ状態のファイルにxodstsrmコマンドを実行する。
    注 クローズ状態とは次の状態を指します。
      CLOSE(予約ファイル)
      NONE (ファイル実体がない)
      BLOCKADE(障害閉塞ファイル)
    ・現在のファイル状態は次の手順で表示できます。
     1. xodstsinit又はxodstsrmコマンドを実行する。
     2. xodstsopnコマンドを実行する。
     3. [ステータスファイルの情報]ユティリティを実行する。

(16) ユーザジャーナルをアンロードする

■機能
指定されたユーザジャーナルファイルをアンロード先ファイルにアンロードします。

■操作
[ユーザジャーナルのアンロード]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[システム運用支援]アイコンを選択する
    [システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
  2. [システムの運用支援]ダイアログの[ユーザジャーナルのアンロード(U)...]を選択する
    [ユーザジャーナルのアンロード]ダイアログが表示されます。
  3. アンロードするファイルの種別及び出力先のファイル名を指定する
  4. [OK]ボタンを選択する
    [ユーザジャーナルのアンロード]ユティリティが実行されます。

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • このユティリティは,Object Serverが動作中のときだけ実行できます。

(17) アプリケーション実行モードに変更する [High-end]

■機能
ユティリティが実行可能な[ユティリティ実行モード]になっている場合に,アプリケーションプログラムが実行できるモードに変更します。

■操作
[アプリケーション実行モードへの変更]ユティリティの実行方法を説明します。
  1. [Object Server管理ツール]の[システム運用支援]アイコンを選択する
    [システムの運用支援]ダイアログが表示されます。
  2. [システムの運用支援]ダイアログの[アプリケーション実行モードへの変更(P)]を選択する

■注意事項
  • このユティリティを実行できるのは,Object Serverのシステム管理者だけです。
  • ユティリティ実行中の場合はモードを変更できません。
  • このユティリティによってモードを変更した後では,Object Serverを起動したままで「ユティリティ実行モード」に戻せません。ユティリティを実行する場合は,いったんObject Serverを正常終了させた後に,ユティリティ実行モードで再起動してください。