Groupmax Form Version 6 ユーザーズガイド
伝票編集ウィンドウで,画面の形式を作成します。見出し項目,明細項目などの処理項目は,一つの伝票に合計で512個まで作成できます。また,@項目追加によって作成する,画面にはない項目は,一つの伝票に合計で512個まで作成できます。
- 操作モードの切り替え
伝票編集ウィンドウの操作モードは,2種類あります。
- 作成モード
- 項目を作成できるモードです。
- [作成]メニューの各コマンドを選択すると,このモードに切り替えられます。
作成モードで一つの項目を作成し終わると,選択モードに切り替わります。項目を連続して作成したい場合は,[オプション]−[連続して作成]を選択します。
- 選択モード
- 作成した項目を選択できるモードです。
- [編集]−[選択]を選択すると,このモードに切り替えられます。
- スケールの表示,グリッドの表示
伝票編集ウィンドウの外枠に,スケールを表示できます。[表示]−[スケール]を選択して,表示・非表示を切り替えます。
また,グリッドを利用して画面形式を作成できます。[レイアウト]−[グリッドの設定...]を選択して,グリッドの有無やグリッドサイズを指定します。
- 初期属性の変更と記憶
項目を作成したときに自動的に設定される属性(初期属性)を変更できます。[属性]−[初期属性]の各コマンドを選択して,属性を指定します。
[属性]−[初期属性]−[記憶...]を選択すると,変更した初期属性を記憶して,次に伝票を作成するときに利用できます。また,記憶した初期属性を初期値に戻すこともできます。
- 伝票を作成する領域の変更
伝票を作成できる領域の大きさは,使用する用紙サイズによって変わります。用紙サイズの変更については,「第3編 7.2.2(15) 伝票発行時の印刷情報の指定」を参照してください。
- 標準データ項目部品定義の利用
項目を選択して,[属性]−[標準データ項目部品定義...]を選択すると,標準データ項目部品定義を利用できます。標準データ項目部品定義を利用する場合には,Groupmax Form Client-Toolsが必要です。
- <この項の構成>
- (1) 文字列の作成
- (2) 見出し項目の作成
- (3) 明細項目の作成
- (4) 総括項目の作成
- (5) 罫線の作成
- (6) 画像の作成
- (7) ボタン項目の作成
- (8) オブジェクトの作成
- (9) 捺印項目の作成
- (10) メモ項目の作成
- (11) リッチテキスト項目の作成
- (12) 項目の編集
- (13) 伝票発行のオプションの指定
- (14) 案件処理のオプションの指定
- (15) 伝票発行時の印刷情報の指定
文字列を作成するには,[作成]−[文字列]を選択して,作成したい領域をドラッグします。入力待ちになるので,文字列を入力して,[Enter]を押すか,又は他のフィールドをクリックします。文字列入力中に[ESC]を押すと,作成中の内容をキャンセルします。
作成した文字列領域をダブルクリックすれば,文字列を変更できます。
見出し項目の作成方法を説明します。
見出し項目を作成する
見出し項目を作成するには,[作成]−[見出し]−[標準見出し]を選択して,作成したい領域をドラッグします。[作成]−[見出し]−[データベースからの選択]を選択すれば,データベースの項目を取り込んで,見出し項目を作成できます。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名や桁数などの属性を設定します。
業務を実行するときに,データベースのデータをダイアログボックスに一覧表示して,選択したデータを項目に取り込めます。このデータベース参照機能を使えるようにするには,[属性]−[参照情報...]を選択して,参照するデータベースを指定します。ダイアログボックスに表示できるデータの長さは,表示するデータの合計で80バイトまでです。
また,見出し項目にコンボボックスを付けて,リストから選択したデータを項目に取り込めます。[属性]−[項目属性...]を選択して,[項目属性(見出し項目)]ダイアログボックスで,[候補値から選択]チェックボックスをオンにします。さらに,[候補値...]ボタンを選択して,リストに表示する内容などを指定します。リストに表示できる行数は,99行までです。
業務を実行するとき,見出し項目は作成した順に処理されます。[属性]−[処理順一覧..]を選択すれば,[処理順番一覧]ダイアログボックスで処理順を変更できます。
このダイアログボックスで,見出し項目を確認項目にすることもできます。確認項目とは,処理順に関係なく,必要なときにブロックカーソルを移して処理を実行できる項目のことです。
