Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
Veritas Storage Foundationのディスクグループ構成でApplication Agentを運用するには,次の前提条件があります。
- Application Agentでのバックアップおよびリストア運用の対象となるすべてのWindowsサーバに同じOS,バージョン・リビジョン,サービスパックが導入されていること。
- 対象となる物理ディスクがシステム(OS起動)ディスクを含んでいないこと。
- バックアップおよびリストア対象となるすべての物理ディスクがストレージシステム装置のLUであり,ペアボリュームが定義されていること。
- ダイナミックボリュームは,コンカチネイトボリューム(シンプルボリュームまたはスパンボリューム)であること。
- ディスクグループが1つのコンカチネイトボリュームである構成をお勧めします。
- ストライプボリューム,ミラーボリュームおよびRAID5ボリュームはサポートしません。
- ダイナミックディスクのバックアップ先である複数世代の副ボリュームをテープにバックアップする場合は,副ボリュームを動的認識する必要があります。
- この項の構成
- (1) Veritas Storage Foundationでダイナミックディスクを使用するとき
- (2) 副ボリュームを動的認識または固定認識してダイナミックディスクをバックアップおよびリストアするとき
- (3) ダイナミックボリュームを拡張するとき
(1) Veritas Storage Foundationでダイナミックディスクを使用するとき
Veritas Storage Foundation環境およびディスクグループの前提条件は次のとおりです。
- Application Agentでのバックアップおよびリストア運用の対象となるすべてのWindowsサーバに同じバージョン・リビジョン,サービスパックのVeritas Storage Foundationが導入されていること。
- Application Agentが管理するディスクグループ構成が変更されるおそれがあるため,Veritas Storage Foundationの機能でバックアップやリストアをしないでください。
- ディスクグループ名は,バックアップおよびリストアを実行するシステム全体で一意となる名称にしてください。複数のファイルサーバやデータベースサーバが1つのバックアップサーバを共用している構成の場合,バックアップサーバでファイルサーバやデータベースサーバで使用しているディスクグループ名が重複すると,Application Agentが,テープにバックアップしようとするデータが格納されているディスクグループを一意に認識できなくなります。
- プライマリディスクグループは,Application Agentでバックアップおよびリストアできません。
- Veritas Storage Foundationをインストールすると,Windowsのディスクの管理に代わって,Veritas Enterprise Administratorが使用できるようになりますが,Application Agent実行中にはVeritas Enterprise Administratorを使用しないでください。
(2) 副ボリュームを動的認識または固定認識してダイナミックディスクをバックアップおよびリストアするとき
- Application Agentが副ボリュームの動的認識をする際に,「デバイス取り外しの警告」メッセージがWindowsイベントログに出力されます。
- ディスクの管理,Veritas Enterprise Administrator,diskpartコマンドおよびvxassistコマンドでディスク情報の再走査(Rescan)をしないでください。「異形式(Foreign)」ディスクおよび「失敗(Failed)」ボリュームや「不足(Missing)」ディスクが現れ,ディスク構成を正しく認識できなくなります。また,該当するディスクを使用中のアプリケーションがあった場合,予期しない書き込みエラーなどが発生するおそれがあります。
ディスク構成を正しく認識できなくなった場合には,次の手順で,ディスク構成を回復してください。ただし,ディスク情報の再走査(Rescan)時に実行中だったアプリケーションデータの回復は保証できません。
- 「ディスクの管理」で「異形式(Foreign)」ディスクに対して「形式の異なるディスク形式のインポート」を実行してください。
- 「失敗(Failed)」ボリュームに対しては,「ボリュームの再アクティブ化」を実行することでファイルシステムがマウントされ,元の構成に回復されます。復元したファイルシステムに対しては,ディスクの検査(CHKDSK)を実行することをお勧めします。
- ボリューム拡張など物理ディスク上のディスク構成を変更した場合は,ファイルサーバまたはデータベースサーバでディクショナリマップファイルの更新をしたあと,初期構築時と同様にいったんボリュームにバックアップを取得し,バックアップサーバを再起動することで副ボリュームのディスク構成をサーバに正しく認識させてください。
- ダイナミックボリュームを拡張したときは,ディクショナリマップファイルを更新してください。
- ダイナミックボリュームを拡張する場合は,ディスクセットに属していない新たな物理ディスクにボリュームを拡張するなど,複数のディスクセットが結合されるような拡張はしないことをお勧めします。複数のディスクセットが結合されるようなボリューム構成変更をした場合は,結合以前のデータをリストアするときに,ダイナミックディスクをベーシックディスクに戻し,結合前のディスクセット構成を復元したあと,さらに結合前のすべてのディスクセットをリストアする操作が必要になります。
- ダイナミックボリュームを拡張したあとは,拡張する前にバックアップしたデータをリストアできなくなります。ダイナミックボリュームを拡張する前の状態に戻したい場合は,ボリューム構成をダイナミックボリューム拡張前に戻し,ディクショナリマップファイルを更新してから,リストアしてください。
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