Replication Manager Software Application Agent CLI リファレンスガイド

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2.7.3 drmsqldisplay(SQL Serverデータベースの情報を表示,または更新する)

書式

SQL Serverデータベースの情報を表示する場合

drmsqldisplay [ インスタンス名 ]
              [ -target データベース名 | -f 一括定義ファイル名 ]
              [ -transact_log ][ -datafile ]
              [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ][ -cf ]

ローカルサイトとリモートサイトのコピーグループを関連づけして表示する場合

drmsqldisplay [ インスタンス名]
              [ -target データベース名| -f 一括定義ファイル名]
              [ -transact_log ][ -datafile ]
              [ -v ][ -remote ]

ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合

drmsqldisplay [ インスタンス名 ] -refresh [ -coremap ]

説明

次の3つの機能があります。

  1. コマンドを実行したサーバ上のSQL Serverデータベースのリソース情報を表示します。
  2. コマンドを実行したシステム上の任意のインスタンスについて,リソース情報を表示します。
  3. ディクショナリマップファイルのSQL Serverデータベースの情報を更新します。バックアップする前に実行してください。

1.および2.で表示する項目を次の表に示します。

表2-22 drmsqldisplayコマンドの表示項目

表示項目 意味
INSTANCE SQL Serverインスタンス名
T オブジェクトタイプを示します。
D:データファイル
T:トランザクションログ
DB SQL Serverデータベース名
OBJECT SQL Serverオブジェクト名
DATAFILE:データファイル名
TRANSACT:トランザクションログファイル名
FILE ファイル名
FS マウントポイントディレクトリ名
FSTYPE ファイルシステムタイプ(NTFS)
DG ディスクグループ名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「-」(ベーシックディスク構成の場合)
LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「GUID」(論理ボリュームマネージャーを導入していない環境の場合)
DEVICE※1 Harddisk<n>(n:整数)
COPY-GROUP コピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名
L-COPY-GROUP ローカルサイトのコピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名
R-COPY-GROUP リモートサイトのコピーグループ名+リモート先のSVOLのペア識別子(MU#)を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名 リモート先のSVOLのペア識別子(MU#)
PORT# サーバホスト側のポート名称
TID# サーバホスト側のターゲットID
LUN# サーバホスト側の論理ユニット番号
MU# ペア識別子
LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号
P/S 正ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:正ボリューム
S:副ボリューム
-:ペアボリュームを構成していないボリューム
SERIAL# RAID装置内でのシリアル番号
COPY-FUNC コピー種別
コピー種別:コピー種別の名称はDKCソフトウェア製品(ストレージシステム装置)のモデルおよびマイクロコードのバージョンによって変わります。
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合(この表示を使用して動作するようなプログラムを作成しないでください)
GEN-NAME 世代識別名
local_n:ローカルのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
remote_n:リモートのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合
VIRTUAL-SERVERNAME※2 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
DB-PATH※2 ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ名
CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME※2 コアマップファイル更新時刻
APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME※2 アプリケーションマップファイル更新時刻

注※1
-deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,OBJECTの次に表示されます。

注※2
-vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。

表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。

各項目は,空白文字で区切られて表示されます。

引数

インスタンス名

情報を表示または更新するSQL Serverデータベースのインスタンスの名称を指定します。SQL Serverインスタンスが既定のインスタンスの場合,「DEFAULT」と指定します。インスタンス名を省略した場合,drmsqlinitコマンドで登録してあるすべてのインスタンスの情報を表示します。

-target データベース名

インスタンス名で指定したインスタンスの特定のデータベースに関する情報を表示する場合に指定します。複数のデータベースを表示する場合は,1つのデータベース名ごとにコンマで区切って指定します。空白文字を含んだデータベース名を指定する場合,「"」で囲んで指定します。

-f 一括定義ファイル名

インスタンス名で指定したインスタンスの特定のデータベースに関する情報を表示する場合に指定します。-targetオプションと異なり,表示するデータベースの一覧を記述した定義ファイルをあらかじめ作成しておき,そのファイルの名称を指定することで,情報を表示するデータベースを一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。空白文字を含んだ一括定義ファイル名を指定する場合,「"」で囲んで指定します。

-transact_log

トランザクションログに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのトランザクションログに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのトランザクションログに関連する情報を表示します。

-datafile

データファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのデータファイルに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのデータファイルに関連する情報を表示します。

-device デバイスファイル名

デバイスファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのデバイスファイルに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのデバイスファイルに関連する情報を表示します。

-l

SQL Serverデータベースの情報をロング形式で表示する場合に指定します。

-v

ディクショナリマップファイルに関する管理情報を表示する場合に指定します。

次の情報を表示します。

-refresh

ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新します。

インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスに関するアプリケーションマップファイルの情報だけが最新の状態に更新されます。コアマップファイルについては,存在しているかどうかで次のように処理が異なります。

インスタンス名を省略した場合,コアマップファイルとすべてのインスタンスに関するアプリケーションマップファイルの情報を最新の状態に更新します。このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。

次の操作をした場合は,コマンドでディクショナリマップファイルを最新の状態に更新する必要があります。

-coremap

コアマップファイルを更新する場合に指定します。このオプションは,インスタンス名と一緒に指定した場合だけ有効となります。なお,コアマップファイルが存在していない場合には作成されます。

このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。

-cf

ローカルコピー,リモートコピーの種別を表示する場合,またはコピーグループ名に対応する世代識別名を表示する場合に指定します。このオプションを指定した場合は,リモートの情報も表示されます。

-remote

ローカルサイトとリモートサイトのコピーグループを関連づけして情報を表示する場合に指定します。

注意事項

-fオプション,または-target オプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリ名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。

ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリ名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例

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