Tuning Manager - Agent for SAN Switch

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3.4.3 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

更新する情報は,次に示す「表3-13 Brocade(Network Advisor SMI Agent)またはBrocade(DCFM SMI Agent)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)」~「表3-17 Cisco(Seed Switch)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)」であらかじめ確認してください。

表3-13 Brocade(Network Advisor SMI Agent)またはBrocade(DCFM SMI Agent)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)

項目 説明
Connection Destination この値は更新できる。接続先がBrocade(Network Advisor SMI Agent)またはBrocade(DCFM SMI Agent)の場合,「1」を指定する。
IP Address この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするNetwork Advisor SMI AgentまたはDCFM SMI AgentのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
Secure Communication この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがNetwork Advisor SMI AgentまたはDCFM SMI Agentとの通信時,セキュア通信するかどうかを指定する。
  • セキュア通信を使用する場合
    Y」または「y
  • セキュア通信を使用しない場合
    N」または「n
デフォルト値は,「N」。
Port Number この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするNetwork Advisor SMI AgentまたはDCFM SMI Agentのポート番号を指定する。指定できる値は「5000」~「32767」。

(例)
Secure Communicationで「Y」または「y」を選択した場合:「5989
Secure Communicationで「N」または「n」を選択した場合:「5988
Symbolic name of the fabric この値は更新できる。監視対象のファブリックの名称を1~31バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は,インスタンス名。
Login ID この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするためのNetwork Advisor SMI AgentまたはDCFM SMI AgentのログインIDを1~255バイトの半角英数字で指定する。ログインIDに付与される権限には依存しない。
Login Password この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするためのNetwork Advisor SMI AgentまたはDCFM SMI Agentのパスワードを,250バイト以内の半角文字列(大文字,小文字を区別する)およびスペースで指定する。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
Target Switch WWN この値は更新できる。Network AdvisorまたはDCFMが管理するファブリックのうち,特定のファブリックだけを監視する場合,そのファブリックを構成するスイッチのWWNを1つ指定する。
Network AdvisorまたはDCFMが管理するすべてのファブリックを監視対象とする場合,「ALL」(大文字,小文字は区別しない)を指定する。デフォルト値は,「0000000000000000」。

注※
Target Switch WWNに指定したファブリックにHTM - Agent for SAN Switchがサポートしないスイッチが含まれていると,HTM - Agent for SAN Switchが正しい情報を取得できないおそれがあります。
監視対象のファブリックにHTM - Agent for SAN Switchでサポートしていないスイッチまたはファームウェアが含まれる場合は,サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定して,監視対象から除外してください。サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定する方法については,「3.1.4 HTM - Agent for SAN Switchのセットアップ手順」の「(10) 監視対象外のスイッチの設定[図]」を参照してください。

表3-14 Brocade(SMI Agent for FOS)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)

項目 説明
Connection Destination この値は更新できる。接続先がBrocade(SMI Agent for FOS)の場合,「2」を指定する。
IP Address この値は更新できる。Proxy SwitchのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
Symbolic name of the fabric この値は更新できる。監視対象のファブリックの名称を1~31バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は,インスタンス名。
Login ID この値は更新できる。Proxy SwitchにアクセスするためのログインIDを1~255バイトの半角英数字で指定する。ログインIDにはadmin権限を付与する必要がある。
Login Password この値は更新できる。Proxy Switchにアクセスするためのパスワードを,250バイト以内の半角文字列(大文字,小文字を区別する)およびスペースで指定する。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
Target Switch WWN※1 この値は更新できる。監視するファブリックに属するスイッチのWWNを1つ指定する※2。デフォルト値は,「0000000000000000」。
SMI-A IP Address この値は更新できる。SMI Agent for FOSのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
SMI-A HTTP Port Number※3 この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするSMI Agent for FOSのポート番号を指定する。指定できる値は「5000」~「32767」。デフォルト値は,「5988」。
SMI-A user※4 この値は更新できる。SMI Agent for FOSに接続するためのユーザーIDを1~40バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は「smia_user」。
この項目を未設定状態にすることはできない。値を省略した場合またはスペースだけを設定した場合は,前回設定値が設定される。
SMI-A user Password※5 この値は更新できる。SMI Agent for FOSに接続するためのパスワードを,1~127バイトの半角文字列(大文字,小文字を区別する)で指定する。デフォルト値は「smia_password」。
この項目を未設定状態にすることはできない。値を省略した場合またはスペースだけを設定した場合は,前回設定値が設定される。

