Tuning Manager - Agent for SAN Switch
HTM - Agent for SAN Switchの運用を開始する前に必要な設定と,運用時の注意事項について説明します。
- この項の構成
- (1) 監視対象ファブリックの規模に応じた設定
- (2) HBsA Serviceの実行ユーザーの設定
- (3) Brocade社製スイッチ(B-Model)の監視中にコマンドを実行する場合の注意事項
- (4) セキュリティ関連プログラムがインストールされている場合の注意事項
- (5) HTM - Agent for SAN Switchが稼働するホストに関する注意事項
監視対象のファブリックが大規模である場合,Agent Collectorサービスによるパフォーマンスデータの収集に時間が掛かることがあります。次の項目を適切に設定してください。
PIレコードタイプのレコードのCollection Interval
監視対象とするファブリックの規模に応じて,PIレコードタイプのレコードのCollection Intervalに適切な値を設定してください。設定値の目安については,「6.9 レコードの注意事項」を参照してください。
パフォーマンスデータの収集に掛かる時間がCollection Intervalに設定されている時間を超えると,処理がタイムアウトとなり,レコードが正しく生成されないおそれがあります。
ヘルスチェックエージェントのTime to Busy as Inactive Collectorプロパティ
ヘルスチェック機能の設定で,HTM - Agent for SAN Switchのサービス状態が長時間Busyのときにサービスの状態を停止として扱う(ヘルスチェックエージェントのBusy as Inactiveプロパティの値にYesを指定する)場合,監視対象とするファブリックの規模に応じて,Time to Busy as Inactive Collectorプロパティに適切な値を設定してください。設定値の目安については,「6.9 レコードの注意事項」で説明しているCollection Intervalの推奨値を参考にしてください。
ヘルスチェック機能については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。
HBsA Serviceの実行ユーザーの設定を管理者権限を持つユーザーに変更して運用している場合,HTM - Agent for SAN Switchのインストールを実行すると,HBsA Serviceの実行ユーザーの設定がデフォルト「ローカル システム アカウント」に戻ることがあります。
この場合,次の手順に従って,実行ユーザーの設定を管理者権限を持つユーザーに変更してください。
- [管理ツール]から[サービス]を選択する。
[サービス]ウィンドウが開きます。- [HBsA Service]を右クリックし,[停止]を選択する。
HBsA Serviceが停止します。- [HBsA Service]を右クリックし,[プロパティ]を選択する。
[HBsA Serviceのプロパティ]ウィンドウが開きます。- [ログオン]タブを選択し,[アカウント]ラジオボタンを選択する。
- 管理者権限を持つユーザーのユーザー名とパスワードを設定し,[OK]を選択する。
- [HBsA Service]を右クリックし,[開始]を選択する。
HBsA Serviceが開始します。
(3) Brocade社製スイッチ(B-Model)の監視中にコマンドを実行する場合の注意事項
HTM - Agent for SAN Switchは,コマンド実行後の応答に時間が掛かる場合があります。次の点に注意してください。
- 監視対象のファブリックが大規模である場合,監視対象の構成情報の取得に時間が掛かることがあります。このとき,jpcspm stop(jpcstop)コマンドを実行してHTM - Agent for SAN Switchのサービスを停止しようとすると,次のメッセージが表示されますが,構成情報の取得後にサービスは停止されます。
KAVE05034-E サービスを停止することができませんでした (service=Agent for SANSwitch, lhost=論理ホスト名, inst=インスタンス名, rc=-13)
KAVE05237-E サービスは時間内にコマンドの要求に対する応答を返しませんでした(service=Agent for SANSwitch, lhost=論理ホスト名, inst=インスタンス名, rc=-2)
jpcspm stop(jpcstop)コマンドを実行する場合,jpctool service list(jpcctrl list)コマンドを実行して表示されるHTM - Agent for SAN Switchのサービスの状態が「Active」であることを確認してください。- 次に示すコマンドを実行する場合,jpctool service list(jpcctrl list)コマンドを実行して表示されるHTM - Agent for SAN Switchのサービスの状態が「Inactive」であることを確認してください。サービスの状態が「Active」の場合は,jpcspm stop(jpcstop)コマンドを実行して,サービスの状態を「Inactive」にしてください。
HTM - Agent for SAN Switchのサービスが稼働している状態でこれらのコマンドを実行した場合,HTM - Agent for SAN Switchのサービスの停止に時間が掛かり,コマンドがタイムアウトすることがあります。
- jpcconf ha(jpchasetup)
- jpcconf inst setup(jpcinssetup)
- jpcconf inst unsetup(jpcinsunsetup)
(4) セキュリティ関連プログラムがインストールされている場合の注意事項
ファイルへの入出力動作をリアルタイムに監査する機能を持つセキュリティ関連プログラムをTuning Managerシリーズプログラムと同時に使用する場合,セキュリティ関連プログラムがTuning Managerシリーズプログラムによるパフォーマンスデータの格納やログ出力などの動作を監査すると,Tuning Managerシリーズプログラムの処理性能が極端に低下するなどの問題が発生するおそれがあります。
このような問題の発生を防ぐためには,セキュリティ関連プログラム側で「付録G. ファイルおよびディレクトリ一覧」に示すディレクトリ,または「付録D. プロセス一覧」に示すプロセスをファイル入出力動作監査の対象外とする設定を実施してください。
(5) HTM - Agent for SAN Switchが稼働するホストに関する注意事項
仮想化システムなどを使用してHTM - Agent for SAN Switchが稼働するOSの環境を複製する場合,複製した環境をほかのホストに適用しないでください。複製した環境では,HTM - Agent for SAN Switchの起動に失敗するおそれがあります。
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