確認項目の使用例を,図7-9に示します。
図7-9 確認項目の使用例
明細項目(明細部)の作成方法を説明します。
明細部の各部の名称を,図7-10に示します。
図7-10 明細部の各部の名称
明細項目を作成する
明細項目(明細部)を作成するには,[作成]−[明細]−[標準明細]を選択して,作成したい領域をドラッグします。[作成]−[明細]−[データベースからの選択]を選択すれば,データベースの項目を取り込んで,明細項目を作成できます。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名や桁数などの属性を設定します。明細項目は,204列まで作成できます。
明細部を作成した後で,列幅を変えたり,列を入れ替えたり,列を追加したりできます。また,明細項目を縦又は横に分割したり,明細部同士を結合したりできます。
明細繰り返し回数の変更
[編集]−[明細編集]−[明細繰返の変更...]を選択すると,繰り返し回数(一度に表示する行数)を変更できます。なお,明細部を複数個作成した場合,各明細部の明細繰返回数は同じになります。
業務を実行するときは,繰り返し回数以上のデータを入力できます。[伝票発行オプション]ダイアログボックス(業務を作成するとき)や[伝票発行情報]ダイアログボックス(業務を実行するとき)で,入力行数を固定することもできます。
見出し項目と同様に,明細項目にデータベース参照機能を設定できます。また,コンボボックスを付けられます。
業務を実行するとき,明細項目は,一つの明細部内で左から順に処理されます。明細部が複数個ある場合,明細部は,作成した順に処理されます。[属性]−[処理順一覧..]を選択すれば,[処理順番一覧]ダイアログボックスで処理順を変更できます。
見出し項目と同様に,明細項目を確認項目にすることもできます。
複数の明細部を作成する(WWW用伝票)
Groupmax Form for WWW又はGroupmax Form Client for ASPを使って,WWW上で利用する伝票を作成するときは,繰り返し回数が異なる複数の明細部を作成できます。WWW上で利用する伝票の作成については,「第3編 7.11(1) Javaを利用して伝票を作成する」及び「第3編 7.11(2) ASP用の伝票を作成する」を参照してください。
総括項目を作成するには,[作成]−[総括項目]を選択して,作成したい領域をドラッグします。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名や桁数などの属性を設定します。
2点間を結ぶ罫線を作成するには,[作成]−[罫線]を選択して,始点から終点までドラッグします。また,矩形を作成するには,[作成]−[矩形]を選択して,作成したい範囲をドラッグします。罫線を作成したら,[属性]−[罫線属性...]を選択して,線の種類や色などの属性を設定します。
あらかじめ作成しておいた,ビットマップ形式(ファイルタイプ「.BMP」)の画像を,画面に貼り付けられます。[作成]−[画像]を選択してから,貼り付けたい領域をドラッグして,ファイルを指定します。画像を回転させることもできます。
プッシュボタン,チェックボックス,及びラジオボタンを作成できます。これらの項目をボタン項目といいます。業務を実行するとき,ボタン項目は,処理順に関係なく,いつでもクリックして実行できます。
ボタン項目を作成する
ボタン項目を作成するには,[作成]メニューの各コマンドを選択して,作成したい領域をドラッグします。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名やタイトルなどの属性を設定します。
プッシュボタンの使用例
業務を実行するとき,プッシュボタンをクリックすると,処理定義で指定した処理が実行されます。
プッシュボタンの使用例を,図7-11に示します。
図7-11 プッシュボタンの使用例
チェックボックス,ラジオボタンの使用例
処理定義では,チェックボックスの選択状態を,0又は1の数値で表せます。0は選択(チェック)されていないことを,1は選択されていることを,それぞれ表します。
また,ラジオボタンの場合は,どの候補(エントリ)が選択されているかを,1〜30の数値(エントリ番号)で表せます。エントリ番号は,縦配置のラジオボタンの場合は上から順に付けられます。横配置の場合は,左から順に付けられます。折り返し指定のある場合は,折り返した後,続きのエントリ候補(エントリ)を順に付けます。
このことを利用して,チェックボックスやラジオボタンの選択状態を数値データとして利用できます。また,チェックボックスやラジオボタンに数値を代入して,選択状態を変えられます。
