Groupmax Form Version 6 ユーザーズガイド
伝票発行画面のデータを,ワークフローに案件として投入できます。また,配布された案件のデータを,伝票発行画面に読み込んで処理できます。
ワークフローの利用例を,図7-22に示します。
図7-22 ワークフローの利用例
- <この節の構成>
- (1) 案件の処理方法の指定
- (2) 案件の処理
- (3) 案件の一括処理
- (4) ワークフロー利用時の注意事項
伝票編集ウィンドウで,[属性]−[案件オプション...]を選択すると,[案件オプション]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで,案件データの入出力や,案件処理用のボタンの表示を指定します。また,@案件データ入力や@案件投入などの処理コマンドを使うと,処理方法をより細かく指定できます。
指定できる処理を,次に示します。
- 案件のデータを読み込む
配布された案件のデータを,伝票に読み込みます。添付ファイルをダウンロードすることもできます。
- 案件のデータを出力する
伝票のデータを,案件のデータとして出力します。添付ファイルも出力できます。
- 案件を投入する
伝票のデータを,案件としてワークフローのビジネスプロセスに投入します。
- 案件を終了する
処理中の案件を終了して,次のノードへ遷移させます。通常の遷移だけでなく,案件を保留したり,取り消したりすることもできます。また,差し戻し,振り替え,相談の例外処理もできます。
- 案件の属性値を設定する
案件を投入するときや遷移させるときに,属性値を設定します。属性値の候補を表示して選択したり,属性値を参照したりすることもできます。また,コンボボックスのリストに,属性値の候補を取り込めます。
- 案件の添付ファイルを操作する
案件の添付ファイルを追加,削除したり,実行したりします。添付できるファイル数は,99個までです。特定のファイルをダウンロードすることもできます。また,コンボボックスのリストに,添付ファイルのファイル名を取り込めます。
- 案件のコメントを表示・編集する
案件のコメントをダイアログボックスに表示したり,編集したりします。
- 案件のトレーを操作する
ロールトレーにある案件を,ユーザトレーに移動します。ロールトレーやユーザトレーの案件数を取得することもできます。
業務を作成するときに指定した内容に従って,次のような方法で案件を処理します。
- [伝票発行]メニューのコマンドを選択する
[案件投入],[案件終了]などのコマンドを選択します。[案件オプション]ダイアログボックスでの指定に従って,案件が処理されます。
- 案件処理用のボタンを選択する
[案件投入],[案件終了]などのボタンを選択します。[案件オプション]ダイアログボックスでの指定に従って,案件が処理されます。
- 処理定義を実行する
処理定義での指定内容に従って,@案件投入,@案件遷移などの処理コマンドが実行されて,案件が処理されます。
案件一括処理用の伝票を作成して,一つの伝票発行画面で,複数の案件をまとめて処理できます。案件一括処理用の伝票の例を,図7-23に示します。
図7-23 案件一括処理用の伝票の例
案件一括処理用の伝票を作成するときは,[案件オプション]ダイアログボックスで,案件一括処理をすることを指定します。また,このダイアログボックスや@案件一括入力で,案件の読み込み方法を指定します。
伝票の項目には,ビジネスプロセス名などの案件情報を取り込めます。また,案件の遷移方法(処理済み,差し戻しなど)を指定する項目や,属性値を設定する項目を作成できます。伝票を作成するときに,[項目属性]ダイアログボックスで,これらの項目の使い方を指定します。
@案件詳細を使うと,案件を個々に処理するための伝票を呼び出せます。呼び出した伝票で,処理する案件を切り替えるには,@案件切替を使います。
(4) ワークフロー利用時の注意事項
ワークフローを利用するときの注意事項を,次に示します。
案件データのバージョン間での互換性
ワークフローのノード間でGroupmax Form(又はGroupOASQUARE2)のバージョンが異なっていても,案件を処理できます。ただし,各ノードで次に示す出力処理をした場合は,遷移先のノードで使っているGroupmax Form(又はGroupOASQUARE2)のバージョンによっては,案件を処理できません。
- ビットマップ形式の印影を利用した捺印データを出力する
遷移先でGroupOASQUARE2を使っている場合は,案件を処理できません。
- @案件データ出力ですべての明細行のデータを出力する
遷移先でGroupOASQUARE2を使っている場合は,案件を処理できません。
- メモ項目でデータの長さが256バイト以上のデータを出力する
遷移先でGroupOASQUARE2を使っている場合,案件を処理できません。Groupmax Form 02-00を使っている場合は,案件を処理できますが,256バイト以降のデータは切り捨てられます。
- リッチテキスト項目のデータを出力する
遷移先でGroupOASQUARE2及びGroupmax Form 02-20以前を使っている場合は,案件を処理できません。
- 新形式(捺印データを暗号化した形式)でデータを出力する
遷移先でGroupmax Form 03-10以前を使っている場合は,案件を処理できません。
伝票起動の高速化
案件を処理するためにGroupmax Integrated Desktopから伝票を起動すると,Groupmax Formがメモリに常駐されて,以降の案件処理用伝票の起動が速くなります。Groupmax Formがメモリに常駐している間は,タスクトレイのインジケーターにアイコンが表示されます。Groupmaxプロセスマネージャを終了するか,又はアイコンのメニューから[終了]を選択すると,Groupmax Formの常駐は解除されます。
Groupmax Formの常駐設定方法については「第4編13.2.8伝票の常駐を設定する」を参照してください。
Groupmax Integrated Desktopの起動時のアプリケーション起動設定や,Windowsの「ファイル名を指定して実行」で,次に示すコマンドラインを指定すると,最初に案件を処理するときから,伝票の起動を速くできます。
- コマンドの形式
ETDSP32.EXE /A〔F〕〔X〕
(凡例)〔 〕:省略できることを示します。
- オペランド及びオプションの説明
/A
案件を処理するときの伝票起動を速くする場合に指定します。
F
最初の案件処理を始めるときまで,ワークフローサーバにログインしない場合に指定します。指定を省略した場合,コマンドを実行したときにログインします。
X
Groupmax Formが常駐していることを示すアイコンを,タスクバーのインジケーターに表示しない場合に指定します。指定を省略した場合,アイコンが表示されます。
- 注意事項
オペランド及びオプションの間にはスペースを入れないで,連続して記述してください。オプション(F,X)は,どちらを先に指定しても構いません。
ORACLEデータベース接続時のエラー
ビジネスプロセス定義のユーザ処理リストに「Groupmaxフォーム表示」と定義されているノードで,ORACLEデータベースに接続する処理を定義した伝票をGroupmax Integrated Desktopから起動すると,「ORA-12196:TNS:INSからエラーを受け取りました。」というメッセージが表示されて,データベースに接続できないことがあります。この場合,レジストリキー[HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥Gmax Desktop Client¥0210¥WfEdit¥Form]の中に,文字列値[EncloseCommand]を追加して,内容を"OFF"にしてください。
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