Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド

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8.4.4 データベースの回復(High-end Object Server)

この項では,[データベースの回復]ユティリティの機能及びダイアログに指定する項目,コマンドの指定方法及び文法について説明します。このユティリティは,High-end Object Serverで使用します。

このユティリティは回復ユティリティ実行モードで実行します。回復ユティリティ実行モードでの起動方法については,「3.1.2 開始方法」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 機能
(2) ダイアログから実行する方法
(3) コマンドプロンプトから実行する方法
(4) 注意事項

(1) 機能

オブジェクトサーバのデータベースに障害が発生した場合(ディスクの障害,アプリケーションプログラムによるデータ破壊,ディレクトリとディクショナリの不整合等)に,ある時点の正常な状態にデータベースを回復します。

このユティリティはデータベースのバックアップ取得以後のアンロードジャーナルファイルを読み込んで,障害が発生したデータベースを回復します。このユティリティは,あらかじめ[データベースのリストア]ユティリティ,又はOSの機能(OSのバックアップ機能やエクスプローラ及びファイルマネジャによるコピー)によって,データベースのバックアップ取得時点の状態にデータベースを回復してから実行してください。

回復に使用するアンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。

(2) ダイアログから実行する方法

(a) 操作
  1. High-end Object Serverを回復ユティリティ実行モードで起動する
  2. [データベースの保守]ダイアログの[データベースの回復(R)...]を選択する
    [データベースの回復]ダイアログが表示されます。
  3. データベースの回復に使用するアンロードジャーナルファイル名及びアンロードジャーナルファイルをソートするかどうかを指定する
  4. [OK]ボタンを選択する
    [データベースの回復]ユティリティが実行されます。
(b) ダイアログで指定する項目

図8-15に[データベースの回復]ダイアログを示します。

図8-15 [データベースの回復]ダイアログ

[図データ]

ファイル名(U):
アンロードジャーナルファイルの名称を指定します。アンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
参照(R)...:[参照]ダイアログを表示します。

ファイル名一覧(J):
回復に使用するアンロードジャーナルファイル名を次に示す操作で指定します。
追加(A):
ファイル名(U)にアンロードジャーナル名を指定して,[追加(A)]ボタンを選択すると,ファイル名一覧にそのアンロードジャーナル名が追加されます。この操作を繰り返すことによって,回復に使用するアンロードジャーナルファイル名の一覧が表示されます。
削除(D):
ファイル一覧に表示されているファイルを選択し,[削除(D)]ボタンを選択すると,該当するファイルが一覧から削除されます。
 
なお,ファイル名一覧に指定できるファイル数(n)は,次に示す式を満足する必要があります。
[図データ]
アンロードジャーナルファイルのソートを「行う(E)」を指定し,さらに,ディレクトリ名及びバッファサイズを指定した場合,ファイル名一覧に指定できるファイル数(n)は,次に示す式を満足する必要があります。
[図データ]

(凡例)
d:ディレクトリ名の指定けた数+1(バイト数)(指定しない場合,0)
b:バッファサイズの指定けた数+1(バイト数)(指定しない場合,0)

アンロードジャーナルファイルのソート
アンロードジャーナルファイルをソートする場合は「行う(E)」を,ソートしない場合は「行わない(N)」を指定します。同じページに対する更新が多く発生している場合には,ソートをするように設定した方が高性能が期待できます。なお,「行う(E)」を指定する場合,SORTプログラムが組み込まれている必要があります。

ディレクトリ名(T):
SORTプログラムが使用する一時ファイルを作成するディレクトリ名を指定します。省略すると,%XODDIR%¥spool¥workが仮定されます。一時ファイルの容量は,アンロードジャーナルファイルの合計ファイル長分が必要です。

バッファサイズ(Y):
SORTプログラムが使用するワークバッファサイズをキロバイト単位(1キロバイト=1,024バイト)で指定します。ワーク用バッファサイズが大きいほど処理時間が短縮されます。128キロバイト未満の値を指定又は省略すると,1,024キロバイトになります。
(c) ボタンの説明

OK:
[データベースの回復]ユティリティを実行します。

キャンセル:
[データベースの回復]ダイアログを閉じて,[データベースの保守]ダイアログに戻ります。

ヘルプ(H):
[データベースの回復]ダイアログのヘルプを表示します。

参照(R)...:
[参照]ダイアログを表示します。

削除(D):
ファイル名一覧(J)から,選択したファイルを削除します。

追加(A):
ファイル名(U)に指定したファイルをファイル名一覧(J)に追加します。

(3) コマンドプロンプトから実行する方法

形式
   xodbrecv -j アンロードジャーナルファイル名,・・・〔 -s ソートオプション〕〔 -t ソート用一時ファイルのディレクトリ名〕〔 -y ソート用ワークバッファサイズ〕

オプション

終了コード
コマンドの終了コードを示します。
0  :正常終了
1以上:異常終了

(4) 注意事項