注※1
Target Switch WWNに指定したファブリックにHTM - Agent for SAN Switchがサポートしないスイッチが含まれていると,HTM - Agent for SAN Switchが正しい情報を取得できないおそれがあります。
監視対象のファブリックにHTM - Agent for SAN Switchでサポートしていないスイッチまたはファームウェアが含まれる場合は,サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定して,監視対象から除外してください。サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定する方法については,「3.1.4 HTM - Agent for SAN Switchのセットアップ手順」の「(10) 監視対象外のスイッチの設定[図]」を参照してください。

注※2
ALLを指定しないでください。この項目にIP Addressで指定したProxy Switch以外の情報を取得してしまう場合があります。すでにALLが指定されている場合は,Target Switch WWNに正しいWWNを指定して,値を更新してください。

注※3
ポート5988はOSが使用していることがあります。そのため,SMI-A HTTP Port NumberにはSMI Agent for FOSに設定したポート番号を指定してください。

注※4
この項目は,SMI Agent for FOSでユーザー認証機能を使用している場合に設定が必要です。ユーザー認証機能で使用するユーザーIDを指定してください。SMI Agent for FOSでユーザー認証機能を使用しない場合には,任意の文字列を指定できます。
SMI Agent for FOSのユーザー認証機能には,ローカルホストのアカウント認証機能を使用します。使用している認証機能については,SMI Agent for FOSの「Brocade SMI Agent Configuration Tool」の設定を確認してください。SMI Agent for FOSのユーザー認証機能の詳細については,SMI Agent for FOSのマニュアルを参照してください。

注※5
この項目は,SMI Agent for FOSでユーザー認証機能を使用している場合に設定が必要です。ユーザー認証機能で使用するパスワードを指定してください。
SMI Agent for FOSのユーザー認証機能には,ローカルホストのアカウント認証機能を使用します。使用している認証機能については,SMI Agent for FOSの「Brocade SMI Agent Configuration Tool」の設定を確認してください。SMI Agent for FOSのユーザー認証機能の詳細については,SMI Agent for FOSのマニュアルを参照してください。

表3-15 Brocade(SMI Agent for EOS)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)

項目 説明
Connection Destination この値は更新できる。接続先がBrocade(SMI Agent for EOS)の場合,「3」を指定する。
IP Address この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするSMI Agent for EOSのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
Symbolic name of the fabric この値は更新できる。監視対象のファブリックの名称を1~31バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は,インスタンス名。
Login ID この値は更新できる。SMI Agent for EOSにアクセスするためのログインIDを1~255バイトの半角英数字で指定する。ログインIDに付与される権限には依存しない。
Login Password この値は更新できる。SMI Agent for EOSにアクセスするためのパスワードを,250バイト以内の半角文字列(大文字,小文字を区別する)およびスペースで指定する。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
Target Switch WWN※1 この値は更新できる。EFCMまたはDCFMが管理するファブリックのうち特定のファブリックだけを監視する場合,そのファブリックを構成するスイッチのWWNを1つ指定する。
EFCMまたはDCFMが管理するすべてのファブリックを監視対象とする場合,「ALL」(大文字,小文字は区別しない)を指定する。デフォルト値は,「0000000000000000」。
HTTP Port Number※2 この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするSMI Agent for EOSのポート番号を指定する。指定できる値は「5000」~「32767」。デフォルト値は,「5988」。

注※1
Target Switch WWNに指定したファブリックにHTM - Agent for SAN Switchがサポートしないスイッチが含まれていると,HTM - Agent for SAN Switchが正しい情報を取得できないおそれがあります。
監視対象のファブリックにHTM - Agent for SAN Switchでサポートしていないスイッチまたはファームウェアが含まれる場合は,サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定して,監視対象から除外してください。サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定する方法については,「3.1.4 HTM - Agent for SAN Switchのセットアップ手順」の「(10) 監視対象外のスイッチの設定[図]」を参照してください。

注※2
ポート5988はOSが使用していることがあります。そのため,HTTP Port NumberにはSMI Agent for EOSに設定したポート番号を指定してください。

表3-16 Cisco(DCNM-SAN SMI-S Agent)のインスタンス情報更新の可否(UNIX の場合)