- 処理の分岐
@判定開始や@分岐開始のオペランド(条件文)で,チェックボックスやラジオボタンの選択状態を数値と比較して,判定結果に従って処理を分岐させられます。
チェックボックス,ラジオボタンの使用例を,図7-12に示します。
図7-12 チェックボックス,ラジオボタンの使用例(処理の分岐)
- 書式での印刷,データベースの更新
伝票発行業務から書式印刷業務を呼び出すとき,チェックボックスやラジオボタンと同じ項目名の書式の項目に,選択状態に従って数値を印刷できます。また,データベース更新業務を呼び出すとき,データベースの項目を,選択状態に従って更新できます。
チェックボックス,ラジオボタンの使用例を,図7-13に示します。
図7-13 チェックボックス,ラジオボタンの使用例(書式での印刷,データベースの更新)
- 選択状態の変更
処理定義で@代入を使って,チェックボックスやラジオボタンに数値を代入して,選択状態を変更できます。
また,データベースのデータを伝票発行画面に読み込むとき,チェックボックスやラジオボタンと同じ項目名の項目があれば,その内容に応じて選択状態を変更できます。
チェックボックス,ラジオボタンの使用例を,図7-14に示します。
図7-14 チェックボックス,ラジオボタンの使用例(選択状態の変更)
- グループ伝票での引き継ぎ
グループ伝票内の伝票間では,同じ項目名のチェックボックス又はラジオボタンの選択状態を引き継げます。
OLE機能を使って,ほかのアプリケーションのオブジェクトを,伝票発行画面に埋め込めます。オブジェクトについては,「第4編 13.3.5 ほかのアプリケーションの利用」を参照してください。
オブジェクトを作成して埋め込む
埋め込む領域をドラッグして,[作成]−[オブジェクトの作成と貼り付け]−[OLE2]を選択します。[オブジェクトの選択]ダイアログボックスでアプリケーションを指定して,起動したアプリケーションでオブジェクトを作成します。
オブジェクトを貼り付ける
オブジェクトを作成したアプリケーションでオブジェクトをコピーしておいて,[編集]−[貼り付け]を選択します。[編集]−[形式を選択して貼り付け...]を選択すれば,データ形式を変更して貼り付けられます。
オブジェクトをリンクして貼り付けるには,[編集]−[リンク貼り付け]を選択します。この場合も,[編集]−[形式を選択して貼り付け...]を選択すれば,データ形式を変更して貼り付けられます。また,[編集]−[リンクの設定...]を選択すると,[リンクの設定]ダイアログボックスで,更新方法やリンク元などを変更できます。
オブジェクトを編集する
[属性]−[項目属性...]を選択すると,オブジェクトの項目名を設定できます。
オブジェクトをダブルクリックするか,又はオブジェクトを選択して[編集]−[オブジェクト編集](アプリケーションによってメニューコマンド名が異なります)を選択すると,オブジェクトのアプリケーションが起動します。起動したアプリケーションで,オブジェクトを修正できます。
捺印項目を作成するには,[作成]−[捺印]を選択して,作成したい領域をドラッグします。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名や捺印対象項目,捺印権限などを設定します。
捺印機能については,「第3編 7.7 捺印機能の利用」を参照してください。
メモ項目の作成方法を説明します。
メモ項目を作成する
メモ項目を作成するには,[作成]−[メモ]を選択して,作成したい領域をドラッグします。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名や桁数などの属性を設定します。
メモ項目の利用方法
業務を実行するとき,メモ項目には,半角8,192文字までの文字列を入力できます。したがって,見出し項目に入り切らない指示や注意事項などのメモも,入力できます。また,メモ項目は伝票の任意の位置に作成できます。
処理定義で,演算文や条件文にメモ項目を指定することはできません。
リッチテキスト項目の作成方法を説明します。
リッチテキスト項目を作成する
リッチテキスト項目を作成するには,[作成]−[リッチテキスト]を選択して,作成したい領域をドラッグします。項目を作成したら,[属性]−[項目属性...]を選択して,項目名などの属性を設定します。
リッチテキスト項目の利用方法
業務を実行するとき,リッチテキスト項目に入力した文字列には,文字修飾やインデントなどの書式を設定できます。また,リッチテキスト項目には,半角65,535文字までの文字列を入力できます。したがって,メモ項目に入りきらない指示や注意事項なども,入力できます。
