Replication Manager Software システム構成ガイド

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7.4.3 ほかのディスク領域へのデータベースの移動(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)

ここでは,Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringを使用している場合に,Windowsクラスタ環境のデータを移動する手順について説明します。なお,この手順は,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスがすでに起動していることを前提としています。

この手順で使用するクラスタ管理アプリケーションは,次の方法で起動します。

Microsoft Cluster Serviceを使用する場合
[スタート][コントロールパネル][管理ツール][クラスタアドミニストレータ]を選択します。

Windows Server Failover Clusteringを使用する場合
[スタート][コントロールパネル][管理ツール][フェールオーバークラスタ管理]を選択します。
注意
クラスタ管理アプリケーションでは,クラスタリソースの設定時に登録した名称をリソース名に指定してください。
この項の構成
(1) 実行系ノードでの手順
(2) 待機系ノードでの手順

(1) 実行系ノードでの手順

  1. 実行系ノードで,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスがオンラインで,実行系ノードがサービスと共有ディスクを所有していることを確認します。
  2. クラスタ管理アプリケーションで,次のサービスをオフラインにします。
    • HBase Storage Mgmt Common Service
    • HBase Storage Mgmt Web Service
    • HCS Device Manager Web Service
    • HiCommandServer
    • HiCommand Tiered Storage Manager
    • 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
    重要
    次のリソースはオフラインにしないでください。オフラインにした場合,データベースの移行に失敗します。
    • 共有ディスク
    • クラスタ管理IPアドレス
    • 仮想ホスト名
  3. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスを停止します。
    <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdssrv /stop
  4. クラスタ管理アプリケーションで,次のサービスをオフラインにします。
    HiRDB/ClusterService _HD0
  5. クラスタ管理アプリケーションで,手順2および手順4でオフラインにしたサービスを右クリックし,フェールオーバーを抑止します。

    Microsoft Cluster Serviceを使用する場合
    [プロパティ][詳細設定]タブで[再開しない]を選択して[OK]ボタンをクリックします。

    Windows Server Failover Clusteringを使用する場合
    [プロパティ][ポリシー]タブで[リソースが失敗状態になった場合は,再起動しない]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
  6. 次のコマンドを実行して,データベースを共有ディスクに移行します。
    <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbclustersetup /createcluster /databasepath <データベースの再作成先フォルダ> /exportpath <データベースの退避先フォルダ> /auto

    <データベースの再作成先フォルダ>
    共有ディスク上のフォルダを指定します。

    <データベースの退避先フォルダ>
    ローカルディスク上のフォルダを指定します。
    注意
    • hcmdsdbclustersetupの実行前に,<データベースの再作成先フォルダ>および<データベースの退避先フォルダ>を削除または空にしておいてください。
    • hcmdsdbclustersetupを実行すると,HiRDBが使用するポートのポート番号がデフォルト値(23032)に戻ります。
    • 共有ディスク上の<データベースの再作成先フォルダ>には,次に示すデータベース容量を合計した空き容量が必要です。
      空き容量不足が原因でhcmdsdbclustersetupコマンドの実行に失敗した場合は,フォルダの空き容量を増やし,hcmdsdbclustersetupコマンドを再度実行してください。
      • Hitachi Command Suite共通コンポーネントのデータベース容量
      • Replication Managerと同一ホストにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品(Replication Managerを含む)のデータベース容量
    • hcmdsdbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを実行系ノードから切り離さないでください。hcmdsdbclustersetupコマンドが異常終了した状態でホストを再起動すると,共有ディスクの接続先が待機系ノードに切り替わることがあります。
    • autoオプションを使用すると,コマンド実行後にHitachi Command Suite共通コンポーネントおよびHiRDBが停止された状態になります。
    • 共有ディスク上の<データベースの再作成先フォルダ>のパスを指定してください。ローカルディスク上の<データベースの退避先フォルダ>のパスを指定してください。
    • <データベースの再作成先フォルダ>および<データベースの退避先フォルダ>は,63バイト以内の絶対パスを指定してください。
    • <データベースの再作成先フォルダ>および<データベースの退避先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。
      AZaz09,「.」,「_
      パス区切り文字として「\」,「:」,「/」も使用できます。
  7. クラスタ管理アプリケーションで,Device Managerのサービス(HiCommandServer)を登録しているグループを右クリックし,待機系ノードに切り替えます。

    Microsoft Cluster Serviceを使用する場合
    [グループの移動]を選択します。

    Windows Server Failover Clusteringを使用する場合
    [このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動]を選択します。

(2) 待機系ノードでの手順

  1. 待機系ノードで,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスおよび共有ディスクを,待機系ノードが所有していることを確認します。
  2. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスが停止していることを確認します。
    <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdssrv /status
    サービスが停止していない場合,クラスタアドミニストレータウィンドウでHiRDB/ClusterService _HD0サービスをオンラインにして,次のコマンドを実行します。
    <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdssrv /stop
    サービスを停止したあと,クラスタアドミニストレータウィンドウでHiRDB/ClusterService _HD0サービスをオフラインにします。
  3. 次のコマンドを実行して,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
    <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbclustersetup /createcluster /databasepath <データベースの再作成先フォルダ> /exportpath <データベースの退避先フォルダ> /auto
    <データベースの再作成先フォルダ>には,実行系ノードでデータベースを共有ディスクに移行したときに指定したフォルダと同じフォルダを指定してください。
    注意
    • hcmdsdbclustersetupの実行前に,<データベースの再作成先フォルダ>および<データベースの退避先フォルダ>を削除または空にしておいてください。
    • hcmdsdbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを実行系ノードから切り離さないでください。hcmdsdbclustersetupコマンドが異常終了した状態でホストを再起動すると,共有ディスクの接続先が待機系ノードに切り替わることがあります。
    • autoオプションを使用すると,コマンド実行後にHitachi Command Suite共通コンポーネントおよびHiRDBが停止された状態になります。
    • <データベースの退避先フォルダ>には,ローカルディスク上のフォルダを指定します。
    • <データベースの退避先フォルダ>は,63バイト以内の絶対パスを指定してください。
    • <データベースの退避先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。
      AZaz09,「.」,「_
      パス区切り文字として「\」,「:」,「/」も使用できます。
  4. クラスタ管理アプリケーションで次に示すサービスを右クリックし,フェールオーバーを有効にします。
    • HBase Storage Mgmt Common Service
    • HBase Storage Mgmt Web Service
    • HCS Device Manager Web Service
    • HiCommandServer
    • HiCommand Tiered Storage Manager
    • HiRDB/ClusterService _HD0
    • 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース

    Microsoft Cluster Serviceを使用する場合
    [プロパティ][詳細設定]タブで[再開する]を選択して[OK]ボタンをクリックします。

    Windows Server Failover Clusteringを使用する場合
    [プロパティ][ポリシー]タブで[リソースが失敗状態になった場合は,現在のノードで再起動を試みる]および[再起動に失敗した場合は,このサービスまたはアプリケーションのすべてのリソースをフェールオーバーする]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
  5. クラスタ管理アプリケーションでDevice Managerのサービス(HiCommandServer)を登録しているグループを右クリックし,実行系ノードに切り替えます。

    Microsoft Cluster Serviceを使用する場合
    [グループの移動]を選択します。

    Windows Server Failover Clusteringを使用する場合
    [このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動]を選択します。
  6. クラスタ管理アプリケーションで,Device Managerのサービス(HiCommandServer)を登録しているグループを右クリックし,[オンライン]を選択します。

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