Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
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オブジェクトサーバのデータベースに障害が発生した場合(ディスクの障害,アプリケーションプログラムによるデータ破壊,ディレクトリとディクショナリの不整合等)に,ある時点の正常な状態にデータベースを回復します。
このユティリティはデータベースのバックアップ取得以後のアンロードジャーナルファイルを読み込んで,障害が発生したデータベースを回復します。このユティリティは,あらかじめ[データベースのリストア]ユティリティ,又はOSの機能(OSのバックアップ機能やエクスプローラ及びファイルマネジャによるコピー)によって,データベースのバックアップ取得時点の状態にデータベースを回復してから実行してください。
回復に使用するアンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
(2) ダイアログから実行する方法
- High-end Object Serverを回復ユティリティ実行モードで起動する
- [データベースの保守]ダイアログの[データベースの回復(R)...]を選択する
[データベースの回復]ダイアログが表示されます。
- データベースの回復に使用するアンロードジャーナルファイル名及びアンロードジャーナルファイルをソートするかどうかを指定する
- [OK]ボタンを選択する
[データベースの回復]ユティリティが実行されます。
(b) ダイアログで指定する項目
図8-15に[データベースの回復]ダイアログを示します。
図8-15 [データベースの回復]ダイアログ
![[図データ]](FIGURE/ZU080170.GIF)
- ファイル名(U):
- アンロードジャーナルファイルの名称を指定します。アンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
- 参照(R)...:[参照]ダイアログを表示します。
- ファイル名一覧(J):
- 回復に使用するアンロードジャーナルファイル名を次に示す操作で指定します。
- 追加(A):
- ファイル名(U)にアンロードジャーナル名を指定して,[追加(A)]ボタンを選択すると,ファイル名一覧にそのアンロードジャーナル名が追加されます。この操作を繰り返すことによって,回復に使用するアンロードジャーナルファイル名の一覧が表示されます。
- 削除(D):
- ファイル一覧に表示されているファイルを選択し,[削除(D)]ボタンを選択すると,該当するファイルが一覧から削除されます。
-
- なお,ファイル名一覧に指定できるファイル数(n)は,次に示す式を満足する必要があります。
![[図データ]](FIGURE/ZU080180.GIF)
- アンロードジャーナルファイルのソートを「行う(E)」を指定し,さらに,ディレクトリ名及びバッファサイズを指定した場合,ファイル名一覧に指定できるファイル数(n)は,次に示す式を満足する必要があります。
![[図データ]](FIGURE/ZU080181.GIF)
- (凡例)
- d:ディレクトリ名の指定けた数+1(バイト数)(指定しない場合,0)
- b:バッファサイズの指定けた数+1(バイト数)(指定しない場合,0)
- アンロードジャーナルファイルのソート:
- アンロードジャーナルファイルをソートする場合は「行う(E)」を,ソートしない場合は「行わない(N)」を指定します。同じページに対する更新が多く発生している場合には,ソートをするように設定した方が高性能が期待できます。なお,「行う(E)」を指定する場合,SORTプログラムが組み込まれている必要があります。
- ディレクトリ名(T):
- SORTプログラムが使用する一時ファイルを作成するディレクトリ名を指定します。省略すると,%XODDIR%¥spool¥workが仮定されます。一時ファイルの容量は,アンロードジャーナルファイルの合計ファイル長分が必要です。
- バッファサイズ(Y):
- SORTプログラムが使用するワークバッファサイズをキロバイト単位(1キロバイト=1,024バイト)で指定します。ワーク用バッファサイズが大きいほど処理時間が短縮されます。128キロバイト未満の値を指定又は省略すると,1,024キロバイトになります。
(c) ボタンの説明
- OK:
- [データベースの回復]ユティリティを実行します。
- キャンセル:
- [データベースの回復]ダイアログを閉じて,[データベースの保守]ダイアログに戻ります。
- ヘルプ(H):
- [データベースの回復]ダイアログのヘルプを表示します。
- 参照(R)...:
- [参照]ダイアログを表示します。
- 削除(D):
- ファイル名一覧(J)から,選択したファイルを削除します。
- 追加(A):
- ファイル名(U)に指定したファイルをファイル名一覧(J)に追加します。
(3) コマンドプロンプトから実行する方法
- 形式
xodbrecv -j アンロードジャーナルファイル名,・・・〔 -s ソートオプション〕〔 -t ソート用一時ファイルのディレクトリ名〕〔 -y ソート用ワークバッファサイズ〕
- オプション
- -j アンロードジャーナルファイル名
アンロードジャーナルファイルの名称を指定します。アンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
このオプションで指定できるアンロードジャーナルファイル名,・・・の文字数の最大は,255−(このオプション以外のオプションの指定数+このオプション以外のオプションに指定された引数のバイト数の総和)バイトです。
- -s ソートオプション
アンロードジャーナルをソートする場合には"y"を,ソートしない場合は"n"を指定します。同じページに対する更新が多く発生している場合には,ソートするように設定した方が高性能が期待できます。
なお,このオプションの指定を省略した場合,"n"が仮定されます。
次のオプションは,-sオプションに"y"を指定した場合だけ有効です。
- -t ソート用一時ファイルのディレクトリ名
Windows NT SORTが使用する一時ファイルを作成するディレクトリ名を指定します。省略した場合は,%XODDIR%¥spool¥workが仮定されます。
一時ファイルの容量は,アンロードジャーナルファイルの合計ファイル長分必要です。
- -y ソート用ワークバッファサイズ
Windows NT SORTが使用するワークバッファサイズをキロバイト単位(1キロバイト=1,024バイト)で指定します。ワークバッファサイズが大きいほど,処理時間は短縮されます。
指定値が128キロバイト未満の場合及び指定を省略した場合は,1,024キロバイトになります。
- 終了コード
- コマンドの終了コードを示します。
- 0 :正常終了
- 1以上:異常終了
- このユティリティを実行できるのは,オブジェクトサーバのシステム管理者だけです。
- 回復に使用するジャーナルファイルは,バックアップ取得以降から障害発生時点(発生時使用中のジャーナルを含む)までのアンロードジャーナルファイルを過不足なく指定してください。また,1回のユティリティ実行ですべてのファイルを指定できない場合,アンロードジャーナルの時系列順に複数に分けて実行してください。
- このユティリティに指定するアンロードジャーナルファイルは,必ずディスク上にある必要があります。
- このユティリティは,[データベースのバックアウト]ユティリティへの引き継ぎ情報としてのバックアウト情報ファイル(%XODDIR%¥spool¥xodrecinf)を作成します。このユティリティでエラーが発生すると,バックアウト情報ファイルが削除されて,処理が中断されます。エラーの要因を取り除いて,[データベースのリストア]ユティリティから再度実行してください。
- OSの機能を使用してデータベースファイルのバックアップ及びリストアをしている場合,1回目の[データベースの回復]ユティリティを実行する前にバックアウト情報ファイルがあるかどうかを確認してください。バックアウト情報ファイルがあれば,ファイルを削除してください。
- [データベースの再編成]ユティリティ及び[データベースのエリアの再作成]ユティリティは,ユティリティの実行中にジャーナルを取得しません。ユティリティ実行時点以降の状態にデータベースを回復するために,ユティリティ実行後にデータベースファイルのバックアップを取得してください。
また,連携するプログラムの中にジャーナルを取得しないユティリティ,コマンドを持ったものがありますので,連携するプログラムのユティリティ,コマンドを実行する場合のバックアップの手順については,各ユティリティ,コマンドの指示に従ってください。
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