処理定義で,演算文や条件文にリッチテキスト項目を指定することはできません。
[編集]メニューの各コマンドを選択すると,項目の切り取り,コピー,貼り付けなどの編集操作ができます。また,項目をドラッグして移動したり,大きさを変えたりできます。
[属性]メニューの各コマンドを選択すると,項目内の文字の属性や,項目の囲み罫線の属性を変更できます。また,強調表示(影,網掛け,背景色など)を設定できます。
[レイアウト]メニューの各コマンドを選択すると,項目の間隔やサイズ(幅,高さ),位置を揃えられます。
[属性]−[伝票発行...]を選択すると,[伝票発行オプション]ダイアログボックスで,業務を実行するときの情報を設定できます。
- ボタンカスタマイズ
伝票発行ウィンドウに,[終了],[次伝票]などのボタンを表示するかどうかを指定します。ボタンの表示を指定すると,対応する[伝票発行]メニューのコマンドも使えるようになります。
また,[終了]ボタン及び[次伝票]ボタンが押されたとき,又は[伝票発行]−[終了]及び[次伝票]が選択されたときに,後処理を実行するかどうかを指定します。
- 編集機能カスタマイズ
伝票発行ウィンドウで,明細行を編集する機能([編集]−[行削除],[行挿入],[行消去])を使えるようにするかどうかを指定します。
- 参照機能カスタマイズ
伝票発行ウィンドウで,データベースを参照してデータを入力する機能([参照]−[DB一覧...])を使えるようにするかどうかを指定します。
- ブロックカーソル
「フォーカス消失時データを確定する」では,データ入力の途中で,[Enter]を押す前にブロックカーソルをほかの項目に移したとき,そのデータを削除しないようにするかどうかを指定します。
「マルチライン入力」では,入力データを改行できるようにするかどうかを指定します。改行するには,改行位置で[Ctrl]+[Enter]を押します。
- ポップアップメニューカスタマイズ
伝票発行ウィンドウで,項目以外の領域を右クリックしたとき,ポップアップメニュー(コンテキストメニュー)が表示されるようにするかどうかを指定します。
- 表示
伝票発行ウィンドウに,メニュー,ツールバー,ステータスバー,システムメニュー,最大化ボタン,及び最小化ボタンを表示するかどうかを指定します。
- ウィンドウサイズ
伝票発行ウィンドウを,画面いっぱいに表示するか,作成したときのサイズで表示するかを指定します。
- 明細スクロール
伝票発行ウィンドウで,明細部のスクロール速度を上げるかどうかを指定します。また,明細部にスクロールバーを表示するかどうかを指定します。
なお,スクロール速度を上げた場合,横罫線が二重になるなど,明細部が正しく表示されないことがあります。
- 明細処理行数固定
明細部に入力できるデータの行数を固定するかどうかを指定します。
固定する行数(1〜9,999)を指定すると,その行数分だけ入力できます。行数を指定しないで固定した場合は,伝票に表示される行数(作成時に指定した繰り返し回数)分だけ入力できます。
伝票を実行するときに,[伝票発行情報]ダイアログボックスで設定を変更した場合は,変更後の情報が有効になります。
伝票を利用してワークフローの案件を処理する場合の,ボタン表示やデータの自動入出力などを指定します。案件の処理については,「第3編 7.9 ワークフローの利用」を参照してください。
[属性]−[案件ボタンオプション...]を選択すると,案件処理用のボタンを表示するかどうかを指定できます。また,[属性]−[案件オプション...]を選択すると,案件データを自動的に入出力するかどうか,添付ファイルを自動的にダウンロードするかどうかなどを指定できます。
[属性]−[用紙属性...]を選択すると,[用紙属性]ダイアログボックスで伝票の印刷情報を指定できます。次の3種類の指定方法があります。
- プリンタによる指定
プリンタドライバによって決められた用紙サイズで印刷するときに指定します。
- プリンタドライバに依存しない指定
プリンタドライバがインストールされていない場合や,ユーザが固有のサイズで印刷したい場合に指定します。
- 文字単位指定
シリアルプリンタ(プリンタドライバがESC/P対応のもの)で,連続用紙(制定用紙)を使って印刷したい場合に指定します。なお,用紙・文字の種類や,作成できる項目などに制限があります。
なお,伝票の新規作成時には,次の用紙属性が設定されます。
- プリンタに依存しない指定
- A4横,297×210ミリメートル
- グリッドなし
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