項目 説明
Connection Destination この値は更新できる。接続先がCisco(DCNM-SAN SMI-S Agent)の場合,「4」を指定する。
IP Address この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするDCNM-SAN SMI-S AgentのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
Secure Communication※1 この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがDCNM-SAN SMI-S Agentとの通信時,セキュア通信するかどうかを指定する。
  • セキュア通信を使用する場合
    Y」または「y
  • セキュア通信を使用しない場合
    N」または「n
デフォルト値は,「N」。
Symbolic name of the fabric この値は更新できる。監視対象のファブリックの名称を1~31バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は,インスタンス名。
Login ID この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするためのDCNM-SAN SMI-S AgentのログインIDを1~255バイトの半角英数字で指定する。ログインIDに付与される権限には依存しない。
Login Password この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがアクセスするためのDCNM-SAN SMI-S Agentのパスワードを,250バイト以内の半角文字列(大文字,小文字を区別する)およびスペースで指定する。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
Target Switch WWN※2 この値は更新できる。DCNM-SANが管理するファブリックのうち,特定のファブリックだけを監視する場合,そのファブリックを構成するスイッチのWWNを1つ指定する。
DCNM-SANが管理するすべてのファブリックを監視対象とする場合,「ALL」(大文字,小文字は区別しない)を指定する。デフォルト値は,「0000000000000000」。

注※1
Y」または「y」を選択した場合は,監視対象となるCisco MDS NX-OSが5.2より前のスイッチではCIMサーバのHTTPSプロトコルを有効にしておく必要があります。詳細については,Cisco社のマニュアルを参照してください。

注※2
Target Switch WWNに指定したファブリックにHTM - Agent for SAN Switchがサポートしないスイッチが含まれていると,HTM - Agent for SAN Switchが正しい情報を取得できないおそれがあります。
監視対象のファブリックにHTM - Agent for SAN Switchでサポートしていないスイッチまたはファームウェアが含まれる場合は,サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定して,監視対象から除外してください。サポート対象外のスイッチの情報を監視対象外スイッチ設定ファイルに指定する方法については,「3.1.4 HTM - Agent for SAN Switchのセットアップ手順」の「(10) 監視対象外のスイッチの設定[図]」を参照してください。

表3-17 Cisco(Seed Switch)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)

項目 説明
Connection Destination この値は更新できる。接続先がCisco(Seed Switch)の場合,「5」を指定する。
IP Address この値は更新できる。Seed SwitchのIPアドレスを15バイト以内の10進数ドット表記で指定する。
Secure Communication この値は更新できる。HTM - Agent for SAN SwitchがSeed Switchとの通信時,セキュア通信するかどうかを指定する。
  • セキュア通信を使用する場合
    Y」または「y
  • セキュア通信を使用しない場合
    N」または「n
デフォルト値は,「N」。
Symbolic name of the fabric この値は更新できる。監視対象のファブリックの名称を1~31バイトの半角英数字で指定する。デフォルト値は,インスタンス名。
Login ID この値は更新できる。Seed SwitchにアクセスするためのログインIDを1~255バイトの半角英数字で指定する。ログインIDに付与される権限には依存しない。
Login Password この値は更新できる。Seed Switchにアクセスするためのパスワードを,250バイト以内の半角文字列(大文字,小文字を区別する)およびスペースで指定する。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。

注※
Y」または「y」を選択した場合は,スイッチ側でCIMサーバのHTTPSプロトコルを有効にしておく必要があります。詳細については,Cisco社のマニュアルを参照してください。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用します。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    HTM - Agent for SAN Switchを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを実行します。
    jpcconf inst list -key Switch(jpcinslist agtw)
    設定されているインスタンス名がFAB01の場合,FAB01と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のHTM - Agent for SAN Switchのサービスが起動されている場合は,停止する。
    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
  3. jpctool service listjpcctrl list)コマンドを実行して,HTM - Agent for SAN Switchのサービスの状態が「Inactive」と表示されることを確認する。
  4. HTM - Agent for SAN Switchを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行する。
    インスタンス名がFAB01のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
    jpcconf inst setup -key Switch -inst FAB01(jpcinssetup agtw -inst FAB01)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で 実行する手順については,「3.1.4 HTM - Agent for SAN Switchのセットアップ手順」の「(4) インスタンス環境の設定」を参照してください。なお,jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する場合,手順5の作業は不要です。
  5. ファブリックのインスタンス情報を更新する。
    表3-13 Brocade(Network Advisor SMI Agent)またはBrocade(DCFM SMI Agent)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)」~「表3-17 Cisco(Seed Switch)のインスタンス情報更新の可否(UNIXの場合)」に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただし,Login PasswordおよびSMI-A user Passwordの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  6. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

注意
監視対象のスイッチを変更する場合は,インスタンス環境を削除したあと,再作成してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

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